2012年6月29日金曜日

日刊デジクリ[#3292] 長生っきゃ…するものなのか?

─[PR]─────────────────────────────────
○o。.。o○        今なら10%増量中!       ○o。.。o○
        サントリー「DHA&EPA+セサミンE」
      サントリーが長年にわたる研究の末、たどり着いた、
   ゴマの成分【セサミン】とDHAとEPAの組み合わせ
○o。.。    詳しくはこちら http://a.mag2.jp/9uwp    。.。o○
─────────────────────────────────[PR]─


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日刊デジタルクリエイターズ】 No.3292    2012/06/29.Fri.14:00.発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 10042部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで     mailto:info@dgcr.com
登録・解除・変更・FAQはこちら  http://www.dgcr.com/regist/index.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

             《100歳という重み》

■映画と夜と音楽と…[550]
 長生っきゃ…するものなのか?
 十河 進

■エンドユーザー大変記[28]
 さらば、ブラウン管テレビ
 ジョニー・タカ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■映画と夜と音楽と…[550]
長生っきゃ…するものなのか?

十河 進
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120629140200.html >
───────────────────────────────────
    〈裸の島/心/午後の遺言状/三文役者/ふくろう/一枚のハガキ/
       けんかえれじい/青べか物語/しとやかな獣/千羽鶴/斬る〉

●新藤監督の真骨頂は職人技的シナリオ作法にある

新藤兼人監督が亡くなって、新聞でも大きく取り上げられていた。98歳で撮っ
た作品「一枚のハガキ」(2010年)が、昨年公開の映画を対象とするキネマ旬
報ベストテンで一位になった。車椅子で授賞式に参加し挨拶する姿を今年の春
に見たばかりだったのに、100歳での映画制作の夢は散ってしまった。残るは
スペインのオリベイラ監督だけか。

しかし、最後まで創作意欲の衰えない映画監督であり、熟練のシナリオライタ
ーだった。僕が最も熱中して映画を見ていた頃(1964年〜1972年)に新藤監督
が作っていたのは、「鬼婆」「悪党」「本能」「性の起源」「藪の中の黒猫」
「強虫女と弱虫男」「かげろう」「触覚」「裸の十九歳」「鉄輪」「賛歌」と
いった作品だった。

それらの映画のテーマは「性」を中心として人間を分析し、人間の欲望を描き
出そうとしたものだ。平安時代を舞台にした作品でも、現代を描いた作品でも
テーマは常に同じだった。地を蠢くように生きる女たちが男を殺して生き抜く
姿が描かれたり、拳銃を手にした貧しい生まれの青年が意味もなく人を殺した
り、別荘に暮らすインテリの男が性の欲望に悶えたりしていた。

その頃の新藤作品は、少年だった僕に悪夢を見させるようなものばかりだった。
髪を振り乱し鬼のような顔をした乙羽信子の姿にうなされたこともあった。今
でも吉村実子、太地喜和子、フラワー・メグといった肉感的な女優たちの姿が
甦ってくるが、どこか怖さの記憶がある。男優で印象に残っているのは「本能」
のインテリ役の観世栄夫、「かげろう」の刑事役の戸浦六宏、「裸の十九歳」
の連続射殺魔役の原田大二郎などである。

そういうことで、僕は新藤作品を敬遠するきらいがあった。新藤作品で初めて
心静かに見ることができたのは、「心」(1973年)だった。夏目漱石の「ここ
ろ」を原作にしていたが、なぜか漢字のタイトルになった。原作では後半にあ
たる先生と友人と下宿の娘の話だけを映画化したものである。

登場人物に名前はなく主人公Kを当時人気のあった劇団四季の松橋登が演じ、
親友のSを辻萬長が演じた。Sが下宿の娘を「好きになった」とKに告白し、告
白されたKはその娘と婚約する。Sが自殺し、Kは罪の意識を抱いて生きていく
ことになる。「心」のシーンを浮かべると、同じ頃に松橋登が舞台でドストエ
フスキー原作「白痴」のムイシュキン伯爵を演じ、辻萬長がラゴージンを演じ
たことを思い出す。

その後、僕は代表作「裸の島」(1960年)を見ていたく感動したが、新藤作品
との相性はあまりよくないらしく、「裸の島」「午後の遺言状」(1995年)
「三文役者」(2000年)以外の作品はあまり好きではない。乙羽信子が亡くな
った後、新藤作品のヒロインとして圧倒的な存在感を見せたのは、「ふくろう」
(2003年)の大竹しのぶだが、僕には「ふくろう」という作品を90を過ぎた監
督が作る意味が理解できなかった。

だから「一枚のハガキ」が遺作になったのは、よかったと思う。新藤監督の
「これを作るまでは死ねない」という強い思いが伝わってくるからだ。作品と
しては面白いし、昔の「鬼婆」などの極貧の中でしぶとく生きる母娘を思い出
す「ふくろう」だが、女たちが次々に男を殺していくブラック・コメディが
100歳近い監督の遺作だとしたら、僕は納得がいかないままだっただろう。

しかし、「原爆の子」(1952年)「第五福竜丸」(1959年)のようなメッセー
ジ性の強い作品は、新藤作品の中ではそれほど多くない。監督デビュー作が自
分と最初の妻のことを描いた「愛妻物語」(1951年)であったように、地味な
文芸作品「縮図」(1953年)や「銀心中」(1956年)の映画化の方が合ってい
る気がする。異色なのは、現金輸送車襲撃を描いた「狼」(1955年)である。

新藤監督の真骨頂は、その職人技的シナリオ作法にあるのだと僕は思う。独立
プロを運営し、自分の監督作品を制作するための資金稼ぎという要素もあった
のかもしれないが、新藤兼人は数多くのシナリオを書いた。戦前、シナリオラ
イターとしてデビューし、戦後、復員して自作シナリオを映画化して監督にな
った人である。そのシナリオには定評があり、日活や大映などで多くのシナリ
オを書いた。

●新藤監督が書いた数多くのシナリオの中には名作がたくさんある

新藤監督が書いた数多くのシナリオの中には、僕にとっても忘れられない名作
がたくさんある。鈴木清順監督の「けんかえれじぃ」(1966年)が新藤脚本だ
と知る人は、かなりの映画マニアだろう。旧制中学、旧制高校で青春を送る南
部麒六は若い時期のやるせなさを喧嘩で表現する。喧嘩修行をし、喧嘩によっ
て成長していく。しかし、新藤脚本を清順監督がどう変えたのか気になるとこ
ろではある。

才人監督・川島雄三にも何本かシナリオを提供している。「青べか物語」(19
62年)は僕も大好きな映画だが、これは山本周五郎の原作を脚色したものだ。
同じ年に川島監督が撮った代表作の一本「しとやかな獣」(1962年)は、新藤
兼人原作脚本のオリジナルである。この物語をオリジナルで創り出すところに、
新藤兼人の才能を感じる。「しとやかな獣」のテイストは、「ふくろう」に通
じるところがある。

欲に駆られた人間たちが団地の一室を舞台に、丁々発止の駆け引きを見せる日
本映画には稀な作品である。誰もが嘘をつき、人をだまそうとしている。自分
だけが金をせしめればいいという人間たちばかりだ。家族だって信用できない。
若尾文子が悪女を演じて絶賛された。ブラック・コメディという呼び方は当時
はなかったが、そんなジャンルのハシリである。人間の欲望にこだわり続けた
新藤兼人だから書けたディープな物語だ。

60年代に文豪と言われたのは、ノーベル賞をもらった川端康成と谷崎潤一郎で
ある。新藤兼人は彼らの小説も多く脚色した。谷崎潤一郎の「春琴抄」は何度
も映画化されているが、新藤監督は自ら「賛歌」(1972年)として映画化した。
川端康成の小説では、成瀬巳喜男監督の「舞姫」(1951年)にシナリオを提供
している。「千羽鶴」は吉村公三郎監督版(1953年)も増村保造監督版(1969
年)も新藤脚本である。

新藤兼人のシナリオ作品を調べていてわかったのは、大映のプログラム・ピク
チャーを多く手がけており、増村保造監督の作品が多いことだった。井上靖の
ベストセラー「氷壁」(1958年)が、新藤脚本と増村監督の出会いだったのだ
ろうか。増村保造監督は、人間を「性」の側面から捉え、欲望というものを正
面から描こうとした人である。だから、新藤脚本と相性がよかったのかもしれ
ない。

新藤脚本・増村監督の組合せでは徳田秋声の「爛」(1962年)も映画化されて
いる。また、「卍」(1964年)「刺青」(1966年)は谷崎潤一郎の名作である。
「妻二人」(1967年)はパトリック・クエンティン(ウィリアム・アイリッシ
ュ)の「二人の妻をもつ男」が原作だ。「華岡清洲の妻」(1967年)は有吉佐
和子のベストセラーであり、「千羽鶴」(1969年)は川端康成の代表的な小説
の再映画化だった。

●冒頭のイメージがあまりに強烈だった「千羽鶴」

僕が一番最初に読んだ川端康成の長編小説は、「千羽鶴」だった。中学一年生
のときだったので、冒頭のイメージがあまりに強烈だった。主人公の菊治が子
供の頃に見たちか子の胸のあざを思い出す。ちか子は父親と愛人関係だったの
ではないかと菊治は疑っているが、そのちか子が令嬢を紹介するからと菊治を
茶会に招いたのだ。

──菊治が八つか九つの頃だったろうか。父につれられてちか子の家に行くと、
ちか子は茶の間で胸をはだけて、あざの毛を小さい鋏で切っていた。あざは左
の乳房に半分かかって、水落の方にひろがっていた。掌ほどの大きさである。
その黒紫のあざに毛が生えるらしく、ちか子はその毛を鋏でつんでいたのだっ
た。

12歳の少年に、このイメージは強烈すぎた。有名な「雪国」の冒頭より、僕は
「千羽鶴」の冒頭にとらわれてしまったのだ。最初に読んだとき、そのグロテ
スクさに吐気を催しそうになったが、そのイメージが頭にこびりついて離れな
くなった。少年時代である。僕はまだ女性の乳房に聖性を抱いていたのだろう。
そこを覆う青紫のあざ、そのあざに生えた黒い毛……、なんて作家だと僕は思
った。

「千羽鶴」には、いたるところにそんな生理的な何か(ときには嫌悪)を掻き
立てるイメージが描かれる。菊治は死んだ父のもうひとりの愛人だった夫人と
お茶会で再会し、その年上の夫人と関係を持ち、その令嬢に惹かれる。ちか子
は菊治の母親代わりのような顔をして仕切り、その母娘の中傷をする。重苦し
くセクシャルな人間関係が描かれてゆく。

菊治を演じたのは平幹二朗、夫人を演じたのは若尾文子、その娘の役は梓英子
だったと思う。ちか子は京マチ子だった。僕にはちか子=杉村春子のイメージ
があるのだが、それは吉村公三郎版かもしれない。「千羽鶴」は何度か読み返
したが、そのたびに杉村春子の着物姿が浮かんで困った。吉村公三郎版で菊治
を演じたのは、名優・森雅之だった。

それにしても、川端康成や谷崎潤一郎、徳田秋声といった日本文学全集で数巻
に収納されるような文豪作品を新藤兼人が脚色し、増村保造が監督するという
贅沢な時代だったのだなあと改めて思う。60年代にはすでに映画会社は斜陽産
業で、大映も「千羽鶴」公開の数年後には倒産するのだが、まだまだ豊かな才
能あふれる脚本家や監督がいたのである。

増村保造監督は大映倒産後もアートシアター・ギルドや勝プロで様々な作品を
作ったが、大映テレビ室の仕事として山口百恵の連続ドラマ「赤い」シリーズ
を監督したり、「ステュワーデス物語」(1983〜4年)をヒットさせたりした
後、62歳で亡くなった。生きていたとしても88歳、新藤監督には及ばない。

●「斬る」は剣豪ものの短編を原作とし見事な完成度を見せる

大映で新藤脚本を何本か映画化しているのが、三隅研次監督だ。僕の大好きな
「斬る」(1962年)と「鬼の棲む館」(1969年)は、新藤脚本である。前者は
柴田練三郎の短編「梅一枝」を原作とし、後者は谷崎潤一郎の「無明と愛染」
を原作としている。どちらも脚色ではあるが、新藤兼人はオリジナルの場合で
も原作ものの場合でも、きちんとした仕事をした。

「斬る」は、剣豪ものの短編を原作としているが故に見事な完成度を見せる。
現在、柴田練三郎の短編集「もののふ」(新潮文庫)で原作が読めるが、僕は
「斬る」を何度も見た後、8年前にようやく原作を見付けて購入し、その短編
を読んで驚いた。漢文調の簡潔な文章だから必然的に物語も短くはなるのだが、
40ページ足らずの短編である。もっとも、映画も1時間11分と短い。

映画が始まるとすぐ、奥女中(藤村志保)が女主人が床についている部屋にや
ってきて、「国のため、お部屋様のおん生命(いのち)を、申し受けまする」
と告げるや懐剣を抜く。女主人が逃げ、奥女中が追う。女たちが騒いで駆けつ
ける。庭先に逃げた主人を押さえつけ奥女中が留めを刺す。そのまま振り返り
朋輩たちに「乱心ではありませぬぞ」と、落ち着いて言い放つ。

この暗殺劇の背景は映画が半分近く進んだときに明らかにされるのだが、原作
では主人公・高倉源吾(映画では信吾と変えてある)が、飯田藩から小諸藩の
家臣の家にもらわれてきたいきさつから語り起こしている。原作を脚色すると
きエピソードや時間の流れなど、一度すべてをバラバラにして再構成すること
から始めるが、そのよい見本である。

この短編「梅一枝」を脚色するときにも、物語の要素をひとつひとつバラして
(たぶんそれぞれを箱書きにして)、時間の構成も組み直したのだろう。映画
は時制を自由に描ける。視覚的にわからせることができるからだ。そこが、文
章だけで表現する小説とは大きく異なる。

突然の暗殺劇、微笑みを浮かべて処刑される藤村志保、日輪を断つように振り
下ろされる白刃、飯田藩の藩士の家に送られてきた籠、赤ん坊の泣き声……そ
んなシーンが続いた後、「××年後」というタイトルがスーパーインポーズさ
れ、のどかな信州の風景の中、のびのびとした若侍に育った信吾(市川雷蔵)
が登場する。無邪気な妹(渚まゆみ)と父と楽しそうに暮らしている。

そこに、謎が生まれる。藤村志保は、なぜ主人を殺したのか。赤ん坊は誰なの
か。そういった興味が観客に生まれ、物語の先を知りたくなる。原作で冒頭に
置かれ早々に説明された主人公の出生の秘密が、映画では中盤まで明かされる
ことがないからである。その秘密が明かされることになるきっかけも、ひとつ
のドラマとして提示される。

●原作通りの物語だが観客に理解しやすいように改変する

成長した信吾は主君に願い出て3年の旅に出る。帰ってきた信吾に主君が「3年
の間、何をしてきた?」と問いかけると、「ただ野や山を見てまいりました」
と答える。主君は「よい旅をしたのう」と微笑む。しばらくの後、名だたる剣
客が藩に招かれて御前試合が催され、藩内の腕自慢がことごとく敗れ、主君が
「信吾を出してみよ」と命じる。信吾は、独特な構えで剣客をたじろがせる。

やがて、主君に寵愛される信吾をねたむ人間が現れる。隣家の親子である。父
親は「信吾はもらい子だ」と噂話をして主君にたしなめられ、脱藩を決意する。
息子は信吾の妹に横恋慕したが断られて逆恨みをする。ふたりに芽生えた悪意
が悲劇を招くのである。この隣家の親子と妹は、原作に登場しない映画独自の
設定である。

幹になっているのは原作通りの物語だが、観客に理解しやすいような設定をし
主人公が藩を棄てる原因を明確にする。小説では一行で省略している部分を膨
らませたのだ。もちろん映画化で通俗的になったところもあるし、観客を喜ば
せるためにあえて見せ場も作っている。センチメンタルな部分も増やした。し
かし、新藤脚本は原作の数少ないセリフを見事に生かしている。

原作は漢文調の簡潔な文体で綴られ、セリフも少ない。藤村志保など「国のた
め、お部屋様のおん生命(いのち)を、申し受けまする」と「乱心ではありま
せぬぞ」というセリフしか言わないが、どちらも原作にある印象的なセリフだ。
その他のシーンの藤村志保は、表情だけで感情を表現する。三隅研次の切れ味
鋭い映像が、彼女の美しさと謎を際立たせる。

僕の書棚に「新藤兼人映画論集」という本がある。昔、日大芸術学部映画学科
でシナリオを教えていた鬼頭麟兵先生にいただいたものだ。その中では多くの
ページがシナリオについて割かれている。自分がシナリオライターであること
を、これほど自覚的に生きた監督はいなかったのではあるまいか。黒澤明監督
も何作か他の監督にシナリオを提供しているが、新藤兼人監督ほど多くはない。

黒澤明監督が亡くなってすでに10数年が過ぎたが、生きていれば今年で102歳
になる。新藤監督とは、2歳の差しかなかった。同世代である。そう考えれば、
新藤監督の100歳という重みが改めて伝わってくる。新藤脚本の「斬る」を監
督した三隅研次は62歳で亡くなった。生きていれば91歳、やはり新藤兼人に
は及ばない。

「東京物語」(1953年)の東山千栄子は、「長生っきゃ…するもんじゃのう」
とつぶやいた。しかし、あのセリフは言葉通りではなく、「長生きしてこんな
思いをするくらいなら、早く死んだ方がよかった」というニュアンスが含まれ
る。彼女は東京に暮らす子どもたちに落胆しながらも、「私たちゃ、(他の人
に比べれば)よっぽど幸せですよ」と夫と自分に言い聞かせるように言う。

リュミエール兄弟が「ラ・シオタ駅への列車の到着」を上映し、迫りくる列車
に驚いた観客たちが劇場から逃げ出した1885年から27年後に生まれ、ひたすら
映画のことを考え、日々シナリオを書き、次回作を構想し続けた新藤監督は幸
せな一生だったと思うけれど、多くの人は東山千栄子のような人生を送ってい
るのかもしれない。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com < http://twitter.com/sogo1951 >

讃岐に帰っているとき、小学生のときの遠足でしかいったことがなかった弘法
大師が指導して作ったという満濃池にいった。途中、うどん会館というものが
あり「讃岐うどん発祥の地」のうどんをおみやげに買った。そう言えば、昔、
讃岐うどんも弘法大師が開祖だと聞いたような気がする。

●長編ミステリ三作「愚者の夜・賢者の朝」「太陽が溶けてゆく海」「黄色い
玩具の鳥」の配信を開始しました→Appストア「グリフォン書店」
●第25回日本冒険小説協会特別賞「最優秀映画コラム賞」受賞
既刊三巻発売中
「映画がなければ生きていけない1999-2002」2,000円+税(水曜社)
「映画がなければ生きていけない2003-2006」2,000円+税(水曜社)
「映画がなければ生きていけない2007-2009」2,000円+税(水曜社)
●電子書籍版「映画がなければ生きていけない」シリーズがアップされました!!
「1999年版 天地創造編」100円+税
「2000年版 暗中模索編」350円+税
「2001年版 疾風怒濤編」350円+税
「2002年版 艱難辛苦編」350円+税
「2003年版 青息吐息編」350円+税
「2004年版 明鏡止水編」350円+税
「2005年版 暗雲低迷編」350円+税
「2006年版 臥薪嘗胆編」350円+税
「2007年版 驚天動地編」350円+税
「2008年版 急転直下編」350円+税
「2009年版 酔眼朦朧編」350円+税
< https://hon-to.jp/asp/ShowSeriesDetail.do;jsessionid=5B74240F5672207C2DF9991748732FCC?seriesId=B-MBJ-23510-8-1 >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■エンドユーザー大変記[28]
さらば、ブラウン管テレビ

ジョニー・タカ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120629140100.html >
───────────────────────────────────
我が家で17年使っていたブラウン管テレビがついに壊れてしまった。

音だけは出るが映像はまったく映らず、右上に表示される入力ソースも表示さ
れない。これが壊れたパナソニックのテレビ。これをコンポジット接続でひか
りTVのチューナーで視聴していた。
< http://yfrog.com/ob9tzwpuj >

一般的に、どのメーカーも部品の保全期間を8年としているが、およそ倍の年
数を使ったことになる。その17年の内およそ8年は、大学の授業や仕事でほと
んど家にいなかったから、その分余命が延びたのだろう。

結局ついにテレビを買わざるをえないのだが、予算に限りがある。壊れたテレ
ビの引き取り&リサイクル費用もトータルで予算を組まないといけないのだ。
結局、融通の効きやすさを含めて、東芝のREGZA19インチにすることにした。
買ったのは横浜のヨドバシ。
< http://www.toshiba.co.jp/regza/lineup/b3/index_j.htm >

金額的には本体+リサイクル費用+アンテナケーブル+テレビに直接接続する
LANケーブルで24,000円程度。本体自体は19,500円。何でこんなに安かったの
かは、後で調べたらモデルチェンジが控えていたためだと分かった。

オプションで設置(組立&テレビの設定)もしてくれるのだが、「これぐらい
なら自分で出来る!」と昔のIT企業を放浪していた時の血が騒いだので、自分
で設置する代わりに5年の延長保証を付けて貰う。

夜には届くのでそれまでケーブル類の整理をする。届いてすぐにブラウン管テ
レビを回収してもらった。さらばブラウン管テレビ。17年間ありがとう。
98年のベイスターズ38年ぶり(当時)の優勝と日本一も、大学の授業をほった
らかしてこのテレビで見たし、散々ゲームで使い倒した。

その後スタンドを組み立て、スタンドを本体に取り付け、アンテナケーブルと
テレビに直接接続するLANケーブル、そしてひかりTVのチューナーに接続する
HDMIケーブルを取り付け、テレビの設定。そうするとこうなった。
< http://yfrog.com/obhabfbj >

スタンドに取り付けるネジと、スタンドと本体に取り付けるネジのネジ穴が小
さいのか、それともネジが若干大きいのか、ネジが入りづらい。これは経年劣
化での考慮しての余裕をもたせているのかもしれない。

テレビの設定自体は、デジタルチューナーを設置する時に慣れていたので、案
外サクサク終わってしまった。それでも2時間。

ああキレイだ。インチサイズは小さいかもしれないけど、とりあえずはこれで
十分だ。もっと先になったら、標準である32インチがこれくらいの価格になる
だろうと予測しているので、それまで待っておくつもりである。

あえて欠点をいえば、リモコンのチャンネル部分に傾斜が付いていて、ちょっ
と押しづらい。あと画面表示(チャンネルや音量)の大きさが変更できないこ
と。チャンネル以外のボタンがやや小さく、特に電源ボタンはもう少し大きく
てもいいのではないか(まぁ、リモコンがゴチャゴチャあるよりマシかもしれ
ないけど)。

それから、サイズの都合上、どうしてもステレオで聴き取りづらい。大きさに
よって、フレーム部分に余裕を持たせられるのでサラウンド機能を搭載できる
のもあるが、これは19インチなので致し方あるまい。

次はハードディスクを買ってきて録画を試してみるつもりである。

【ジョニー・タカ】johnnytaka32(a)gmail.com

1976年、横浜・関内で生まれ、上州と越後の風を受けて育ち、来世でもFUNKを
踊り続けるフリーランサー。ヴァーチャル・キャラクターに曲を付けて選曲を
展開する"コンピレーション"を1998年から行っている。2012年はようやく発売
されたPSPソフト『フォトカノ』のコンピレーションを展開予定(と言っても
勝手にやってるだけです。それを続けて14年目)。PS3でも『THE IDOLM@STER2』
が発売されたので、そちらの選曲作業も始めてます。
< http://music.ap.teacup.com/cafedejohnny/ >

日常ブログ < http://ameblo.jp/johnnytaka/ >
ツイッター < http://www.twitter.com/johnnytaka1962/ >

テレビを買いに行ったついでに、Ratina MacBook PROを見に行った。確かに綺
麗ではあるけど、微妙にずっしりした感があり、従来のMacBookPROと比べると
当然持ち運びには慎重になる。17インチの製造をやめたのはこれが理由かもし
れない。価格も微妙に27インチiMacに届く金額ではあるので、WWDCでこれが発
表された時には驚いたが、実際に現物に触れてみたら一歩立ち止まって考えた
くなってしまう。

しかしこの訳はやっぱり凄すぎる。
「一段とクイック」「あえてパワフル」──Apple新商品のキャッチコピー
が直訳すぎると話題に(ねとらぼ)
< http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1206/14/news087.html >
"すべてのナノメートルに力を与えました"になると、日本人でも意味がわか
らない。

私用も含めて横浜の外れ(ほぼ町田に近いところ)に行く。八王子街道が空い
ていたのでスムーズには行けたのだが、鬱蒼とした森なので物凄く湿気が多く、
自分の地元より蒸す感じがした。なにがマイナスイオンだよ、と思いつつも重
い荷物を持って帰ってきた後のビールが美味かったこと。

その所用も兼ねて区役所に行った。詳細は書けないのだが、前例のないことだ
けに区役所中が上へ下への大騒ぎになった。いつも「公務員はマニュアル対応
だ」と文句を言われることが普通なのだが、今回は殆どの職員がマニュアルと
首っ引きになっていた。それはやむを得ない。ない前例でまたマニュアルを改
訂しないといけない。それはITの世界でも一緒であると感じた(散々マニュア
ルを作らされた立場から言えば)。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(06/29)

●佐藤秀峰「漫画貧乏」を読む(PHP研究所、2012)。いままで、漫画家は一
発当てれば大もうけでウハウハ、なんて単純に思っていた。筆者は「海猿」や
「ブラックジャックによろしく」が大ヒットした作家だから、まさか「貧乏」
はないだろうと思いながら読んだら、まったくそんな甘いもんではなかった。
この本は「佐藤秀峰 on Web」の漫画製作日記の中から、「漫画貧乏」という
タイトルでシリーズ連載された日記をまとめて再構成したものだ。夢にまで見
た漫画家という職業はあまりにも過酷だった。筆者は漫画業界の理不尽な仕組
みに七転八倒し、ついには電子書籍サイトをつくるに至った。その記録である。

漫画で描かれた「プロフィール」はじつにおもしろい。モーニング編集部との
リアルなやりとりなど、表に出しちゃってヤバいんじゃないのかと思うほどお
もしろい。原稿料とは? 印税生活とは? 100万部ヒット年商2億2000万円で
年収は? などに興味津々。筆者は漫画家と出版社が対等な関係を築ける組織
を作れないだろうかと模索する。自費出版は不可能、出版社の設立にも挫折、
有料オンラインコミックス構想が生まれた。漫画家は出版社に頼ることなく一
定の質とスピードを保って漫画を製作し続けることができるのだろうか、漫画
家は読者とダイレクトにつながることができるのか、という実験だという。

2009年2月「佐藤秀峰 on Web」オープン。理不尽な漫画業界のシステムと、縮
小を続ける紙文化に対する筆者なりの答えだ。2010年3月「漫画 on Web」オー
プン。現在では、100人以上のプロ、アマチュア漫画家が作品を公開するサイ
トとなり、会員数は約2万人。採算はとんとん。しかし、紙の出版に代わるシ
ステムとはなり得ていない。筆者とって問題はいつも「やるか、やらないか」
だけで、いつも「やる」に舵を切るバイタリティに敬服。漫画に自信があるか
ら、言うことも本音(全面的には肯定はできないが)。漫画家になりたい人は
必読でしょう。                        (柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569803830/dgcrcom-22/ >
→アマゾンで見る(レビュー7件)
< http://mangaonweb.com/creatorOCComicDetail.do?no=50&cn=1 >
「漫画 on Web」で「「漫画貧乏」の約半分が試し読みできる

●テレビは増税後の方が安くなるのかしら……。/まだRetinaの現物を見てい
ない。というより、発表されてから外出した日って数えるほどしかない……。
比較してから購入を決めるつもりなんだが、普通の13インチに心は傾いている。
/iOS用Google Chrome、Google Driveリリース。

結局「Essentials」も買った。マシンパワーが足りず、効率が悪いと思ってい
るので、つい。Dockがあるからいらないよと思いながら試していたのに、便利
すぎた。呼び出すには、コントロール+スペースキー。別のショートカットも
割り当て可能。カーソルの側にウィンドウが出てくるので、登録しておいたも
のをクリックで選ぶか、コンテキストメニューを出して関連する動作に進む。
ファイル(フォルダ、ファイル、アプリケーションなど)、URL(ブラウザで
開く)、テキスト(コピーされる)、コマンド、色が登録でき、それらはカテ
ゴリ分けができる。大きなディスプレイを使っている人ほど、この良さがわか
るんじゃないかな。

仕事が詰まってくると運動不足も伴って、右手が痛くなり、肩こりになり、頭
痛になる。ディスプレイの端から端までカーソルを移動させるには、だいたい
5cmのマウス移動で可能なように設定してある。手首を30度ばかり曲げる。ホ
イールを多用すると筋が痛くなりがちなので、簡単なブラウザのスクロールぐ
らいは、Magic Trackpadを使い左手に分散。

「TotalFinder」も手放せない。複数のファインダーがタブ表示できるのはも
ちろん、ファイル自体のコピー(カット)&ペーストのできるところがお気に
入り。Windowsではできて、Macではできなかったこと。   (hammer.mule)

< http://habitatus.net/essentials/ >  Essentials
< http://store.apple.com/jp/product/MC380J/A >  Magic Trackpad
< http://unsanity.com/haxies/fruitmenu/ >
FruitMenu。アップルメニューとコンテキストメニューのカスタマイズ
< http://take-a-job.info/archives/924 >
フリーランス向け嫌な仕事の断り方・交渉の仕方
< http://rocketnews24.com/2012/06/27/224359/ >
「公+営=7」で「加+工=3」ならば「多+芸=」の答えはナニ?
< http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1206/04/news001.html >
PC定年問題検討委員会:古パソ一郎が教える、あなたのPCの"古パソ"度診断
< http://www.pbweb.jp/news/2012/06/28/120628_2101.html >
スターバックス店舗にて無料Wi-Fiサービス、7/2から順に
< http://matome.naver.jp/odai/2134069577717976601 >
プラモデル塗装のお手本になるガンプラマイスターの作品たち
< http://matome.naver.jp/odai/2134087577631334801 >
現実のものとは思えない世界の絶景
< http://www.app-life.jp/2012/06/40498/ >
アタリが40周年を記念して100本のゲームを無料提供!
< http://kuracyan.net/archives/15745 >
あのゲームがいつ発売されたかがわかるアプリ
< http://0taku.livedoor.biz/archives/4231118.html >
スっぱいライムで、スライム味ってか

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
発行   デジタルクリエイターズ < http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/ >

編集長     柴田忠男 < mailto:shibata@dgcr.com >
デスク     濱村和恵 < mailto:zacke@days-i.com >
アソシエーツ  神田敏晶 < mailto:kanda@knn.com >

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
                        < mailto:info@dgcr.com >
登録・解除・変更・FAQはこちら < http://www.dgcr.com/regist/index.html >
広告の御相談はこちらまで    < mailto:info@dgcr.com >

★等幅フォントでご覧ください。
★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ< http://mag2.com/ >、
melma!< http://melma.com/ >、
めろんぱん< http://www.melonpan.net/ >
のシステムを利用して配信しています。配信システムの都合上、
お届け時刻が遅くなることがあります。ご了承下さい。

★姉妹誌「写真を楽しむ生活」もよろしく! < http://photo.dgcr.com/ >

Copyright(C), 1998-2012 デジタルクリエイターズ
   許可なく転載することを禁じます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◎クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】
のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000005757/index.html


━【広告するなら、まぐまぐ!】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大量に配信、確実な登録。メルマガ広告はクリック先のユーザー登録に強い!
30種類以上のメニューから、お客様に最適なプランをご提案いたします!
☆広告のお問い合わせはこちらから⇒ http://a.mag2.jp/iIks
☆低予算でご検討の方はこちらから⇒http://www.mag2.com/ad5/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▽こちらもいかが?マネージャンルの注目メルマガ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●FXトレードなう 〜FXで勝ち続ける秘訣〜
http://www.mag2.com/w/0001332251.html 週刊
FX初心者さんから中級者さんにご覧頂きたい、FXのノウハウと『幸せ』を
手に入れるための無料メールマガジンです。FXであなたが勝ち続けていく為
の情報を発信していきます。弊社とあなたとの関係が10年先も続きますよう
に…。

★発行者webもご覧ください↓
http://growth-systems.co.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【まぐまぐ!】━
┏┛ ̄ ̄┗┓
┣┳┳┏┻┃今なら!まぐポイント 【100億円】相当 プレゼント中!
┃┃┃┗┳┛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
┗┻┻┫┃ イマナラ!
…… ┃┃ 新規の有料メルマガ購読に使える【まぐポイント】を
…… ┃┃ 全ユーザ様にもれなく 【1000pt】 プレゼント!
…… ┗┛ 詳しくはURLへ!!
http://a.mag2.jp/FrB1

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

0 件のコメント:

コメントを投稿