2012年3月13日火曜日

日刊デジクリ[#3225] プレイリスト共有系ウェブサービスの回顧と今

─[PR]─────────────────────────────────
本日、【先着300名様限定】累計1億袋突破した「熟成やずやの香醋」を
┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓
┃31┃┃日┃┃分┃┃無┃┃料┃┃!┃ で始められるチャンスです♪
┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛
お申込みは今すぐ→ http://a.mag2.jp/FnME
─────────────────────────────────[PR]─


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日刊デジタルクリエイターズ】 No.3225    2012/03/13.Tue.14:00.発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 10036部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで     mailto:info@dgcr.com
登録・解除・変更・FAQはこちら  http://www.dgcr.com/regist/index.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 
     《音楽共有ってオレオレベストテープ作成なのですよ》

■アナログステージ[73]
 無心に貪る姿は美しい
 べちおサマンサ

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[20]
 選ぶ自由を提供するための株式会社出版デジタル機構
 沢辺 均

■デジタルちゃいろ[11]
 プレイリスト共有系ウェブサービスの回顧と今
 browneyes

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■アナログステージ[73]
無心に貪る姿は美しい

べちおサマンサ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120313140300.html >
───────────────────────────────────
コンニチハ。睡眠不足に拍車がかかってきている、べちおです。シャワーとパ
ンツだけ換えに帰宅しているような感じで、先週は殆ど帰宅できず、パンツも
シャツも換えずにラボに篭ってました。

さすがに寝ないとマズい! と帰宅するも、頭が麻痺していたのか、「4日目
だとどんな臭いがするのかなぁ」ってクンカクンカしてみたら、パンツは臭く
ありませんでしたが、シャツはラボの薬品の臭いやら汗やらがブレンドされて
おり、一瞬で正気に戻されました。

●この年になって初めて知った舌の色

一昨日、ラボに行っても仕事の続きができない状態だったので、息抜き兼ねて、
カミさんとムスメちゃんと数年ぶりに動物園へ行ってきました。ムスコが小学
4年生くらいのときに行った、上野動物園が最後の記憶があるから、11年ぶり
の動物園。

象を観て「ゾウさん、大きい! パオーん!」ってはしゃいでいたムスコは、
連日というより、ウチに嫁にきている状態の彼女と、部屋でイチャイチャして、
「オレのゾウさん、パオーん!」状態。あんなに可愛らしい子どもだったのに、
時の流れというものは酷だ。

・横浜市立 野毛山動物園 - なんと入園料が無料!
< http://www2.nogeyama-zoo.org/ >

朝起きたら、キリンが葉っぱを貪っているところがみたくなり、カミさんにも
ムスメにも、「動物園に行く」とは云わず、ただ「横浜でイベントがあるから
ヒマなら行こう」と誘い出しに成功。駐車場難民になるのもイヤだったので、
電車で桜木町までゴー。

入り口近くまで来ると、獣臭というか、草食動物のウンコ臭というか、なんと
もいえない、動物園特有のあの匂いに胸が躍る。オイラの瞳にはキラキラと彗
星が周っていたはずだ。入ってすぐ、愛くるしいレッサーパンダが、お昼寝中。
もう一匹のレッサーパンダは、ところ狭しとクルクル周りながら、子どもたち
の「かわいぃ!」の声に応えるかのようなパフォーマンス。

右のほうへ行っては「いらっしゃい、お嬢ちゃん、今日はおめかしして可愛い
ね」、左のほうへ行っては「いらっしゃい、奥さん、今日は一段とキレイです
なぁ、ゲヘへ」と営業しているかのようだ。

・昼寝から起きたレッサーパンダさん
< http://500px.com/photo/5731397 >

爬虫類館でニシキヘビやワニやカメをサラっと見学して、坂を下りると、キリ
ンがムシャムシャと葉っぱを貪っているではないか! 周りのお子さま押しの
け、キリン激写のベストポジションをゲット。ごめんない、バカなおじちゃん
で。ムチャムチャと葉っぱを食べるキリン。食べているのは枯葉っぽいのだ
が、美味しいんだろうか。でもあんなに美味そうに喰っているくらいだから美
味いんだろう。 

・葉っぱを貪るキリンさま
< http://500px.com/photo/5731781 >

・キリンさまのドヤ顔
< http://500px.com/photo/5732673 >

食べている顔をズーっと眺めていると、キリンの舌が黒いことに気がつく。舌
というよりも硬質なエナメルのような質感。どんな感じなのか、顔を舐めても
らいたい。ヌルっとした感触ではなく、ツリュっって感触なんんだろうか。し
かし、人間にしても動物にしても、無心に食べ物を貪る姿というのは、「生き
ているゾー! どうだコノヤロー!」と、清々しくて美しい。

何時間でも眺めていそうなので、お隣のダチョウに移動。ビヨーん! とした
大きさはなく、小柄なダチョウ。逞しく育ってしまったエミューのような感じ
もするが、ダチョウだ。あれだけダチョウ好きだったのに、一枚も写真を撮っ
ていなかった。キリンでお腹いっぱいになってしまっていたようだ。

ダチョウのお隣に移動して、人間なら100歳以上の世界最高齢! ラクダのツ
ガルさん。ご高齢ということもあり、ずっと座っている状態でしたが、床ずれ
防止や筋肉が硬化してしまうのを防ぐため、餌の時間になると、体操を兼ねて
立たせて餌をあげているようです。吸い込まれてしまうような優しい目をして
いて、ツガルさんの目を見つめていて、なぜかホロっとくる。

その後、ハンモックの上でヘソ天で爆睡しているクマや、眠すぎて今にも転が
りおちていきそうなコンドルを眺めたあと、フンボルトペンギンを眺めながら
軽く腹ごしらえ。すると、どこからともなくクジャクがノシノシを歩いてきた。

・コンニチハと声を掛けると、「なんや!」って振り向く白いクジャク
< http://500px.com/photo/5733477 >

妙に人慣れしているクジャクたちで、まったく逃げも隠れもしない。神聖なる
園内で、不純異性行為をしていないかパトロールしているかのように、あちこ
ちに姿を現しておりました。脱走しないんですね。

昼寝しているライオン夫婦、虎をしばらく眺めてから動物園を後に。せっかく
だし、横浜中華街でご飯食べて帰ろうと思ったのですが、野毛商店街で軽く一
杯呑んで、久々の休日は終わったのでした。

2月初旬に、キリンさまのお子さまが誕生したようなので、元気に外に出られ
るようになったら、また訪れてみよう。たまには動物園でリフレッシュもいい
ものだ。ということで、今回は日記ネタみたいでごめんなさーい。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
某ナノテク業界の技術開発屋。NDA拘束員。
< http://start.io/bachio > ←まとめ

○「公共の場で、野球・政治・宗教の話しをするのは言い争いのもとになる。
相手が熱狂的なら熱狂的なほどケンカの具合が酷くなって収まりがつかなくな
るから、絶対に避けること」と、幼いころに酔った父親から何回も教わった。
大人になったいま、特別に気をつけているわけではないけれど、関心が薄い三
大要素なので、火種にはならずに過ごしてきた。

舵が壊れた船のように、右にも左にも曲がれず、水面に浮かんで流されている
だけの永田町。舵が壊れたなら、帆を張って大衆という風の力を借りるか、議
員総出でオールを漕いで進まなくてはいけないはずなのに、大衆にオールを漕
がせ、自分たちは甲板で宴席している海賊のようだ。

○記憶に残っている2週間の出来事→NINA(愛犬)の遺骨を、お寺さんのペッ
ト専用の納骨堂に1年間預けてきました/というのも、ウチにはまだ3+1匹が
元気に過ごしているものの、いずれは訪れる日を迎えたとき、またみんなで一
緒になれるよう、大きめのお墓(ペット用)を購入することに。その間、しば
らく他のワンちゃん、ネコちゃんたちと一緒に安置。仲良く遊んでいるといい
けどなぁ、あいつ、ワガママだったからなぁ。死んでも心配する親バカです→
キリンに乗って通勤したいです(ダチョウでも可)。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[20]
選ぶ自由を提供するための株式会社出版デジタル機構

沢辺 均
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120313140200.html >
───────────────────────────────────
「株式会社出版デジタル機構」の発起人会が先週3月9日(金曜)に開かれた。
発起人は、勁草書房、講談社、光文社、集英社、小学館、新潮社、筑摩書房、
版元ドットコム、文藝春秋、平凡社、有斐閣の11社。

代表取締役社長に同準備会代表幹事の植村八潮(東京電機大学出版局局長)、
取締役に野間省伸(講談社代表取締役社長)、堀内丸恵(集英社代表取締役社
長)、相賀昌宏(小学館代表取締役社長)、監査役に菊池明郎(筑摩書房代表
取締役会長)を選出した。
< http://www.shuppan-d.info/2012/03/001193.html >

こうして、設立4月2日(月)をめざして、最後の準備を進める。資本金振込、
法務局への届け出、という段取りだ。

僕の立場から言えば、講談社・小学館・集英社という出版界最大手から、版元
ドットコムという数人規模の出版社(の団体)までが集まって株式会社をつく
ったという、かなり画期的なものになったと思う。

出版に意味があるとすれば、さまざまな考えを自由に表明できるようにしてお
くことで、社会の行方を考えたり決めたりするときにそれを生かすことだと思
う。ほんとうに、1000人規模の大手から、1人2人の零細出版社までがさまざま
存在することで、その表明の自由が確保されるのだ。

そして、それは唯一読者が選んで本を買うという行為だけで、存在できるでき
ないということになるだけで、ほかの力からは自由にあることにこそ意味があ
るのだと思う。

たとえば、ポット出版の本が存在して(おおきな)本屋にならぶこと。これが
自由な表現の証明だし、また読者からすれば、さまざまな本があるからこそ、
選ぶ自由も得られるのだと思う。

出版デジタル機構は、電子書籍の世界でも、こうした選ぶ自由を提供するため
に発足したと言える。手前味噌ではあるけれど、そのなかに版元ドットコムの
ような零細出版社グループが存在することがそのことの証明なんだと思う。

さて、出版デジタル機構では、たとえば電子書籍フォーマットでも、こうした
選ぶ自由を最大限にいかすように決めることができていると考えている。

電子書籍をめぐってはDRM(かんたんに言えばコピープロテクトみたいなもの)
をめぐる議論がときどき現れる。個人的には、DRMは読者の本へのアクセスや
管理に不自由を与えると考えているけれど、出版デジタル機構で作ろうとして
いる電子書籍にはDRMをかける予定である。

第一に、今すぐ出版社のほとんどがDRMを受入れるとは思えない。もちろん著
者もだ。

第二に、DRMが音楽配信のように本当に不要になるのかどうかは、今結論を出
すことができない。

第三に、DRMは、かけられるようにしておけば、かけたくない出版社や著者が
いても、ただかけないようにできるからだ。

第三のことがイチバン大切だと思う。かけたいもの、かけたくないものが両方
いて、その妥当性に議論の余地があるときに、どちらもできる状態を作ってお
くことが、その時点での判断として大切なのだ。

フォーマットも同様。EPUBだドットブックだ、XMDFとか議論はあるけれども、
出版デジタル機構でつくる電子書籍は、オオモトのタグテキストを中間交換フ
ォーマットにしておいて、どれにでも変換できるようなものしようとしている。

EPUBはオープンで国際的な基準だから正しいとか、ドットブックは組版表現が
練れているとか、さまざまな人の「信念」が入り乱れる。いまの時点でどれが
正しいとは結論が出ていない。そもそも電子書籍市場はそれを語るほど、多く
の読者の評価にさらされていない。

だから、そんな「信念」の対立に一生懸命になるよりも、どれにでも対応でき
て、コストがそれほどかからない方法を選び、準備しているのだ。

さらにさらに、このフォーマットに関しては、実際に電子書籍を制作している
会社+個人、を中心に、「原案」を示して意見をもらって、さらにそれを叩き
直して、最終決定に持って行こうと考えている。

デジクリの読者には、フォーマットなどに関心をもっているひとも多いと思う。
ぜひ意見を聞かせてもらいたい。

「電子書籍制作事業者さま・電子書籍販売事業者さま向け説明会」を以下の要
領でひらきますので、ぜひ参加をお願いしますね。

◎電子書籍制作事業者さま・電子書籍販売事業者さま向け説明会

日本出版インフラセンター(JPO)主催で、経済産業省「コンテンツ緊急電子
化」事業の「電子書籍制作事業者様・電子書籍販売事業者様向け説明会」が開
催されます。この説明会は制作会社様・電子書籍販売事業者様・出版社制作担
当者様に、フォーマットに関する説明をさせていただきます。ふるってご参加
ください

電子書籍制作事業者様・電子書籍販売事業者様向け説明会
申込みフォームはサイト参照。
< http://www.shuppan-d.info/2012/03/001123.html >

電子書籍制作事業者様・電子書籍販売事業者様向け説明会
主催:日本出版インフラセンター
参加対象:制作会社様・電子書籍販売事業者様・出版社制作担当者様

【第1回】3/23(金)15:00〜17:00 於:書籍協会4階
【第2回】3/27(火)15:00〜17:00 於:書籍協会4階
(内容は同じです)

内容
1.電子書籍のフォーマットについて
2.電子書籍制作事業者の選定について

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやっ
てます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんき
な図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってか
ら始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当
面の目標。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■デジタルちゃいろ[11]
プレイリスト共有系ウェブサービスの回顧と今

browneyes
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120313140100.html >
───────────────────────────────────

●今更の「The Story of Muxtape」

いつのもようにTwitterで深夜のタイムラインを眺めていたら、懐かしくてと
ても大好きだった、とあるウェブサービスの話題がぽつりと流れてきました。

著作権絡みで色々とあったようで、ある日突然閉鎖となってしまいました。大
体の経緯は伝え聞いていたのですが、閉鎖後暫くして創設者Justin Ouellette
(ググってもフルネームの日本語表記出てこないのですが、ジャスティン・ウ
ェレット…でいいのかな)さんの出していたThe Story of Muxtapeという結構
長めの文章を日本語訳してた人がいるのですね。知らなかった。

結構長いのですが、サービス開始に至るまでの熱意も急な閉鎖への悲しみも、
とても冷静に書かれてました。

□Muxtapeの物語
└< http://anond.hatelabo.jp/20080926202516 >
□The Story of Muxtape(原文)
└< http://muxtape.com/story >

●Muxtapeはかなり衝撃的だった

Muxtapeとは、平たく言うと、在りし日に誰もが作ったことのある「お気に入
り曲集カセットテープ」をオンラインで実現したユーザーによるプレイリスト
共有サービス。あれ、もしかしてイマドキの20代くらいの若者は既におれおれ
カセットテープなんか作らない世代だったりするのかしら、まぁいいや。

個人的にはMuxtape公開の前年である2007年の春くらいからTwitterとTumblrを
はじめ、いわゆるWeb2.0時代のソーシャルネットワークサービス黎明期にどっ
ぷりとハマっており、オンライン上でお互いを認識し合う人も大分増えたタイ
ミングでこのMuxtape。

単純に音楽の共有としても十分に面白いものでしたが、何よりもUIが当時とし
てはとても斬新で衝撃的でした。シンプルかつ大胆、そして再生中に動的に表
示される再生時間。

Twitterの知人たちも次々とMuxtapeを作成していたので、興味深い人の作った
リストを聴いてかっこいいとか、イマイチとか、この人がこんな趣味だなんて
意外だわ、とか、よく知らないけどこの人のMuxtapeかっこいいからTwitterも
フォローしちゃえ、とか、Muxtapeひとつじゃ足りないから別のメアドでもう
ひとつ作ろう、とか。確かワタシも通算3つくらいアカウント取ってましたが、
とにかく楽しんでました。

そして突然の閉鎖。

確か当時、暫く個々のユーザーページは再生出来ない状態で、表示はそのまま
残してくれてたと思います。丁度Muxtapeの閉鎖と前後する形で、同じくプレ
イリスト共有サービスの8tracks(こちらは今も生き残っている)が立ち上が
ったので、そのMuxtape跡地の曲リストを確認しつつ、数曲追加したものをア
ップしたのですが、プレイリストのタイトルも移植版という気持ちが強かった
ため、捻りも何もなく↓のような感じで今も残っています。

□from Muxtape browneyes' East +alpha @Sep 06 2008
└< http://bit.ly/AEUkwI >

※試しに聴いてみたら数曲再生されて止まってしまうので、当時の全曲がわか
りませんね。直せそうなら直しておこう(無保証)。

●閉鎖後のMuxtapeと創設者の今


そんな訳で閉鎖後の創設者のストーリーにもあるように、Muxtapeは閉鎖とい
うよりは、ちょっとの間を置いてインディーズバンド向けのサービスとして復
活したようですが、今はどうなってるんだろう? とサイトを訪れても、トッ
プページからはどこにも行けず。あれれ。

ググってみると下層のページを辿るコトは出来たのですが、どうやら2010年の
春くらいでサービスは停止しているようでした。TwitterとTumblrのサービス
用アカウントも同時期で更新が止まってます。

そもそも、この創設者であり開発者でもあるジャスティンさんは一体今何を?
と、辿ってみると、ご本人のTumblr発見。こちらはつい最近の日付のリブログ
もあるので健在。

そして
"Hello, I live in New York and work at Tumblr."
「こんにちは、ニューヨーク在住でTumblrで働いてます」
ええっ、そうなの? いつから? 今も?

あれこれ検索してみても、2010年にNew York TimesのR&D部門に雇われたとか、
Vimeoにも在籍してたとか断片的な情報は出てくるものの、ご本人、ソーシャ
ルネットワークにはちょこちょこ出没している割に、駄々漏れなプロフィール
を出してないんですよね。ずば抜けた才能の持ち主はCV要らずでも引っ張りダ
コ…なのかしら。さすがだわ。

□JSTN
└< http://jstn.cc/ >

……と丁度このテキストを書いている最中に、今年1月のTumblrの社内風景紹
介記事を発見して眺めていたら、ジャスティンさんしっかり写ってました。今
はTumblrでiPadアプリの開発してらっしゃるようですね。

□Tumblr Office Tour
└< http://www.businessinsider.com/photos-tumblr-office-nyc-2012-01?op=1 >

●当時のUI発見

引き続きジャスティンさんのTumblrをぼんやり眺めていると、控え目な上部の
ナビゲーションにMuxtapeのリンク文字。あれれ、とクリックしてみたら、あ
あこれはなんと、当時のMuxtapeのUIでは!

□Muxtape
└< http://justinouellette.com/muxtape/ >

そういえば例の閉鎖後テキスト(の邦訳)にあった「最初のバージョンは僕の
tumblrに載せた一枚のガジェットだったけれど」というのが、もしかして今も
残っているコレなのかしら。クリックしてみる。動く。当時のままに。ああな
んだかとても嬉し懐かしい。

●現在のDJもどき系音楽共有ウェブサービス

その後も色々な形でDJもどき系音楽共有ウェブサービスは出来てますが、必要
以上にソーシャルに寄り過ぎていたり、UI的に好きになれなかったりと、どう
もグッと来るものは少ないですね。

Muxtapeや先に挙げた8tracksのように、ユーザーが個々に音楽のアップロード
をしていくタイプは、どうしても著作権的にグレーになりがち。8tracksはそ
の辺都度ギリギリラインを模索してるようで、お陰で以前は問題なく公開出来
てたプレイリストが気がついたら非公開になってたりします(笑)。でも個人
的には引き続き頑張って戴きたいサービスかな。

SoundCloudも嫌いではないけど、基本的には単純に音楽好きがプレイリストを
公開する……というよりは、プロ・アマ問わずちゃんとDJな人(なんだそれw)
たちがremixしたものを公開する形で定着してますよね。それはそれでアリだ
し聴く側として純粋に楽しんでいますが、非DJな自分が発信側になる用途では
ない。

ここ数年増えてきたのは楽曲ソースをYouTubeやSoundCloudなど、外部サービ
スから引っ張ってリスト化するタイプ。それだってその外部サービスにアップ
ロードされた元ソース自体が合法なアップロードとは限らないのですが、取り
敢えず自サービス側でメディアの扱いに潰されるコトはない。難点はワタシの
ようにマイナーな音楽をまとめたい人には、ピックアップしたい元ソースが時
に見つけられないこと。

そういったコバンザメ的音楽共有サービスの中で最近嫌いじゃないなー、って
思えたのは、その名もEveryone's Mixtape。何の捻りもない名前からも分かる
ように、在りし日のMuxtapeとコンセプトも同じ。ソーシャル機能もべったり
ソーシャルではなく、その代わりひとつの「カセットテープ」を複数ユーザー
で作成出来るっていう機能は、実際やってないけどちょっと面白い。

そうなんですよね、一口に音楽共有って言っても、なんだかんだやりたいのは
やっぱり、オレオレベストテープ作成なのですよ。ワタシの場合は、なのかな、
そうでもない気がする。

……とはいえ、あの頃に比べるとサービスも乱立しすぎているのか最早新鮮味
がないのか、みんながこぞって使ってる様子はないので、サービス的にもり上
がってるとは言えないのが寂しいところですが。

□Everyone's Mixtape (以前、試しに作ったワタシのプレイリスト)
└< http://everyonesmixtape.com/#nkWyPVDfao >

●デジタルデータになりうるメディア系の今後

音楽、小説、写真など、デジタルデータ化可能な娯楽(?)メディアのオンラ
インでの楽しみ方。それらは一次データの販売・提供についても足並み揃って
ない状態で、二次利用がどう、なんていうフェーズじゃないのかな。

作り手、売り手、受け手それぞれの中でも考え方の違いが大きくて、色々なひ
っかかりが大きすぎて、なかなかみんなが手放しで純粋に楽しむに至れない感
じがします。

今後もこの辺りは色々と変化していく過渡期なのは日々実感していて、ある意
味混沌としていてワクワク面白い時期でもあります。超マイナー系とはいえ、
自分自身や旦那も自家発電的に作り手兼売り手側になることもありますが、受
け手に伝わってこそ、である限り、力のあるメジャー系の作り手や売り手の人
たちにも受け手の存在は忘れて欲しくない、と切に思います。

            +----+----+----+----+

●今回のどこかの国の音楽

□Ofra Haza "Im Nin'Alu"
└< http://www.youtube.com/watch?v=ZRnzTTYk7_Q >

今回は、一昔前のワールドミュージックファンには有名なイスラエルの歌姫オ
フラ・ハザさん。この曲は80年代世界的にもヒットし、欧米でもヒップホップ
やロックのリミックスに結構な数使われてたりします。ワタシもこの曲からハ
マったクチです。その後色々聴き倒してどれもこれも大好きなのですが、やは
り知らない誰かに聴かせたい一曲目はコレなのかなぁ。

最近また緊張が高まってるようですが、パレスチナとの民族紛争の耐えないイ
スラエルの歌い手さんな訳ですが、平和を愛し、パレスチナとの民族衝突を憂
いたKiryaという曲で、ユダヤ人・アラブ人どちらにも支持されたりしていた
稀有な方でもあります。あの界隈、どんどん小さな架け橋さえ崩れ行く感じが
して気がかりです。

□Ofra Haza "kirya"
└< http://www.youtube.com/watch?v=qFewX38VUO0 >

ネットが普及してきた2000年に、42歳の若さで亡くなってしまったコトをネッ
トで知り、ショックを受けました。当初、ワタシは死因は知り得なかったので
すが、そもそもスキャンダラスなタイプの方でもない上、イスラエル国内でも
国民的歌手だったりということで、死因の公表も二転三転していたようでした。

でも、死因よりも何よりも、ただただこの方のこの声と抑揚で新しい美しい歌
が聴けないというのが純粋に残念です。

【browneyes】 dc@browneyes.in
日常スナップ撮り続けてます。
アパレル屋→本屋→キャスティング屋→ウェブ屋(←いまここ)
しつつなんでも屋。
立ち寄り先一覧 < http://start.io/browneyes >
デジタルちゃいろ:今回のどこかの国の音楽プレイリストまとめ
└< http://j.mp/xA0gHF >

去年台湾に行った時にお会いした、旦那のTwitterフォロワーさんの台湾人の
男の子から荷物が届いた。先日、「台湾には豚骨ラーメンがない!」「何を言
う、日本には牛肉麺がない!」とおかしなない物ねだりな言い合いを繰り広げ
た挙句、ないものを送り合うコトになった結果です。

送るべきものの割りに送料はかかるけど、こういうのはちょっと面白い。数年
前にスウェーデンの人からも、日本人の口にはかなりハードルの高いリコリス
系お菓子を送って戴き、予備知識無しに口に入れてとんでもない思いをしたコ
トがあるので、今更お返しに何か送ってあげようと思います。何を送ったらび
っくりするかなぁ…。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(03/13)

●1966年の松竹映画「燃えよ剣」DVDを見た。モノクロだった。1965年に放映
されたテレビ映画「新選組血風録」の土方歳三役で大成功した栗塚旭だけを持
ってきたもので、他の配役はすべて別の役者である。近藤勇は和崎俊也、沖田
総司は石倉英彦。血風録では、近藤勇は船橋元、沖田総司は島田順司だった。
島田の沖田は栗塚の土方と同じくらいみごとな伝説的ハマリ役だった。ところ
が、石倉・沖田が意外にいい。出番はあまりなく、剣技のものすごさも披露し
ていなかったが(それぞれ大問題でしょう。新選組映画としては)、雰囲気と
してはぴったりだった。ふたりの近藤もなかなかいい味を出していた。

かつて、近藤を中村竹弥、土方を戸浦六宏、沖田を明智十三郎という、役の実
年齢より遥かに上の役者が演じていた重厚な新選組(?)もあったことを思い
出した。ネット上では新選組のキャストについて語る人が少なくない。そのな
かのひとつ「新選組隊士変遷録」によれば、戸浦・土方は1961年、TBS「新選
組始末記」である。土方役だけを見れば、テレビでは、内田良平、役所広司、
古谷一行、村上弘明、山本耕史ら。映画では、天知茂、西村晃、小林桂樹、伊
吹吾朗などの名前があった。他の配役なども語り始めたら終わらないのでこの
へんで。

さて、「燃えよ剣」の内容は多摩の暴れん坊青年時代と京の新選組副長時代が
半々で、池田屋までを描いていた。ライバル七里(内田良平)やヒロイン佐絵
(小林哲子)と土方のからみが主題となるが、あまりおもしろい話ではなく、
90分と短いのにかなり退屈。興行成績がよくなく、続編は作られなかったのは
納得できる。新選組マニアにとっては食い足りない映画だった。  (柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002YD5WO/dgcrcom-22/ >
→アマゾンで見る(レビュー5件)

●Siri(β)いいよね〜と言っていたら、家人が付属イヤホンの悪いところを
言いはじめた。Siriの使い方ムービーには、走りながら命令するところがある
けれど、付属イヤホンはリモコンの部分のせいで、左右の重さが違い途中でず
れてくるから、あんな使い方はできない、ウォークマンにあったようなリモコ
ンクリップでもあればいいのに。ランニングをすれば汗をかくのに防水になっ
ていない、前のはすぐに壊れたからリモコンのついていないものを別途買って
使ってるよ。などなど。/探してみたら要望に合いそうなイヤホンあり。イン
ナーイヤホンでもスポーツ時は耳にコードをかけるように書かれてある。眼鏡
していても問題なさそう。/べちおさんのを読んで、なぜか「娘と彼氏を別れ
させたwwwwwwwwwwww」を思い出した。43歳のパパ。若いパパって
いいな。/DRMがかけられる仕組みはあっても、かけない出版社が多いことを
祈りつつ。自由に使えるけれど、ダウンロードした人の情報を埋め込んでのコ
ピー予防程度にして欲しいな。中間交換フォーマットじゃないと買う気がしな
い。iPhoneアプリの書籍は85円セール(ブックオフより安い)なら買うけれど、
紙の書籍並の価格のものは、iPhone使えなくなったらと考えてしまい避けてい
る。iPhoneアプリはダウンロード情報が記録されているので、間違って消して
しまっても再ダウンロードできるところも良い。とにかくユーザ切り捨てだけ
はやめて欲しいな。/browneyesさんのMixtapeを時々再生してBGMにしている。
                            (hammer.mule)
< http://blog.livedoor.jp/tyuru/archives/52774929.html >
やっぱり汗で壊れるのね
< http://www.klipsch.com/image-s5i-rugged-in-ear-headset >
手袋のままでも使えるよ。ケースはFlashライト(点滅もする)つき
< http://mediacdn.shopatron.com/media/mfg/3579/media_document/live_1/ImageS5iManualRev2012.pdf?1329259904 >
図入りでコードを耳にかけるように書かれてある
< http://www.phileweb.com/review/closeup/sennheiser2010/part1/ >
ネックバンドタイプ。ケーブルクリップつき
< http://klavier.jp/blog/2010/01/27/3975/ >  
眼鏡に干渉するかどうかは頭の大きさ次第
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004ECG6XU/dgcrcom-22/ >
→防水防滴、リモコンマイクつきイヤホンをアマゾンで見る。(レビュー1件)
< http://www.nttdocomo.co.jp/service/information/shabette_concier/ >
しゃべってコンシェル。日本版Siriの地域情報連動はいつからだろう
< http://blog.livedoor.jp/chihhylove/archives/6818011.html >
娘と彼氏を別れさせたwwwwwwwwwwww
< http://blog.livedoor.jp/kinisoku/archives/3322644.html >
311の時親友がキャストやりながら体験した話書いてく

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
発行   デジタルクリエイターズ < http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/ >

編集長     柴田忠男 < mailto:shibata@dgcr.com >
デスク     濱村和恵 < mailto:zacke@days-i.com >
アソシエーツ  神田敏晶 < mailto:kanda@knn.com >

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
                        < mailto:info@dgcr.com >
登録・解除・変更・FAQはこちら < http://www.dgcr.com/regist/index.html >
広告の御相談はこちらまで    < mailto:info@dgcr.com >

★等幅フォントでご覧ください。
★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ< http://mag2.com/ >、
melma!< http://melma.com/ >、
めろんぱん< http://www.melonpan.net/ >
のシステムを利用して配信しています。配信システムの都合上、
お届け時刻が遅くなることがあります。ご了承下さい。

★姉妹誌「写真を楽しむ生活」もよろしく! < http://photo.dgcr.com/ >

Copyright(C), 1998-2012 デジタルクリエイターズ
   許可なく転載することを禁じます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◎クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】
のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000005757/index.html


━【広告するなら、まぐまぐ!】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大量に配信、確実な登録。メルマガ広告はクリック先のユーザー登録に強い!
30種類以上のメニューから、お客様に最適なプランをご提案いたします!
お問い合わせはこちらから⇒ http://a.mag2.jp/iIks
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▽こちらもいかが?ビジネス・キャリアジャンルの注目メルマガ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●がんばれ建設〜建設業専門の業績アップの秘策
http://www.mag2.com/w/0000177186.html 週刊
建設技術者、建設業支援コンサルタント、そしてベストセラー「今すぐできる
建設業の原価低減」の著者である降籏達生(ふるはたたつお)。「儲かる」「
身につく」建設業関連データから厳選し、建設技術・経営・業界の最新情報を
配信。建設会社の業績アップ/現場代理人育成/技術提案/原価低減ネタはお
まかせ!

★発行者webもご覧ください↓
http://www.hata-web.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【まぐまぐ!】━
=========================================================================
          ★まぐまぐ読者アンケート実施中!★
  お答えいただいた中からAmazon券500円分を100名様に大プレゼント!!
       >>    http://a.mag2.jp/F7Gx    <<
  ◎1分で終わる簡単内容!◎選択型で楽チン!◎Amazon券が当たる!
=========================================================================

0 件のコメント:

コメントを投稿