2012年3月30日金曜日

日刊デジクリ[#3237] 一攫千金を狙う男たちの夢の跡

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.3237    2012/03/30.Fri.14:00.発行
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           《「サム・マネー」で充分》

■映画と夜と音楽と…[539]
 一攫千金を狙う男たちの夢の跡
 十河 進

■Otaku ワールドへようこそ![149]
 男一匹プラス猫五匹、廃車に暮らす
 GrowHair

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■映画と夜と音楽と…[539]
一攫千金を狙う男たちの夢の跡

十河 進
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120330140200.html >
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     〈ゴールドフィンガー/黄金の七人/ダイ・ハード3/縛り首の木/
              ペンチャー・ワゴン/ペイルライダー/黄金/
                 現金に体を張れ/地下室のメロディー〉

●瀬戸内の直島製錬所では金塊を作っているらしい

朝日新聞GLOBEで「金の魅力と魔力」という特集を組んでいた。その中に「瀬
戸内での金塊づくり」というタイトルの記事があったので読んでみると、「現
代アートの島」として知られるようになった香川県の直島に、金塊を製錬する
工場があるという内容だった。直島製錬所は鉛の製錬工場だと僕は思っていた
が、今では金塊を作っているらしい。

僕が子供の頃、直島は禿げ山で有名だった。鉛害のせいだと囁かれていた。そ
の頃、公害という言葉もなく、僕が小学校へ通う道沿いに流れる川は製紙工場
の排水で濁り異様な色をしていたし、直島は製錬所が吐き出す煙で禿げ山にな
ったのだと言われていた。四日市喘息や水俣病などの公害病、行徳の漁師たち
が騒ぎ始めた中川上流の製紙工場が新聞ダネになるのは、それから何年も後の
ことである。

今はなくなったが、岡山県の宇野と香川県の高松を結ぶ国鉄宇高連絡船に乗り、
宇野を離れるとすぐに直島が見える。圧倒的に岡山県の方が近いのに、そこが
香川県だという理由が僕にはよくわからなかった。高松の築港桟橋から船で20
分足らずの女木島、そこから少し岡山寄りの男木島は香川県で納得できたが、
小豆島や直島が香川県だと言われてもピンとこなかった。

宇高連絡船は、宇野・高松間がちょうど一時間かかった。東京から高松に帰る
とき、岡山で新幹線を降り宇野線に乗り換える。倉敷の近くを通り宇野に着く。
連絡船が接続しているので、乗客はさっさと船に乗り込む。僕はいつもそのま
まデッキへいき、ベンチに荷物を置いてうどんの売店に並んだ。しかし、どん
なに急いでいっても、一番乗りしたことはない。少なくても、すでに数人の客
が並んでいた。

椎名誠さんもエッセイで書いていたけれど、宇高連絡船のデッキで食べる讃岐
うどんは本当においしかった。季節のよい時期で晴れている昼間なら海風に吹
かれながら、薄いナルト巻きのようなカマボコが一切れ浮いているだけのシン
プルなかけうどんをすすった。「故郷に帰ってきた」気分になった。その頃に
は連絡船は宇野桟橋を離れ、高松に向かって少し進んでいる。ちょうど直島が
見えてくる。

直島はそんな風に連絡船から何度も眺めたが、上陸したのは一度きりである。
小学六年生のときの臨海学校が最初で最後の直島体験だ。二泊三日だったろう
か、泊まったのは直島小学校の教室だった。男女一緒でドキドキした。好きな
子がいたからだ。昼間は海で水泳の練習である。クラスの中で泳げない男子が
数人いたが、僕もそのひとりだった。その夏の担任教師の特訓で、僕は少しだ
け泳げるようになった。

最近になって直島が「現代アートの島」として有名になり、瀬戸内アートツア
ーの中心地になっていると聞き、一度、帰郷したときにまわってみようと思っ
ているが未だに果たせない。瀬戸大橋の坂出側橋梁そばにある、東山魁夷せと
うち美術館にいっただけだ。イサム・ノグチ庭園美術館はカミサンの実家から
すぐなのに、予約が必要と聞いたので一度もいっていない。

直島を「現代アートの島」として世界的にアピールしようと、あの007シリー
ズのロケ地に立候補しているというニュースを数年前に耳にした。六代目ジェ
イムズ・ボンドとして、ダニエル・クレイグが登場した頃のことだ。実現した
ら面白いだろうな、と僕は思った。直島の金塊製錬所を狙う悪者とボンドの闘
いという設定はいかがだろうか。

●最近の犯罪映画は経済用語ばかりが跋扈する

朝日新聞の記事にも出ていたが、今や金塊そのものを狙うというより、金の先
物相場など世界的な経済状況をコントロールして、利ざやで莫大な資金を得よ
うとする方が現代的なのかもしれない。ヘッジファンド、ケイマン諸島、先物
取引、ウンヌンカンヌン…、最近の犯罪映画は経済用語ばかりが跋扈する。莫
大な資金があれば、金融操作で稼ぐのが効率的なのかもしれない。

考えてみれば007シリーズ三作目「ゴールドフィンガー」(1964年)など、現
在から見れば牧歌的な犯罪計画だった。もっとも、金を偏愛するゴールドフィ
ンガーはアメリカのフォートノックスで原爆を爆破させ、アメリカが保有する
大量の金塊を放射能で汚染し、世界の金の価格を吊り上げようとしたのだから、
現代の経済犯と似たような発想である。

当時のショーン・コネリーは30代前半で男っぽかったが、中学生の僕らの間で
は「あいつ、カツラらしいぞ」という噂が広まっていた。「ドクター・ノオ」
(1962年)「危機一発(ロシアより愛をこめて)」(1963年)に続く三作目、
「ゴールドフィンガー」は公開前から大評判になっていた。裸身に金粉を塗ら
れてベッドに横たわる、金髪女性の看板が中学生の下半身を刺激した。

同じ頃に公開された金塊そのものを狙った映画は、「黄金の七人」(1965年)
である。スイス銀行の金庫に保管されている7トンの金塊を盗み出す「泥棒映
画」の傑作だ。直島で製錬される金塊は年間約40トン、現在一キロが約400万
円相当だそうだから、7トンだと280億円になる。当時の時価ではいくらにな
るのかはわからないが、莫大な金額であるのは間違いない。

「黄金の七人」は、公開当時、大評判になった。映画雑誌でも大きく取り上げ
ていたので、僕は高松で封切られるのを待ち望んだ。フィリップ・ルロワとい
う細縁の眼鏡をかけたインテリ顔の俳優は知らなかったが、ボブカット風の髪
に派手なメイクをしたロッサナ・ポデスタの露出の多いポスターが、やはり中
学生の下半身を刺激した。

余談だが、当時はイタリアのセクシー女優たちの全盛期だった。大柄すぎて僕
は苦手だったけれどソフィア・ローレンを筆頭に、クラウディア・カルディナ
ーレ、ジーナ・ロロブリジーダ、シルヴァ・コシナ、ロッサナ・ポデスタとい
った女優たちがいた。みんな、ハリウッド映画に出演し、世界的にファンを獲
得した。ロッサナ・ポデスタは、ロバート・ワイズ監督の「トロイのヘレン」
(1955年)で人気が出た。

「黄金の七人」はホテルの部屋に陣取った教授と呼ばれる男(フィリップ・ル
ロワ)が実行部隊の男たちに指令を出し、着々と計画が進められていくところ
に面白さがあった。教授が連れている女がロッサナ・ポデスタで、肌を見せる
衣装ばかり着て色気部門を担当した。46年前に一度見ただけだが、犯罪映画の
王道をいく作品だった。大量の金塊を盗み出すのにベルトコンベアを使ってい
たはずだ。

●ニューヨーク連邦準備銀行の地下金庫には7000トンの金塊が…

「黄金の七人」の記憶が甦ったのは、「ダイ・ハード3」(1995年)を見てい
たときである。ファーストシーン、ラブィン・スプーンフルの「サマー・イン・
ザ・シティ」が流れて「おっ」と懐かしんだ瞬間、夏のニューヨークのデパー
トで爆発が起きる。観客を鷲づかみにするハリウッド流の幕開きだ。こんな仕
掛けばかり考えているスタッフがいるんだろうなあ、と僕は感心した。

そういう脚本部のスタッフが何人もで知恵を絞ったのだろう、「ダイ・ハード
3」のストーリーはどんでん返しに次ぐどんでん返しである。まず、ジョン・
マクレーン(ブルース・ウィリス)が犯人に指名され、ハーレムの真ん中で
「黒人が嫌いだ」と書いた看板を体の前後に提げさせられる。それを見て止め
ようとした商店主(サミュエル・L・ジャクソン)が事件に巻き込まれる。

犯人はニューヨーク中に爆弾を仕掛けたと通告し、なぞなぞのようなヒントを
ふたりに与える。ジョンと商店主は、ヒントを元にニューヨーク中を走りまわ
される。サスペンスを盛り上げるために、「○時までに××しないと爆発する」
というタイムリミットが設定されるのは定石通りである。車が疾走し、地下鉄
が暴走する。そんなシーンが何度も繰り返され、ふたりの掛け合いで笑わせな
がら手に汗握るシーンが続く。

ストーリーを明かしてしまうと未見の人の楽しみを奪うので詳しくは書かない
が、この映画で僕は初めてニューヨーク連邦準備銀行の外観を見た。内部の撮
影はセットだとしても、入口のセキュリティシステムなどは本物と同じにして
いるのだろう。地下金庫が現実の金庫と同じかどうかはわからない。ハリウッ
ド映画を国の誇りにしているアメリカだから、特別に許可してセット・デザイ
ナーに見学させたのかもしれない。

朝日新聞によると、「ニューヨーク連邦準備銀行の地下金庫には7000トンの金
塊が眠る。入り口の壁には『金の魅力には抗しがたい』との言葉が刻まれてい
る」そうだが、それも映ったのだろうか。記憶にない。ニューヨーク連邦準備
銀行のシーンでは狭いエレベータの中での撃ち合いと、敵方のボス(ジェレミ
ー・アイアンズ)に忠実な女殺し屋の不気味さが印象に残った。

日本は、金の輸出国である。朝日新聞の記事によると、昨年の金の輸出量は
123トンだという。「いま政府・日銀の保有する金は、米ニューヨーク連邦準
備銀行や東京の日銀本店の地下金庫にある。公開はされておらず、日銀職員で
さえも『目撃』した人は少ない」らしい。東京で貴金属店が密集し金の売買が
集中するのは、御徒町近辺だ。山手線に乗っていると「貴金属買い取ります」
という看板がやたらに目立つので、以前から気になっていた。

●金鉱石1トンあたり金は平均14グラムしか含まれていない

金を取り出すには手間がかかる。金鉱で金の成分を含む鉱石を採掘し、そこか
ら金を抽出する。金鉱石1トンあたり平均14グラムしか含まれていないという。
だから、鉱石そのものは金色ではない。現在、金を抽出するには破砕機で微粒
にしたものを、遠心分離器や薬品を使って選別するという。昔はどうやってい
たのだろうか。日本には佐渡の金山があり、400年近くにわたって採掘されて
いた。

アメリカには、「ゴールドラッシュ」という言葉がある。西部劇を見て覚えた。
アメリカン・フットボールの人気チームに、スーパースターのジョー・モンタ
ナがいた「サンフランシスコ49ers(フォーティーナイナーズ)」がある。あ
のチーム名はゴールドラッシュに湧いた1849年、一攫千金を夢見てカリフォル
ニアにやってきた人たちをそう呼んだことに由来している。

ゴールドラッシュ時代を背景にした西部劇はいくつもある。「縛り首の木」
(1959年)という映画は、ゲイリー・クーパーが演じる流れ者の医者を主人公
にした異色の西部劇だった。冒頭、彼がやってくるのはゴールドラッシュに湧
く新興の町だ。金を求めて男たちが集まり、町ができる。金が掘り尽くされれ
ば人々は去り、町は廃れる。主人公の医者は、そうやって町から町へさすらっ
ている。

ゴールドラッシュ時代をミュージカルで描いたのは、「ペンチャー・ワゴン」
(1969年)だった。金鉱探しに集まるのは男ばかり。その男たちのために、町
には酒場ができ売春宿ができる。女性が圧倒的に不足していたのは間違いない
が、「ペンチャー・ワゴン」は夫をふたり持つ女性の物語である。リー・マー
ヴィンとクリント・イーストウッドを夫にするのは、ジーン・セバーグである。

「ペンチャー・ワゴン」はブロードウェイ・ミュージカルを映画化した西部劇
なのだが、大がかりなセットを派手に破壊してくれる割には映画としては少し
物足りない。ただし、カリフォルニアのゴールドラッシュは、こんな感じだっ
たのだろうと想像できた。どんな風に男たちが集まり、どんな風に女たちがや
ってきたか、町がどのようにできていったか、実感できたのである。

●黄金であっても札束であっても「サム・マネー」で充分ではないか

現実のフォーティーナイナーズはこんなものだったのかも…と思わせるのは、
クリント・イーストウッド監督主演作「ペイルライダー」(1985年)である。
映画はいきなり、10数人の男たちが馬を疾駆させているシーンから始まる。蹄
の音、男たちの息遣いが聞こえる。異様なことが始まる予兆がする。川で砂金
を探している男たちが、近づいてくる蹄の音に立ち上がる。不審げな表情で、
何かが起こることを予感して身構える。

馬を駆る男たちは、スピードを緩めない。岩山を駆け抜け、草原を疾駆する。
砂金堀りたちの集落が見えてくる。粗末な丸太小屋が散財する。中にはテント
で暮らす人たちもいる。彼らは金を求めて移動するから、テント住まいの方が
便利なのだろう。馬を駆る男たちは、砂金堀りの集落に突き進み、空に向けて
拳銃を撃ち威嚇する。テントを引き倒し、洗濯物を蹴散らす。家畜を殺し、少
女の小犬まで撃ち殺す。

男たちが去り、砂金掘りの人々が呆然と立ちすくんでいる。少女が小犬を抱い
て森に入り、墓を作るシーンが続く。その墓に向かって祈る言葉が悲しい。彼
女は神に祈り、救いを求める。「一度でいいですから奇跡を…」と願う。その
シーンに重なるように、少女の祈りに呼応するように、山脈の彼方から馬に乗
ったひとりの男が姿を現す。

「ペイルライダー」は高圧で噴き出す水を金鉱に吹き付け、大量に金を採取し
ようとする町のボスと、川の水をザルで丹念に掬って砂金を探す砂金掘りたち
の対立を中心にした作品だ。ボスは砂金掘りたちを追い出すために、部下に集
落を襲わせる。町に買い物にきた砂金掘りにも、彼らは嫌がらせをする。砂金
掘りを救うのは、蒼ざめた馬に乗る男(クリント・イーストウッド)である。

「ペイルライダー」で気になったのは、ボスの側が実行している大仕掛けな金
の採掘法だ。高いところから細いパイプに大量の水を送り込み、対面の山肌に
凄い勢いで水を浴びせ続け、それで金を取り出そうとしている。おそらく金鉱
石を掘り出すのではなく、その水を大量に掬い砂金を抽出するのだろうと僕は
理解した。しかし、あれで金が採取できるのだろうか。

●黄金は人々を魅了し狂わせる魅力と魔力を持っている

ハンフリー・ボガートの代表作に、ズバリ「黄金」(1948年)というタイトル
の映画がある。原題は「シェラマドレの財宝」だが、映画会社が「黄金」と邦
題をつけたのはよくわかる。黄金は人々を魅了し、欲に狂わせ、やがて虚しさ
を教えてくれる。象徴的なタイトルだ。監督のジョン・ヒューストンはデビュ
ー作「マルタの鷹」(1941年)でも財宝を巡る人間たちの欲望を描いたが、
「黄金」はさらにそのテーマを突き詰めている。

メキシコに流れつき落ちぶれて浮浪者のように暮らしていた男ドブス(ハンフ
リー・ボガート)は、シェラマドレ山脈にある金鉱の話を聞きつけ、仲間たち
と山に登る。もちろん、男たちは黄金を見付ける。革袋に砂金を詰める男たち。
どん底の人生から、一攫千金の夢を実現したのだ。それだけの黄金があれば、
(古い言い方だけど)栄耀栄華は思うままである。

しかし、人間の欲望は果てしない。富を得れば、さらに富が欲しくなる。彼ら
は互いに疑心暗鬼になる。相手がいつ自分を殺し砂金を奪うか、心配で夜も眠
れない。こういう心理的な演技をさせたら、ハンフリー・ボガートはうまい。
「孤独な場所で」(1950年)ではカッとなったら何をするかわからない性格の
シナリオライターを演じ、「ケイン号の叛乱」(1954年)では偏執狂の艦長を
演じた。そんな演技の原点は、この「黄金」にある。

疑心暗鬼にとらわれ、目つきが変わるボギーは本当に怖い。だが、彼も自滅す
る。ラストシーン、シェラマドレの荒野に風で砂煙のように吹き飛ばされる砂
金は、人間たちの愚かさを象徴している。欲に駆られ、争い、殺し合い、黄金
を独り占めにしても、結局は虚しさが残るだけだ。「ライムライト」(1952年)
でチャップリンが言ったように、僕たちの人生には「勇気」と「想像力」、そ
して「サム・マネー(いくらかのお金)」があれば充分だと思う。

ちなみに、競馬場の売上金を強奪する犯罪映画の傑作「現金に体を張れ」(19
56年)のラストシーンでは、空港の荷物運搬車から大きなバッグが落ちて蓋が
開き、札束が突風に舞い上がる。ジャン・ギャバンとアラン・ドロン共演の
「地下室のメロディー」(1963年)のラストシーンでは、カジノの売上金を強
奪したもののプールの底に隠したバッグの口が開き、プール一面に札束が浮か
ぶ。それらの原点は「黄金」に違いない。一攫千金を狙った男たちの夢の跡…
を象徴するシーンである。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com < http://twitter.com/sogo1951 >

熱海で行われた日本冒険小説協会第30回全国大会(要するに宴会)に参加して
きました。日本軍大賞は大沢在昌さんの「新宿鮫・絆回廊」と西村健さんの
「地の底のヤマ」で初の同時受賞。それにしても、大沢さんは声がよくて本当
に挨拶がうまい。僕が壇上でしどろもどろの挨拶をしたときには、宴席に座る
大沢さんに突っ込まれてしまった。ツッコミ方もうまいんだなあ。

●長編ミステリ三作「愚者の夜・賢者の朝」「太陽が溶けてゆく海」「黄色い
玩具の鳥」の配信を開始しました→Appストア「グリフォン書店」
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「2003年版 青息吐息編」350円+税
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■Otaku ワールドへようこそ![149]
男一匹プラス猫五匹、廃車に暮らす

GrowHair
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120330140100.html >
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入間川の河川敷に置いた廃車の中で5匹の猫とともに暮らす男がいる。上田友
浩(仮名)。62歳。通りがかりに立ち話をしたのが去年の10月23日(日)。仕
事してないと言ってたけど、じゃあどうやって生活しているのだろう。クエス
チョンマークがずっとぶら下がっていた。聞きに行くか。事前にアポをとる手
段がないので、とにかく訪ねて行ってみた。

3月20日(火・祝)。風はほとんどなく、日差しはやわらか。オオイヌノフグ
リのうす紫の小さな花弁が地面すれすれに散りばめられる中、背の低いタンポ
ポがもう花をつけている。安比奈駅があったあたり、竹やぶに隣接して、その
「家」はある。

いるかい? 窓からぬっと顔が。やあ!

●庭付き一戸建て

ここに住むようになってから12〜13年経つという。草ぼうぼうの河川敷、生い
茂った草に埋もれるようにして、車の轍のついた小径がある。竹やぶの脇、道
に面して平らに均された一画があり、廃車になったトヨタのワンボックスカー
「タウンエース グランドエクストラ」が置かれている。そこが上田氏の「家」。

窓のすぐ前にイントレが組まれ、物干し竿になっている。フロントヤードには
自転車が置いてある。発泡スチロール製の箱が机くらいの高さに積み上げられ、
収納兼作業台になっている。まな板や蚊取り線香が置いてあり、スコップが立
てかけられ、なぜか鉢植えのサボテンまである。綿の出た、というよりカバー
がほとんど風化したふとんが延べられていて、猫たちの寝床になっている。

バックヤードはごみ捨て場になっている。キャットフードの大きな空き袋にな
にやらパンパンに詰められ、ガムテープでしっかり留められているのがたくさ
ん積み上がっている。

車内には寝床がある。寝床の奥側の脇にはストーブが置かれ、後部には卓上カ
セットコンロがある。ウスターソースやめんつゆもある。日本酒のワンカップ
の空き瓶が数本置きっぱなしになっている。

広い河川敷にはホームレスの集落のようになっているところもあるが、上田氏
は距離を置いて、孤立して暮らしている。かといって人との交流をかたくなに
拒否しているわけではなく、快活でよくしゃべる。

ずっと以前、小径に子猫がいて、かまおうとしたら視線を感じ、見ると車の窓
からじっとこっちを見ている初老の男性がいた。「こんにちは」と声をかける
と「こんにちは」と返してくる。いい人っぽい。「あなたの猫ですか」「うん」。

以来、通りすがりに軽くあいさつしたり、ちょっと立ち話したりしていた。私
は撮影目的で来るので、ゆっくり話をしている暇がなかった。今回は、話をし
に行こう。次の週末に人形の撮影を予定しているのでロケハンも兼ねているの
だけど。私の格好は例によってセーラー服。

●すこぶる健康でけっこう文化的な生活

八瀬大橋の下には最近までホームレスの集落があった。以前は水上公園にいた
が、追い出されて移ってきた。犬を飼っていたり、文庫本を読んでいたりして、
なかなか文化的な生活が営まれていた。けど、塗り替える計画があるとかで、
立ち退きを食っている。

福祉の人が来て、用意されたアパートに移るように言われた。でも、面倒をみ
てくれるのは2〜3か月。その間に職を見つけ、自活できるようにならないとな
らない。3人行って、うち2人はもうアパートを出てどっかへ行った。

橋の下にはもう一人ぐらいしか残っていない。立ち退いた跡地は、片付けられ
て更地になり、木製の杭が打たれ、針金が張り巡らされ、立ち入れないように
なっている。水上公園から西武文理大学までの間に15〜16人ホームレスが住ん
でいる。

食料は主にコンビニで買ってくる。時々、ベルクにも行く。ベルクは食品スー
パーマーケットで、的場駅の近くにある。農家のおばさんから野菜を買うこと
もある。ネギは太いのが3本で100円。白菜はでかいのが丸ごと150円。

それと、畑作をやっているホームレスの人が近所にいて、食べきれないほどの
収穫があるとおすそ分けしてくれる。河原に細長く作った畑は2反(=600坪)
もの広さがある。その人は実家が農家だったので、畑作のやり方は心得ている。
なす、きゅうり、トマトなどを作っている。

もらった分も食べきれなかったりする。現にサトイモが余っていて、貯蔵して
ある。5〜6回、持ってきてくれた。酒のつまみにはちょうどいい。

一日2食。朝は食パンにコロッケを挟んだりして250円。晩は野菜を煮て鍋にし
て酒飲みながら。

運転席と助手席の間に、キャットフードがたっぷり盛ってある。あるだけ食べ
て食べ過ぎるということはなく、猫たちが自主的に適量食べている。

──話をしているとき、敵猫の襲来があって、ちょっとした騒ぎが起きた。ま
ったくの野良からすれば、飼われてる猫はねたましい存在なのかもしれない。
大騒ぎして撃退した。

雑貨などの必需品は、東武東上線霞ヶ関駅近くにある100円ローソンで買って
くる。ウスターソースが100円。めんつゆも100円。賞味期限は2013年3月7日と
たっぷりある。

トイレは、河川敷にあるモトクロス場の簡易トイレが一番近いけど、コンビニ
まで行くことが多い。八瀬大橋のたもとにデイリーヤマザキがあり、その先に
スリーエフがあり、さらに先にセブンイレブンがある。そこまで行く。ウォッ
シュレットなのがいい。トイレを使ったら、必ず何か買う。パン、野菜、きの
こ類など。

洗濯するし、風呂にも行く。狭山市の、昔、ごみ焼却場があったところに娯楽
施設がある。狭山市市民健康文化センター「サンパーク奥富」。市の施設で、
料金は銭湯とあまり変わらない。埼玉県の銭湯は410円だが、ここだと市民な
ら300円、他地域の人だと450円だ。

行くのは、よくて週1回ぐらい。夏場は行かない。お湯が作れるから。5リット
ルのペットボトル6本に水をくんで日向に置いておくと、お湯になっちゃう。
夕方4時ごろにはすごい熱くなってる。50度近く。うめないと熱くてかぶれな
い。3〜4本使えばじゅうぶん。

物干し竿につり下げてある真新しい傘はベルクで買ってきたものだ。夕立ちに
あい、止むのを待っていたが、止まないので。移動には自転車を使っている。

夜は、月が照っていなければほぼ完全な真っ暗闇になる。寝るしかない。電気
が来てない以上、電灯もテレビもないが、懐中電灯とラジオはある。ラジオで
ニュースを聞いている。

冬も、そんなに寒くなく過ごせる。ストーブを拾ってきて使っていた。猫も暖
房代わりにいい。5匹いる。親猫が3匹と、ここで生まれた子猫が2匹。

病気はしたことがない。若いころ歯医者に1回行っただけ。それ以外は医者に
かかったことがない。風邪ぐらいはひくけど、寝込むほどひどくなったことは
ない。

生活にあんまり不便はない。普通に暮らせる。食って寝て、安い生活費。そん
なに食わないし。家賃も電気ガス水道代もかからないし。月5〜6万円で生活で
きる。

●以前は草刈り仕事があった

今は仕事をしていないが、以前は草刈りをして収入を得ていた時期もある。役
所からの請負い業者が、河川敷に住んでいる人たちに声をかけて人手を募集す
る。夏場限定で、7月から10月までの4か月間。4〜5日を1ラウンドとして、6ラ
ウンドほど。近辺だけでなく、越辺(おっぺ)川まで行って刈ることもあった。

1日8時間働いて、日当は8,000円。川越水上公園から西武学園文理高校の上流
まで刈るのに5日かかる。刈ったら枯れるまで放っておく。それから集めてダ
ンプに積み、捨てに行く。その片付けでさらに4日ぐらい働ける。2008年まで
はその仕事があったが、それ以降はぱったり来なくなった。

近所のホームレスたちは、それぞれなんか適当な仕事をしている。そこらへん
からマムシを捕ってきて焼酎に漬けて売ってる人もいるし。5年以上育ったや
つだと、1本1万円ぐらいで売れる。ひと夏で30本分ぐらい捕れる。

──福祉の車が通りがかった。川上のほうから小径をゆるゆる走ってきて、
「家」の前で土手のほうへ曲がり、しばらくすると同じ道を引き返してきた。
1か月にいっぺんぐらい回ってくる。いつも同じコースだ。

●来る前は営業マンとかトラックの運転手とか

羽生(はにゅう)で生まれ、中学卒業までいた。16歳で羽生を出た。家族はい
ない。おくふろは早くに死んだ。親父も死んだ。姉貴も死んじゃった。子供は
いない。妻の連れ子はいたが、別れたとき、妻と一緒に出ていった。別れてそ
れっきり。どこにいるかわからない。天涯孤独。

羽生を出てからは、あちこち行って、いろんな仕事をした。地方へも行った。
浜松町で営業の仕事をしていたこともある。屋根の上に設置するソーラーシス
テムというのが流行っていた。太陽光発電器、ではなく、太陽熱温水器。お湯
がわくやつ。西田敏行が宣伝してる「朝日ソーラー」とか、「ゆワイター」と
か、ナショナルのとか、3〜4種類あった。それを売って歩く仕事。ものすごく
売れた。

けど、詐欺だか何だかで会社に手入れが入った。2年半やってて飽きてきたこ
ろだったので、ちょうどいい機会だと辞めた。それから半年ぐらいしたらその
会社は潰れてた。貯めたお金で免許を取って、関東近辺に配達する運送会社に
勤め、道を覚えた。

16歳ぐらいのときに軽二の免許を取り、自動二輪の免許を取り、18歳になって
学科試験免除で普通車の免許に書き換えた。大特の免許も取った。

旭川で線路工夫をやったこともある。夏だけ、5年くらい。貨物の操車場を新
しく作るってんで、線路を敷設していた。

川越に長く暮した。平成9年の誕生日まで仕事していた。18年間ぐらいトラッ
クの運転手をやっていた。

ここに暮らし始めたときは蓄えが600万円くらいあった。それだけあれば普通
にアパート暮らしして仕事して生活を維持することも可能は可能だった。けど、
そういうのが嫌になっちゃった。人とのつきあいがわずらわしくなった。人と
一緒に仕事するのも。

カミサンは浮気してた。耳に入ってくる。それで喧嘩して、結局離婚。言わな
くてもいいようなことをぺらぺらぺらぺら言うからね。1週間に1回帰ってくる
だけだった。月に6日しか帰らない。あとは出っ放しだからさ。

車であちこち旅行して、帰ってきて、そのまま住んでいる。自分の車だ。車検
が切れ、故障して、走らなくなった。

●いよいよ困ったら福祉が頼りか

当初あれだけあったお金も、もうずいぶん少なくなっちゃった。草刈りの仕事
も来なくなっちゃったし。今の生活が続けられるかどうか……。

福祉の人が車で回ってきて、紙を配って歩いている。さっきの車もそうだ。
「埼玉県社会福祉士会」とあり、「屋外で生活している方へ」という題で、屋
根のあるところに住みたい、仕事を持って収入を得たい、などとお考えの方は
ご連絡ください、とあり、電話番号が記されている。

福祉の人の説明によると、アパートを見つけてくれて、2〜3か月は面倒をみて
くれる。その間に仕事を見つけて自活できるようにならないとならない。仕事
探せなんて簡単に言うけど、60歳過ぎてからじゃ、どこも使ってくれないよ。

ここにいたままで、手当だか保護だかを受けるというのは、できないようだ。
ああいうのは銀行振り込みだが、住所がないと通帳が作れない。身分証明書が
ないと口座を作ってもらえない。

住むところがなくなると、戸籍は別のところに移されるらしい。まず、アパー
トに住んで、戸籍を復活させないと。その手続きに1週間かかる。

2〜3か月だけ面倒みてもらったって、その後、仕事がなくて家賃が払えなくな
って追い出されたら、今よりもっとどうにもならなくなる。当面電話する気は
ないけど、いちおう紙はとってある。草刈りでもゴミ拾いでも、なんか仕事を
出してくれりゃ、この生活が続けられるんだけど。

──猫が、距離を置いたところからじーっとこっちを見てる。ここの猫は飼い
主にだけなついて、それ以外の人には決して近づかせない。セーラー服の変な
おっさんが居座っているせいで、帰れなくて困っているのだ。あ、じゃ、そろ
そろおいとましましょうか。

写真はこちら:
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Home120320 >

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。

3月18日(日)、いつものようにセーラー服を着て下北沢に行った帰り、小田
急線に乗ると、カメラを持ったおじさんに声をかけられた。撮らせてくれませ
んか、と。はい。車内で数カット。写真家の方で、電車の中で、目に留った人
がいると、お願いして撮らせてもらっているのだそうだ。すごい。度胸あるな
ぁ。断られることはもちろんあるけど、トラブルになることはないという。

4月に電車内で撮った写真で個展を開くのだそうだ。私が被写体のはまだ使う
かどうか決めてないそうだけど。

◎中山学写真展 トレイン撮レインシリーズVol.1『電車の中のニッポン』
会期:2012年4月17日(火)〜4月29日(日)
会場:GALLERY SHUHARI 東京都新宿区四谷3-13大高ビル3F(1F南昌飯店)
電話:03-5269-1436 
E-mail: info@gallery-shuhari.com
< http://www.gallery-shuhari.com >

3月31日(土)と4月1日(日)に映像作家・寺嶋真里さんの『アリスが落ちた
穴の中〜Dark Marchen Show!!』の上映と、それに出演しているパフォーマン
スグループ Rose de Reficul et Guiggles のライブ公演のイベントが浅草橋
「パラボリカ・ビス」であります。映像の上映は土曜日、ロウズさんたちのパ
フォーマンスは両日。

ロウズさんは奈良在住で、関西方面を中心に活動しています。東京で公演を開
くのは1年ぶりです。奈良で淑女雑貨のお店「Toe Cocotte」(トゥ・ココット)
を営み、私は、去年の9月と今年の1月におじゃましています。
去年9月に撮った新メンバー Yuwanちゃんの写真:
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Yuwan110924 >
今年1月に寺嶋さんに京都駅で撮ってもらった写真:
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Kyoto120128 >

悦楽共犯者達の2日間
〜2 jours pour "Esprit et Ridicul"〜
日時:3月31日(土)【Espritの巻】7:00pm 〜
   4月 1日(日)【Ridiculの巻】3:00pm 〜
場所:浅草橋「パラボリカ・ビス」
< http://www.yaso-peyotl.com/archives/2012/03/dark_marchen_show.html >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(03/30)

●萩野貞樹「旧かなづかひで書く日本語」を読む(2007、幻冬舎新書)。みん
なで一緒に旧かな(歴史的仮名遣)を覚えて使いましょう。旧かなといっても
たいして難しいものではない。動詞や形容詞の活用の基礎を覚えておけばまず
大丈夫。新かなは文語には使えないが、我々は普段平気で文語を使っている。
それなら、普段から旧かなを使うのが当たり前となる。──という趣旨の本。
そこで旧かなで書かれている岩波の漱石全集「こゝろ」を取り出して読んでみ
る。特に旧かなを習ったわけではないが、すらすら自然に読める。少し懐かし
い思いもあるが、難しいものではない。いつ身についたのだろう。ところが、
書くとなると難しい。「声に出しておぼえる活用」の章をじっくり読めば、か
なり旧かなを習得できそうだ。しかし、ただの旧かなハウツー本ではなく、新
かなのナンセンスな点を挙げ、現代語も旧かなで書くのが正しいと主張する本
でもある。そして、旧かなを機械的に新かなに書き換えた文庫本は、改竄本で
あり偽装本であると激しく追及する。まさしくその通りである。

この本で知った法律の重大な虚偽について。国旗国歌法は1999年8月に成立し
た。歌詞は古歌で「君が代は 千代に八千代に さざれ石の いわおとなりて
 こけのむすまで」とされた。ところが、こんな古歌は存在しない。あるのは
「いはほとなりて」である。1000年以上の古歌を改竄し、日本語の正書法を破
壊し(昭和61年7月の内閣告示「現代仮名遣い」は文語文には適用しないと定
められている)、しかも法律化してしまった。「いはほとなりて」なら「巌と
なって」の意味であることがわかるが、「いわおとなりて」と新かなに書き換
えられたのでは意味不明、「岩音が鳴って」と思う人も少なくない。今からで
ももとの古歌に戻すべきではないか。なお「シクラメンのかほり」は間違い。
かをりが正しい。以前からなんか変だなあと思っていたよ。    (柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344980476/dgcrcom-22/ >
→アマゾンで見る(レビュー10件)

●昨日、川合氏が書いていた「まにまにフェスティバル(まにフェス)」の情
報は、毎日新聞(地域版)に無事掲載された。Yahooのヘッドラインにも流れ
たようだ。他の情報サイトにも掲載されますように。/「ゴールドフィンガー」
ってそういう話だったのか!/畑作っちゃうなんて。農業ノウハウ最強だなぁ。

仕事が詰まっている。ネタがない。そうだ、仕事でのトラブルを書こう。
YouTubeにアップしたお客さんの動画を、thickbox.jsを使って表示させること
にした。ローカルでテストをしたところ、問題なく表示されるのだが、サイト
にアップしたら表示されない。BASIC認証をかけているから? いや、単なる
リンクなんだから、そんなことはないはずだ。YouTubeは違うドメインでも表
示できる。iframe仕様になったことがthickboxと? いや、thickboxだって
iframeに対応している。FLVが一時期表示されなかったようなんだが、今は解
消されていると書いてあるし、そもそもこの動画はFLVではない。うちのMacに
セキュリティを強くかけているわけでもない。検索をかけまくったが、英語で
のフォーラムにすらその手の質問はないし、YouTubeでの表示方法を書いてい
る日本語サイトが見つかるぐらい。頭を抱えた。納期が近づいているので、別
の作業をしはじめたが、解決しなかったらどうしようと気が気でない。違うス
クリプトで表示するしかない。

前述の「まにフェス」サイトを見て、以前見たはずの「撃墜王ゲーム」の埋め
込み動画が表示されていない。動画自体ないのかと検索したら消えていた。
「撃墜王ゲーム」公式サイトの動画部分には大きな空欄ができているだけだ。
ココノヱさんに連絡しなければと考え、川合氏に連絡したところ、「見えてま
すよ」と。え?

どういうことだ? 普段私はFirefoxを利用している。試しにSafariで見たら
表示された。検索ワードを変える。今まではthickbox関係だと思って原因を探
していたが、Firefoxが悪いのだと。「Firefoxでブログに埋め込んである動画
が見られない」というblogに「今のところわかったのはYouTubeはcookieの保
存を拒否して、保存されているcookieも消せば見られるようになります。」と
いう一文があって、はっと気付いた。

今月初めにGoogleのプライバシーポリシー変更があって、「Google
Disconnect」という、トラッキングを止めるアドオンを試しに入れていた。
YouTubeはGoogleのサービスだった。このアドオンを無効にしたら、動画が表
示された。動画が消えたと勘違いしたのは単なるコピペミスで、けがの功名。
トラッキングさせないと、埋め込み動画すら表示されないのか。ローカルで見
られたのは何故なんだろう……。「Google Disconnect」機能はローカルでは
動作しないってことかも。                (hammer.mule)
< http://mainichi.jp/area/osaka/news/20120329ddlk27040432000c.html >
まにまにフェスティバル:Web技術の紹介、展示 大阪・中央区で来月14日
< http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120329-00000143-mailo-l27 >
Yahooヘッドライン
< http://m2.cap-ut.co.jp/fes/ >
まにフェス
< http://akabou.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/firefox-1652.html >
Firefoxでブログに埋め込んである動画が見られない
< https://disconnect.me/tools >
Google Disconnects
< https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/collusion/ >
トラッキング状況を視覚化する「Collusion」も入れていた。みるみるアイコ
ンが増えてきて、もうどうでもいいやと投げやりに。
< http://mozilla-remix.seesaa.net/article/258674442.html >
解説があった

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