2012年5月31日木曜日

日刊デジクリ[#3271] ご旅行は計画的に ─エルドラドの秘宝─

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.3271    2012/05/31.Thu.14:00.発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 10037部
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             《 Hello! World! 》

■ショート・ストーリーのKUNI[118]
 代理人
 ヤマシタクニコ

■歌う田舎者[33]
 ご旅行は計画的に ─エルドラドの秘宝─
 もみのこゆきと

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■ショート・ストーリーのKUNI[118]
代理人

ヤマシタクニコ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120531140200.html >
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その日、林原くんはとある食堂にいた。いつものように「なんでおれはこんな
に貧乏なんだろう」と思いながら玉子丼を食べた。ぺろりとたいらげ、レジに
行き、金を払おうとして林原くんは青ざめた。

財布の中には470円。玉子丼は480円。10円足りない。どうしよう。貧乏だとい
っても今まで食堂で「すいません、お金がないんです!」と謝ったりしたこと
はないのだ。当然、食い逃げの経験もない。だいたい足が遅いので絶対つかま
る。こけるかもしれない。最近運動不足だし。

林原くんの額からたらりたらりと冷や汗が伝ってきたとき
「これをどうぞ」
すぐ後ろから10円玉を差し出した男がいた。

ビジネススーツに身を包んだ、いかにも仕事ができそうな男だ。いま風のセル
フレームが似合っている。

「えっ……」
とっさに何もいえず、林原くんはとりあえずその10円玉をもらい、無事に勘定
を済ませた。外に出るとほーっと息を吐いた。

「どこのどなたか知りませんが、ありがとうございました。おかげで助かりま
した」林原くんがそういうと男は手を振り「私にお礼を言う必要はありません。
それよりここにサインしていただけますか」
一枚の書類を差し出した。

領収書
10円
私こと林原よしおは確かに上記の金額を受け取りました。

「え? なんでぼくの名前がわかるんですか?」
「わかるも何も、あなたに贈られたお金だからです」
「はあ?」
「実は私は代理人でして。あなたに恩返しをしたいという方から代理で10円を
 届けたのです」
「恩返し?」

「はい。去年の夏にあなたは一匹のアリを助けました」
「ぼぼ、ぼくが? まさか」
「はい。そのアリが仲間と歩いていたところ、あなたがやってきたのです。
『ああ、なんでおれはこんなに貧乏なんだろう』と言いながら」

「たしかにぼくのようだ」
「アリはもう少しで踏みつぶされるところだったのに、あなたはとっさによけ
 て、そのために転びました。おかげでそのアリ、池田修さんは助かったそう
 です」

「へー、われながらなんといい人間なんだ……と言いたいところですが、それ
 はたまたま転んだのでは……近眼だから見えるわけないし……だいたい、ア
 リがなんで池田修さんなんですか」

「わかりやすいように人間風の名前で言ったのです。ほんとはとても人間には
 発音できない名前ですが、あえて人間風に言うと池田修に相当するという意
 味なんです。で、その池田さんが、どうしても命の恩人に恩返しをしたいと
 申し出られまして。ずいぶん探しましたが、やっと見つかりました」

「それはどうも。でも、10円ですか……」
「アリにとっては大金です。池田さんはあなたの恩に報いるために昼夜を問わ
 ず働き、やっと1年かけて10円をためたのです」
「そ、そうですか。ありがとうございます。池田さんにはくれぐれもよろしく
 お伝えください」

領収書にサインをして男と別れて歩き出した。信号2つ分くらい歩いたところ
で、見知らぬ男に呼び止められた。

「林原よしおさんですね」
「はい、そうですが、ひょっとしてあなたも代理人?」

「さようでございます。あなたは去年の9月に一匹のメスの蚊に血を吸わせま
 した」
「いや、吸わせた覚えはない。それは単に吸われたんだ」
「おかげで元気な卵が産めました、ぜひお礼をしたいと、内村早苗さんのご希
 望を伝えるためにやってまいりました。これを」

「蚊の名前が内村早苗か……なんだこれ。抽選券?」
「そこの商店街でいまガラガラ抽選をやってます。3000円以上買い物しないと
 抽選させてもらえないんですが、これがあればだいじょうぶというすばらし
 い抽選券です」

「それでふつうだよ。でも、当たるのかい」
「サプライズを味わっていただきたいということなので、当たるかどうかわか
 りません。どきどきするのが楽しいじゃないですか。あ、この領収書にサイ
 ンを」

林原くんは領収書にサインをしてガラガラ抽選の会場に行った。結果は「うま
い棒」7本入り袋だった。

林原くんはそのうまい棒をむしゃむしゃと食べながら考えた。なんで恩返しに
しても、こんなにしけた恩返しばかりなんだろう? お話に出てくる恩返しと
いえば大金持ちになるとか美女と結婚するとか……。

いや、でも、あのとき10円がなかったらものすごくはずかしい思いをしてたわ
けだ。このうまい棒だって、ただで手にいれたのだ、ただで。それにこのうま
い棒のギュウタンシオ味、なかなかいけるな。いままでチーズ味ばかり食べて
たけど。

そうだ。人間、調子のいいことばかり考えていてはいけないんだ。小さな善意
の積み重ねが幸せをもたらすということなのかもしれない。なるほどなるほど。
この調子でいけばこれからもいいことがあるかもしれないし、ひとつひとつは
しょぼくてもトータルすればそこそこのもんだったりして……。

と思った瞬間、林原くんはいきなりパンチを受けてその場にぶっ倒れた。

「痛っ! なななな何するんだ!」

すると、頭の上から太い腕がのびて、林原くんが転びながらもしっかり握りし
めていたうまい棒をさっと奪い取った。林原くんが見上げると背の高い筋肉隆
々の男が立っている。グラサンがぎらりと陽に輝く。

「これはもらっておく。ほかにもあったら出すんだ!」
「なな、なんだよ、おまえは」
「おれは復讐専門の代理人だ。おまえは去年の秋、網戸を閉めるときにそれで
 なくとも弱っていたガガンボの沢田ジュンイチさまをはさんだ」

「しししし知りませんよ!」
「おかげで沢田さまは脚を一本切断されたんだ。復讐してくれといわれ、今日
 まで探していた。おまえが引っ越したおかげで苦労したぜ。おまえも同じ目
 にあわせてやりたいところだが、うまい棒を全部寄越せばいいことにする」

「ももも申し訳ございません。うまい棒、さしあげます。テリヤキバーガー味、
 あとで食べようと思ってとっておいたんで、それが残念ですが」
「つべこべいうんじゃねえ!」

男がうまい棒を取り上げようとしたその瞬間、横から巨大な肉塊がものすごい
勢いで飛んできた。と思う間もなくグラサンの男に一撃をくらわし、男は一発
で100メートル先までふっとんだ。

「あぶないところでしたね。あんなやつをのさばらせておくわけにはいきませ
ん、林原さま」
肉塊、もとい林原くんを助けた男は、林原くんのそばにうやうやしくひざまず
いて言った。

「きき、きみは何なんだ」
「私も代理人です。あなたはゴキブリ界にその名をとどろかせている大和田隆
 三さまが寵愛されているゆうこさまが、慣れないコンビニに遠征して道に迷
 っていたとき、そっとドアを開けて逃がしてあげたそうで」

「覚えてない。たまたまだろ、たまたま……」
「大和田さまは感激されて、なんとしてでも恩返ししたい、あなたを見つけ出
 して連れてこいとのお達しです。ささやかではありますが、一席設けており
 ます。姐さんもお待ちかねです。さあ今から一緒に」
「行かないよおっ!」

【ヤマシタクニコ】koo@midtan.net
< http://midtan.net/ >
< http://yamashitakuniko.posterous.com/ >

公園を歩いていたらカラスノエンドウやタンポポに交じって、うちわみたいな
変わった形の種をつけている植物があった。何だろうと思い、帰って調べたら
ムスカリらしい。ん? ムスカリ? そういえば、付近にはゼラニウムも弱々
しく小さな花を咲かせていた。白い木製のミニフェンスも何か所かに……ご近
所のお花好きな方が植えられたらしい。幸いこびとの人形などはまだなかった
けど、「やはり庭におけ園芸植物」ではないだろうか。

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■歌う田舎者[33]
ご旅行は計画的に ─エルドラドの秘宝─

もみのこゆきと
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120531140100.html >
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幾多の旅人が捜し求め
そしてたどり着くことができなかった黄金郷 エルドラド
黄金の鎧兜 砂金流れる川
光り輝くインカの幻を追い求め 血みどろの争いを繰り広げるも
誰ひとり その手に秘宝を掴むことかなわず
力尽きて 斃れた旅人は 白い骨になって 静かに眠り続ける

けれど わたしは知っている
エルドラドの秘宝の在り処を
黄金色に輝く それは
アンデスの峻烈な山や谷 アマゾンのジャングルには すでにない

じりじりと照りつける 灼熱の太陽から身を隠し
夜の闇の中 月の光にこそ浮かび上がる 伝説の秘宝
南米のメトロポリスの片隅で 今宵 妖しく花ひらく

さぁ 今こそ見せつけよ その黄金色の輝きを
エルドラドの秘宝が どれほどのものか
世界中に誇らしく示すがいい
そのパンツを脱いで…………………………え?



ここはアルゼンチンの首都、ブエノス・アイレス。南米有数の巨大都市である。
南アメリカ大陸を旅するバックパッカーなら誰でも知っている日本人宿「上野
山荘ブエノス・アイレス別館」は、この都市を訪れる旅人が大勢去来するレテ
ィーロ駅から歩いて15分の通りにあり、一泊1,000円しないという気軽さも
手伝って、いつも多くの日本人宿泊客で賑わっている。

さて、このまちを訪れた大和撫子が、必ず行かねばならない隠れた名所がある。
それは、マドンナ演じるエビータが♪Don't cry for me Argentina〜♪と歌っ
たカサ・ロサーダ(大統領府)でもなければ、カラフルに彩られたカミニート
でもない。南米屈指の名門サッカークラブであるボカ・ジュニアーズのホーム
スタジアム「ボンボネーラ」でもない。

その名は、「un show exclusivo para mujeres "GOLDEN"」。上野山荘のあ
るスイパチャ通りの一つ裏側、宿から徒歩数分のエスメラルダ通りにある劇場
だ。クラブと言ったほうがいいかもしれない。

"GOLDEN"という、いかにもエルドラドの秘宝が眠っていそうなそのネーミン
グから、ここ掘れワンワンと、スコップ持って掘り散らかしたい衝動に駆られ
るのだが、ここは秘宝採掘体験をさせる場所ではない。

un show exclusivo para mujeres(女性のためだけのショー)の名が示すとお
り、平たく言うと「イケメン男子ストリップ」を見せてくれるところなのだ。
何か文句でも?

しかも料金は50アルゼンチンペソ(約900円・金券ショップ価格)。日本では
決して体験できぬこの条件をおめおめと見過ごしては、大和撫子の沽券にかか
わるというものではないか。

思い起こせば、女子ストリップについては、以前デジクリで「わたしの初体験
(2010/11/12掲載)」として書いているので、ここはもちろん、男女共同参画
社会の高邁な思想に則り、男子ストリップについても書かなければ、不公平と
いうものである。

「男女共同参画社会とは、『男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思
によってストリップ分野における活動に参画する機会が確保され、以て男女が
均等に文化的利益を享受することができる社会』のことである」とWikipedia
にも解説されている。多少コピペミスがあるかもしれぬが、まぁ、そんなつま
らんことは気にすんな。

南米がわたしを呼んでいたのは、イケメン男子ストリップについて書きなされ、
触りなされという神の啓示ではないのか。そうだ、そうに違いない。

ちなみに「女性のためだけのショー」と謳っているだけあって、男子禁制であ
る。もちろん女装して突入する男子もあまたあるのであるが、入場チェックで
ひっかかり、たいていが涙で袖を濡らすことになる。セーラー服を着たあの
GlowHairさんにも入場を試みていただきたいのだが、おそらく門前払いをくら
うであろう。

開場は22時。この時刻になると、どこから湧いて出たのか、コスプレに気合の
入ったアルゼンチン女子が三々五々集まり始める。中には「脱ぐのはお前じゃ
ねえだろ」とツッこみたくなるほど露出度が高い女子もちらほらと。正確には、
女子といえども老若女々、うら若き女子からおばあちゃんまで年齢層は幅広い。

出演するイケメン男子が楽屋入りすると、入り待ちのアルゼンチン女子が嬌声
をあげ、それはもう大変な騒ぎで、まるでジャニーズか宝塚である。

会場に入ると、白いカラーに黒い蝶ネクタイをした上半身裸のマッチョなイケ
メンが現れ、紫のレーザービームを反射するミラーボールが輝く中、「いらっ
しゃいませ」と微笑みつつ、席までエスコートしてくれる。どいつもこいつも
分厚い胸板だ。ぺしぺし。

客が食べ放題のピザをつついているうちに、時刻は23時をまわり、やっと前座
のイケメン男子が腰をくねらせ登場する。まぁ、何をどうやったらあんな体型
になるのかわからんが、ウエストを境に上半身対下半身のボリュームの割合が、
2:1なのである。おまえは北斗の拳か、ケンシロウか。もうサイボーグにしか
見えんぞ。

舞台から客席に降りてきた前座男子(パンツ一枚のみ)は、客の婆さまを抱き
しめたり、キャーキャー騒ぐコスプレ女子に、背後からしがみつかれたりして
いる。

前座男子が舞台袖にはけると、ついに5人の真打ち登場だ。体がマッチョな割
には顔が可愛いイケメン男子である。"幼な顔だけど巨乳女子"の男バージョ
ンと言えよう。ここからは写真NG。

客の女子も舞台にあげて、ストーリー仕立てで小芝居を打つのだが、勧善懲悪・
正義の味方、囚われた美女をマッチョイケメンが助け出し、しばし妖しげに絡
み合ったり、みんな大好き裸エプロンがあったり(←男だけどな)。スペイン
語がわかると、結構笑えるネタもやっているらしく、時にアルゼンチン女子の
爆笑に包まれる

そして、ステージもいよいよ佳境。ジャケットの襟に手をかけたマッチョイケ
メンは、「見たいかい? 見たいんだろ? セニョリータ。そう焦るなよ」妖
しい流し目で、じらしながら一枚ずつ脱いでいく。

ズボンひとつになったマッチョイケメンが、腰に仕込まれた紐をスッと引くと、
一瞬でズボンが分解し、パンツ一枚だけに。……ふう、まだ一枚あったか。し
かし、そのパンツをよく見ると……。

そう、WEB系エンジニアの皆さまなら誰でも親しんでいるあのフレズ、
"Hello! World!"。そらもう息を飲むような超弩級戦艦が、パンツの中から
"Hello! World!"と顔を出して挨拶してるんでやんすよ。さぁ、皆さまも一
緒にご唱和ください。"Hello! World!"
……どうしてくれるんですっ!

「おぉっ……こっ、これぞエルドラドの秘宝ぞ! 助さん、格さん、おまえた
ち、頭が高い。みんな揃って控えおろ〜っ!」

黄門様まで平伏するその秘宝は、最後の一枚であるパンツを取り去る前から隆
々と頭をもたげ、黄金はここだ、ここ掘れワンワンと仰せになっておられるの
である。さすがはスペイン語圏の男。無敵艦隊だ。このように巨大すぎては、
戦う前から白旗を掲げるしかあるまい。

しかしながら、ソレはホンモノなのか……。"GOLDEN"で超弩級戦艦を見た女
子なら誰でも考える。

そのため、コトの真偽を確かめようと、舞台かぶりつきで至近距離から見よう
とした女子や、双眼鏡を持ち込んで根元チェックに及んだ女子もいる。さすが
は大和撫子、研究熱心だ。しかし彼らのソレがホンモノであるのか、ナニかを
かぶせたものなのか、未だに真相は解明されていない。

『エルドラド』とは、スペイン語で「黄金の人」あるいは「金箔をかぶせた」
という意味であるらしい。ひょっとすると、エルドラドの秘宝には、金箔じゃ
ないものをかぶせている可能性もあるということを、ここで考古学者の皆さま
にお伝えし、今後のエルドラド研究の課題としていただきたい。



……と、まるで見てきたかのようなことを書いているが、実は見ていないのだ。
一生の不覚、痛恨のスケジュールミスである。

わたしのブエノス・アイレス滞在日程は、日曜から金曜の6日間だったのだが、
"GOLDEN"は週末(金曜・土曜の夜)しか営業していないということを知らな
かったのだ。

金券ショップのオヤジに「すんません、あの……ゴッ、ゴッ……」「ゴ? な
んですか?」「あ、いや、そのタンゴのゴです。えーっと、アストル・ピアソ
ラのタンゴ・ショーのチケットをですね、購入したいんですけど」

「あぁ、今日の分ですか」「そうですね」「はい、ありますよ」「じゃ、お願
いします……えーっと……その……」「まだ何か?」「あっ、いや、えと、そ
の……あらぁ、これって何かしら。ゴッ、ゴールデンって。このチケット、あ
のその、ありますか?」「日時は?」「木曜とか」「あぁ、ここは金曜・土曜
だけなんですよ」

おーまいがーーーーーーーーっ!! なんたる失態! どーしてくれんだよ。

「アストル・ピアソラのタンゴ・ショーのチケット発券を待つあいだに、ちょ
っと振り向いてみたら、ほら、なんかそこに日本では見ないようなポスターが
貼ってあったから、聞いてみただけの通りすがりのあたくしでございますの、
えぇ、別にストリップなんて興味があったわけじゃありませんのよ、だいたい
このポスターのスペイン語も読めませんし、おほほほ。♪ちょっと〜ふりむい
て〜みただけの異邦人〜♪」

……という脚本まで書いて、金券ショップに赴いたというのに。えぇえぇ、わ
たしは見たかったんです、どーしてもイケメン男子ストリップを。……何か文
句でも?

わたしがブエノス・アイレスからマドリッドに旅立った金曜日に、宿の女子が
数人連れだって"GOLDEN"に行ったので、そのときの状況を微に入り細にわた
り聞き取り、加えてWEB上に転がっている情報を総合した結果が、上記のとお
りなのである。ちなみに興奮した女子が舞台で脱ぎ始めることもあるらしい。

しかしながら、このような又聞き体験だけでは、男女共同参画社会に生きる人
間として不適格なのではなかろうか。やはり現地調査というものは自ら行って
こそ、男女共同参画社会基本法の推進に係る課題が浮き彫りになり、ひいては
諸外国との比較を行うことによって、世界における我が国の立ち位置も明確に
なるというもの。

厚生労働省の担当部署におかれましては、このわたしに南米までの旅費さえ支
給していただければ、今すぐ現地に赴き、自ら"GOLDEN"の実態を調査し、超
弩級戦艦の真偽も含め、我が国との比較検討を行う所存であるので、さっそく
補正予算の計上をお願いしたい。

まぁ、そういうわけで、大金を投じて世界を旅する皆さまに進言したい。旅は
事前調査がものすごく大切である。ご旅行は計画的に。

※「GOLDEN」
Esmeralda 1040 Ciudad de Buenos Aires - Argentina
< http://www.golden.com.ar/ >

※「Hola!オラ道中膝栗毛」
↓ブエノス・アイレスの宿で出会った旅友が書いた"GOLDEN"体験記
(写真あり)。
< http://viva0reika.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html >

※「Don't cry for me Argentina」Madonna
< http://www.youtube.com/watch?v=4Spy3Nd2D6w >

※「異邦人」久保田早紀
< http://www.youtube.com/watch?v=4mkBeoN44Og >

【もみのこ ゆきと】qkjgq410(a)yahoo.co.jp
かつてはシステムエンジニア。その後、働くおじさん・働くおばさんと無駄話
するのが仕事の窓際事務員。現在、ひたすら貯金を食いつぶす失業者。

ブエノス・アイレスのあとがマドリッドって、いったいどういうルートですか?
と良く聞かれるので、参考までに……。

薩摩藩→羽田…成田→ダラス(USA)→サンティアゴ(チリ)→イースター島
(チリ)→サンティアゴ(チリ)…メンドーサ(アルゼンチン)→ブエノス・
アイレス(アルゼンチン)…コロニア・デル・サクラメント(ウルグアイ)…
ブエノス・アイレス(アルゼンチン)→マドリッド(スペイン)→ミュンヘン
(ドイツ)…レーゲンスブルク(ドイツ)…ミュンヘン(ドイツ)→ヘルシン
キ(フィンランド)→成田…羽田→薩摩藩
※(→)航空機 (…)バス・フェリー・鉄道等

イースター島行きのチケットが確保できそうなら、アメリカ経由で南米往復す
るより、ワンワールドの世界一周航空券がお得と聞き、ヨーロッパを回って帰
ってきたんですが、もっとお得なルートや航空券の種類があれば、ぜひ教えて
くださいまし。ま、失業者なんで、当分行けませんが。

ちなみにこのルートで、航空券価格は燃油サーチャージ込み412,269円(すべ
てエコノミークラス)。マイレージをJALで貯めたものの、実際にJALを使った
のは日本国内線だけで、貯まったマイル数は20529マイルでした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(05/31)

●わたしの好きな新聞コラム「いやはや語辞典」からふたつ。俳人・西村和子
は『可能性』を「負の意味に使わないで」と書く。「可能性」はよいことやプ
ラスの方向に向かう言葉であると思っていた。ところが、最近のニュースでは
「竜巻が生じる可能性がある」などと言うことがある。「可能性」をマイナス
の方向や被害や不幸につながる予測に使っている。明るい未来を約束するイメ
ージの「可能性」には似つかわしくない。

「可能性」を辞書で引けば「事柄や事件について、それが起こるか起こらない
かが未確定である状態」という意味だから間違いではない。しかし、それは
「危険性」「恐れ」と言うべきだ、という指摘にはまったく同感である。「デ
フレ下で増税したら国民生活はメチャクチャになる危険性」を「可能性」と言
ったところで安心できるわけでもない。この場合は「メチャクチャになる。」
と断定するのが正しい。

数学者・藤原正彦は、『お客様の御理解』を「慇懃無礼な文句」だと憤る。電
車でも列車でも、放送でケータイの不使用を依頼したり運行の遅れを弁明した
後に「お客様(皆様)の御理解と御協力をお願い致します」と必ず付け加える。
ほとんどの場合、馬鹿丁寧なだけの不要な文句だ。少なくとも「お客様の御理
解」は要らない。日常的に使用され心がこもっていないが故に不快になる、慇
懃無礼だ、という指摘にはまったく同感である。

無意味で厭味な文句は日本の至るところで使われる。JRばかりでなく、東京電
力も節電や値上げを要請するときに、必ず同じ文句を用いる。どんなに丁寧な
言葉で御理解を求めようとも、家庭向け料金の平均10%値上げと合わせて3年
分のボーナス734億円を計上しているというんだから、とうてい御理解いたし
かねます。やはりさっさと経営破綻なさるよう、東電様の御理解と御協力をお
願い致します。                        (柴田)

●ムスカリ、育ててましたよ〜。/Hello! World!

東京都現代美術館では「トーマス・デマンド展」をやっていた。主に紙で模型
を作り、それを撮影したものが展示されている。遠くから見ると本物っぽいの
だが、近くまで寄ると、のりしろ部分のズレが見えたりする。よくまぁ紙で表
現しようと思ったものだ。一番好きなのは「洞窟」。厚紙を等高線でカットし
重ねたような感じ。映像作品「パシフィック・サン」を見て、気が遠くなった
よ。嵐で揺れた船内のもので、テーブルや椅子、ゴミやら何やらが左右に移動
する。どれだけ手間かかってるんだ! 当初ネットで公開されたらしいのだが、
検索しても見当たらなかったよ。/あったー! 実際の動画と対比できる。尺
が短いからフルバージョンは美術館で。          (hammer.mule)

< http://www.youtube.com/watch?v=lkcwX3NTZxQ >
動画。作品やインタビューが見られる
< http://www.matthewmarks.com/exhibitions/2012-05-05_thomas-demand/installation-video/ >
船内動画は最後の方にちょこっと
< http://www.thomasdemand.info/images/films/recorder/ >
これは展示されていなかった
< http://6thfloor.blogs.nytimes.com/2012/05/04/a-sneak-peek-at-thomas-demands-storm-tossed-imagination/ >
フルバージョンは美術館で

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デスク     濱村和恵 < mailto:zacke@days-i.com >
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        《15時に「新しい朝が来た!」って感じ》

■ネタを訪ねて三万歩[88]
 飲み会キャラバンとfacebookと
 海津ヨシノリ

■グラフィック薄氷大魔王[303]
 昼寝&大友克洋原画展
 吉井 宏

■デジアナ逆十字固め…[126]
 尾仲浩二の「極・私家版 あの頃、東京で・・」
 上原ゼンジ

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■ネタを訪ねて三万歩[88]
飲み会キャラバンとfacebookと

海津ヨシノリ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120530140300.html >
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4月の某日、多摩美術大学造形表現学部デザイン学科で私が関わっているデジ
タルコースの歓迎会が行われました。これは2年時からコース別れするために、
3年生が2年生を歓迎するという飲み会をコース毎に行っている慣例行事です。

実は私、何故か映像コースの歓迎会にも毎年デフォルトで組み込まれていたり
します。で、今回も場所は例年通りに二子玉川のTAPAとなりました。しかし、
何故かビジュアルコースや映像コースの学生、更には転部や他大学に編入した
学生に卒業生まで加わった40名ほどで大騒ぎ。学生と色々本音で話せるこんな
セッティングは本当に大歓迎です。

その6日後の17時45分に、新宿のランキンランキン前で女性と待ち合わせるオ
ジサン二人。もちろんオジサン二人のうちの一人は私です。最初は当然意識し
ていなかったのですが、周りで待ち合わせしているのは圧倒的に若い人だらけ。

オジサン系はホームレス風(?)のファンキーな方ぐらいしか目に入りません。
大学の新歓(新入生歓迎コンパ)の待ち合わせ場所ということも影響していた
ようです。とにかく、なんだか異空間に放り込まれてしまった感じでした。

そのあと三人で茶茶白雨にて酒盛りという名の打ち合わせを行い、デザートま
で食べて終了のはずが、店を出たとたんに軽くコーヒーでも……ということに
なり、たまたま目に入った中村屋のパーラーに即決し、エレベータに乗ったの
ですが、入り口に若い女性が沢山いた違和感から、そのまま上のレストランに
向かいます。

コーヒーだけでもいいですか? と店員に聞いて、大丈夫ですよと確認したの
に、席に着いた途端にワインをボトルで注文することになってしまったのです。
まっ、適当な客は色々いると思いますが、自分達がそのいい加減さをネタにワ
インで盛り上がってしまいました。

人の行動は本当に予測できません。アルコールが入っていて仲間が居たら更に
増幅してしまいます。でも、このお互いがスイッチを入れ合っている絶妙な関
係、あるいは空間が大切なのです。とにかくじっくり時間を掛けて親密になっ
た友人達だからこそ、お互いのツボをわきまえているからか、本当に心地良い
時間を過ごすことができました。

ちなみに、この宴席は学生とではなく、東京都立中央・城北職業能力開発セン
ターの教員同士の情報交換会です。実はここでの活動が多摩美術大学の学生に
も影響し、また多摩美術大学での活動が職業能力開発センターの学生にも影響
しています。もちろん、それを認識しているのは私だけなのですが、世の中は
意外と間接的なパワーで支えられているわけです。

そしてその翌日、多摩美術大学造形表現学部造形学科日本画専攻を2011年に卒
業した学生、同じく造形学科油画専攻を2012年に卒業した学生二人と二子玉川
で食事会をしました。二人とも女性です……と、しっかり強調したくなるオジ
サンモード。

実はその日は授業のある日で、授業を終了したのは少し早めの21時ジャスト。
しかし、いつもより質問する学生が多く、結局食事を始めたのは22時過ぎとな
ってしまいました。このように授業終了後の一時間ぐらいは質問の対応に追わ
れる事も珍しくありません。

前にネタにしましたが、私の記録は2時間半です。つまり21時から23時30分ま
で質問に対応していたことがあります。順番待ちの列の後ろにいた学生は相当
疲れたのではないでしょうか。夜間部はこれが少し大変です。

余談ですが、私の共通教育(全学共通カリキュラム)での講義は全学科の全学
年が履修できる関係から、単位が取れているにも拘わらず何年も聴講する学生、
卒業したはずなのに何故か座っている学生が多く、話題に事欠きません。

ですから、新しいネタを仕入れるのに少々苦労しています。そんな関係で、本
来なら出会うはずのなかった学生と卒業生が、私の講義の後に出会ってしまう
ことも珍しくありません。人間どこでどんなつながりが発生するかわからない
ですからね。もっともそれが楽しいのです。

そして数日後の5月某日、今度はデザイン学科プロダクトデザインコースを今
年卒業した男性二名と、何故か武蔵野美術大学を今年卒業した女性を交えて三
軒茶屋で飲み会です。

実はここでfacebookへ丁寧なお誘いを受け、色々と思うところはあったのです
が、そろそろ限界と重い腰を上げました。そもそもこの一連の飲み会キャラバ
ンに関わったほとんどの人が、facebookを行っていたことも当然影響していま
す。ちなみにSNSはこれが初めてです。正確にはGoogle+の方が先なのですが、
まだまったくの白紙状態ですので。

で、連絡を取りたい人を検索すると一応出てくるのですが、写真も含めて本人
だと確証の持てる情報がないことが多く、ダラダラ捜していても時間ばかり経
過してしまうので断念してしまいました。

なにせ、登録一日で友達が100名突破してしまったからです。うまく隠れたつ
もりが、四方八方から発見されてしまった感じですね。一番驚いたのは、スウ
ェーデン人の友人に開設10分後に発見されたこと。勝手が分からな過ぎたこの
日はかなり焦ってしまいました。

ところで、この友達の定義は実に曖昧ですね。今の時代、同じ東京の半径5km
圏内に住んでいるはずなのに、10年以上も何の連絡もコネクションもなければ、
友達ではなくて「あんた誰?」でしょう。

最低限、年に一度の年賀状のやりとりぐらいがギリギリの境界線かも知れませ
んね。もちろん、引っ越し等の関係で連絡が取れなくなっている場合は例外で
す。引っ越しもなくメールアドレスも変わっていないのに、10年超えはあり得
ないですからね……普通は。

話を戻すと、飲み会の場所は三軒茶屋中央劇場(映画館)の近くにある「こん
にゃくの刺身」が有名な居酒屋でした。お店は原則予約制で、完全禁煙が嬉し
い日本酒の専門店。ただし何でも高過ぎて、普通の居酒屋の3倍は覚悟しない
と危ない店でした。

そして、悲劇は突然起こりました。ビールで祝杯を挙げた後、専門店と言うこ
とで日本酒に切り替えようとしたのですが、見慣れない銘柄に困惑したので居
合わせた店員(中年の女性)に「何か辛口のお薦めを」と私が言ったことで空
気は一変。

店員曰く「日本酒に甘口も辛口もない。米を原料としているので……」とウン
チクを機関銃のように放ち始めた段階で、私は聞く耳を捨てました。この場合、
専門的な知識ではなく単に「そのような場合は……」と、ニュアンスをくみ取
って銘柄を提示すればよいこと。にもかかわらず、上から目線で客の揚げ足を
取り、専門知識をひけらかす店員の態度に不快感が大爆発。

学生が同席していなかったら「ファストフード店でアルバイトの高校生から接
客のイロハを学べ!」と捨て台詞を吐いて、その場で席を蹴っていたと思いま
す。多分二度とこの店には行くことはないと思いますが、紹介してくれた学生
に対して本当に申し訳ない感じでいます。人気にあぐらをかいた殿様商売の典
型例ですね。とにかく感じの悪い店員の仕切る店でした。

そしてその一週間後、デザイン学科の某カテゴリーに入り、あまり話をしたこ
とのない学生達との飲み会がありました。実はこの飲み会は、facebookを始め
てから実際にfacebookを行っている「友達」との初めての記念すべき飲み会と
なったのです。

だからかもしれませんが、予想外の話題で盛り上がってしまったのは言うまで
もありません。ただし肴はfacebookではありません。重要なのはキッカケ。そ
れがお互いの色々なスイッチをONにしてくれます。

というわけで、こんな目まぐるしい飲み会というかイベントが最近とっても癖
になっています。刺激をもらえるからかもしれません。どこか打算的な大人の
集まりではないことも含め、色々な複合要素が癖に繋がっています。

そして、これがとっても楽しいのです。きっと打算的な大人達からはもらえな
い何かを沢山分けてもらえるからだと思います。もちろん学生としか飲まない
わけではありません。打算的ではない大人だって世の中には沢山いますからね。

そもそも多摩美術大学造形表現学部は夜間部なので、現役生でも大人が多いと
いうことは、ある意味特殊事情かもしれません。でもこれは重要な事ですね。

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■今月のお気に入りミュージックと映画

[Chorus Of Fools]by The Crookes in 2011(U.K.)

ザ・クルックスの『Chasing After Ghosts』に納められている一曲。ジャング
リーなギターとポエティックなボーカルで綴られる、ロマンティックでセンチ
メンタルなメロディーは体に鈍く、でも重く突き刺さる感じ。「ネオアコ」
「ギタポ」「UKロック」ファンにとっては涙ものですね。

[Defendor]by Peter Stebbings in 2009(Canada)

日本未公開のカナダのアクション・コメディ映画。冴えない男アーサーは、デ
ィフェンドーのコスチュームに身を包み、今日も夜の街で悪と戦う。という内
容なのですが、かなりシュールで考えさせられる内容です。
主人公のアーサーは、知的障害を持つ真面目な男ゆえ、悪に対して苦悩すると
いう内容です。この手の作品としては「キック・アス」や「スーパー!」があ
りますが、どれも世の中が荒廃していることの裏返しなのかも知れませんね。
被害者は晒し者で加害者は人権保護ですから……。とにかくお薦めです。

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■アップルストア銀座のセッション

6月11日(月)19時00分〜 アップルストア銀座でのセッション
Made on a Macとして画像処理セッション
『海津ヨシノリの画像処理テクニック講座Vol. 69』
Adobe Photoshop CS6の可能性として、リリースされたばかりのAdobe Photo
shop CS6に搭載された新機能の検証と、それらの利便性を独自の視点で整理い
たします。Photoshop CS6はどこが変わったのか? 予約不要・参加無料・退
席自由です。

【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/
怪しいお菓子研究家

yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com >
< http://kaizu-blog.blogspot.com >
< http://web.me.com/kaizu >

お菓子の世界で最近注目を集めているのが米粉。アレルギー対策としても外せ
ません。問題は使い方。なにせ食べ物の場合は失敗しても完食しなくてはなら
ないので、そう簡単にあれこれ試せません。さりとて少量だけ作っても見事に
失敗してしまいます。結局少しずつチャレンジしていくしかないのです。

幸いというか、今年はかなりのハイペースで学生とお茶会を開催しているので、
ノウハウは少しずつ溜まってきました。しかし、そうなるとオーブンや調理器
具に色々と欲が出て来てしまうのが気になります。道具は物作りの基本ですか
らね。

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■グラフィック薄氷大魔王[303]
昼寝&大友克洋原画展

吉井 宏
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120530140200.html >
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●昼寝&時間の価値

眠いのをガマンして仕事するのはキライなので、午後は昼寝します。どうせ眠
くなるんだから、眠くなる前に先手を打って昼寝する。もともと、午後はたい
して集中できないからそれでいいのだ。

昼寝にもいろいろライフハック的ノウハウがあふれてたりします。主に言われ
てるのは「熟睡するほど寝るのはムダ」「15分ウトウトするだけで十分」とか
「濃いコーヒーを飲んで昼寝、カフェインが効き始める20分で起きれば頭超ス
ッキリ!」とか。

そりゃ、せっぱつまってる時にはそんな方法もいいんだろうけど、時間が自由
なフリーランス的には、毎日の快楽としてちゃんと昼寝したいじゃん。だいた
い1〜2時間くらい、パジャマに着替えてしっかり寝ます。どっちにしろ、トイ
レに行きたくなるのでそのくらいで起きることになってます。

ぜんぜん昼寝しない時期もあります。でも一度昼寝すると、昼寝癖がつくとい
うか、体内タイマーが昼寝するようにセットされちゃうようです。よほどスケ
ジュールが危ういのでなければ、寝ることにしてます。15時に昼寝終了してシ
ャワー浴びてコーヒー飲むと、「新しい朝が来た!」って感じなのです。一日
が二日に使える感じ。

午後から夕方にかけてはダラダラしがちなので、ちゃんと集中してできるのは
8時〜13時くらいまでと、20時〜23時くらいまで。結局、長時間労働でもなん
でもなく、普通に8〜9時間くらい。この両方の時間をしっかり集中できてれば
大成功。どちらかでもまずまずの成功。それ以外の時間は寝てようがダラダラ
してようが全体の進度とかあんまり変わらない。

ところが、午前中ってどうしても今日はまだ時間がたっぷりあるって思ってる
から粗末に使っちゃうことが多いんだよなあ。夜はちょっとテレビとか見ちゃ
うと時間なくなっちゃうし。で、思ったのは「時間の価値に優劣はない」。午
前中だろうが夕方だろうが、使える1時間はちゃんと最高の1時間として使わな
くちゃね。眠かったり集中しにくい時間を除いた時間は特に。

逆に、朝の時間って10時半くらいまでダラダラと過ごしがちだけど、実は一日
の中で最も充実させなきゃいけない時間なんだよな〜と。それほどはかどらな
いまま14時とかになって眠くなってきて、「損した〜〜〜!」感が最近大きい
ので自分に警告。

っていうか、日蝕を見るために数週間前から習慣づけたせいで、何時に寝ても
6時に目が覚めるようになってしまったのでした。一日が長い!

●大友克洋原画展に行ってきた!

金田のバイク! < http://twitpic.com/9nwgrl >
ズン壁 < http://twitpic.com/9nwgzs >

大友克洋原画展、一人で出かけたんだけど、会場内になんと! 妹がいた。び
っくりしたわー。AKIRAの原画のところですれちがって「あれっ!○○子!!」
って思わずでかい声を出してしまい、しゃがんで隠れたのでした。しかし、よ
りによって同じ時間を予約するとは〜。妹夫婦が来てたので、撮れないだろう
とあきらめてた写真を撮ることができたわけなのでした。

ちょっとデブってるように見えますがそれは目の錯覚じゃなく、先週書いたと
おり海苔巻き太りです、っていうかすでに3kg落としたから今はここまでひど
くないです。まああの「ズン壁」のヒビ割れは大友克洋っぽくなかったです。
あんな大味な割れ方じゃないと思います。

AKIRAの原画すごいけど、さすがにあれだけの枚数の展示方法としてはかなり
無理が……。陳列ケースの間の通路によっては、上下逆さまにしか見れない原
画が半数もあったのが残念。普通に通路側に向けてくれればよかったのに。

線がすごかった。ビルの横線とか1mmに3本くらい引いてある! AKIRAの見開
きの黒い球体あるビル群なんか、一般のマンガの単行本一冊分くらいの描き込
み量かも! 

思ったのは、印刷されたものは手の届かない高みに見えるけど、丸ペンと真っ
黒じゃない薄い部分が目立つ墨汁の原画を見ると、人間が書いたものって感じ。
なんか自分でも描けるんじゃないかって気がしてくるから不思議。

NHKの「YOU」のタイトルバック(坂本龍一の曲が流れるアレ)の原画が見れた
のはかなりうれしかった。すごい好きだったのです。PANTONEカラーシートを
全紙のまま貼り付けてあったりしてゴージャス! 学生には高くて買えなかっ
たのでした。あと、当時楽しみにしてた角川「バラエティ」誌の連載の原稿も
あった! ウナギイヌとか、サイボーグ009の解剖図とかの。図録に載ってな
くて残念。

●MS OfficeとPDF

以前にも少し書いたけど、添付書類で送られてくるMS OfficeとPDFの件。Mac
版Officeは最初のバージョンから持ってるので、「WordやExcelの書類が送ら
れてきて開けなくて困る」ってのはないです。っていうか、クリエイターでも
いちおう社会とつながりを持って仕事してるんだったら「MS Officeがないの
で開けません」ってのはマズいだろうくらいは思ってます。

最近はiWorkとか持ち出すまでもなく、OSX標準でもQuick Lookでたいていの
Office書類は閲覧できるので便利。でもやっぱ、どこかの会社の人からいきな
り当然のようにOffice書類が送られてくるのにはまだ抵抗感ある。向こうの世
界にムリヤリ連れ込まれる感じ。

そもそもWordもExcelもパワポも、ひょっとしたら「作成ソフト」であって、
「閲覧ソフト」じゃないじゃんね。改変可能な生書類なのになんでみんな配っ
ちゃうんだろう?

そんな疑問に関連してか、最近は「添付書類はPDFにしよう運動」とかあるの
かな? 単にJPG画像でかまわないような資料写真などを、わざわざPDFにして
送られてきたりすることがやたら多い。PDFが環境を問わないすぐれた書類閲
覧用の形式ってことは百も承知だし、もっと活用されてもいいとは思ってます
けど、なんで画像一枚をPDFにする必要が??

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

AQUOSフォンが「しゃべってコンシェル」に対応したー! ちゃんとCMみたい
に対応してくれる! 「今日の天気は?」って聞くと地域の天気をおしえてく
れるし、「近くのラーメン屋?」って聞くと付近のラーメン屋を教えてくれる
し、「メール」って言うと宛先を聞いてきて本文まで音声入力。こら便利だわ。
画面のキーをほとんどいじらなくて済む! まあ、声を出すほうがおっくうっ
てことも多いんだけど。

●iPhone/iPadアプリ「REAL STEELPAN」ver.2.0がリリースされました。
「長押しロール」のオン・オフ切り替えスイッチを追加しました。
「オフ」ではレスポンスが速くなるので、素早い演奏が可能になりました。
REAL STEELPAN < http://bit.ly/9aC0XV >
●「ヤンス!ガンス!」DVD発売中
amazonのDVD詳細 < http://amzn.to/bsTAcb >

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■デジアナ逆十字固め…[126]
尾仲浩二の「極・私家版 あの頃、東京で・・」

上原ゼンジ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120530140100.html >
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以前にもちょっと書かせてもらったことがあるが、尾仲浩二さんが「デイズフ
ォト通信」で連載していたエッセイが、「極・私家版 あの頃、東京で・・」
(matatabi文庫)としてまとまった。私家版とあるが、実際に編集やレイアウ
トなどの作業もすべて尾仲さん自身が行った限定発売の本だ。

内容は、尾仲さんが写真をやるために東京に出てきた1980年から、最初の写真
集である「背高あわだち草」を出版した1991年までのことを回想した自伝的エ
ッセイ。東京写真専門学校(現東京ビジュアルアーツ)の森山大道ゼミに通い、
CAMPのメンバーとなり、ギャラリー街道を立ち上げた頃の話がまとまっている。

私が尾仲さんと初めてあったのは1986年のこと。FOTO SESSIONという写真のグ
ループに参加し、月に一度森山大道さんに写真を見ていただいた。その時に森
山さんの助手のような感じで付き合ってくれたのが、尾仲さんや山内道雄さん
だった。尾仲さんは26才、私は24才、森山さんが47才の頃の話だ。ということ
は、私もあの頃の森山さんの年をいつの間にか越していたということか。

FOTO SESSIONではアジトと呼ばれるアパートを借り、昼間は畳の上に写真を並
べて写真を見ていただき、夕方から夜半にかけてはその場で飲み会。そんな場
で、森山さんや諸先輩から話を聞きながら、写真のコアな部分に触れていった。

現在、尾仲さんは街道塾を開講し後進の指導にあたっているが、その街道塾の
卒業生にリサーチしたところ、酔っぱらうとけっこう無茶なことを言っている
らしい。これを聞いて、当時森山さんが酔っぱらってみんなに無茶なことを言
っていたのことを思い出した。こんなところで、森山さんの流儀が今も継承さ
れていたというわけだ。

たとえば、ある先輩は森山さんからバイトをするなと言われた。写真家が別の
仕事をするなということだ。しかし、これは職業的にカメラマンで食って行け
というわけではない。じゃあどうやって食っていいけばいいんだ、と誰しも思
うのだが、まあそれくらいの気概を持てとか、覚悟をしろと言われていたのか
と思う。

尾仲さんの本の中には、「自分の写真を撮る時間を確保するのにこれは大切な
ことだ。雑誌などの仕事は、事前の打ち合わせや、原稿の受け渡しなどで、ひ
と仕事でも数日とられるだろうし、何よりそのために編集者やデザイナーに付
き合っていると、本物のカメラマンになってしまいそうだから敬遠した」とい
う一文がある。職業的に写真を撮るのではなく、写真家として自分の写真を撮
り続けるために選んだ生き方ということだろう。

翻って自分のことを考えてみれば、やはり写真を撮る時間を確保したいために
会社を辞めたのだが、食っていくことに費やす時間が多く、どうにも中途半端
に生きてきてしまったものだと思う。

ただ、あまり突っ走り過ぎてもどこかで息切れしてしまうし、何事か成したい
人はそれぞれが自分にあった方法を見つけて、継続していくことが重要だと思
う。まあ進むべき道を誤っていれば、継続も無駄になってしまう場合もあるか
ら、気をつけなければいけないのだが……。

●「背高あわだち草」から21年

尾仲さんの初めての写真集「背高あわだち草」が、蒼穹舎から刊行されたのは
1991年。この時の制作費は蒼穹舎の大田通貴さんと、尾仲さんが折半したのだ
ということを、この本によって初めて知った。出版社とはいっても、大田さん
が自分の好きな写真集を出版するために作った会社で、二人にとって制作費の
捻出は大変なことだったと思う。

その後、尾仲さんは自分の写真集を着実にまとめてきた。そして現在までに11
冊の写真集が刊行されている。もちろん、すべてが自費出版というわけではな
いが、今回の本にしても「人がやってくれなきゃ自分でやる」という態度が一
貫していて格好いい。

あらためて尾仲さんのバイオグラフィーを眺めていると、写真の王道を歩んで
きたのではないかという印象を持った。なんか、これからでも尾仲さんを見習
いたいと思わされた一冊だ。

◇「極・私家版 あの頃、東京で・・」
B6判、モノクロ、108ページ、限定500部
定価1000円
< http://www.onakakoji.com/2012/04/21/極-私家版-あの頃-東京で/ >

◇尾仲浩二写真展「I'm full オナカイッパイ」
こちらも尾仲色たっぷりの写真展。会期中にはトークショーやライブなども行
われる。
会期:6月1日(金)から17日(日)までの金・土・日、13時〜19時
会場:そら塾(東京都台東区根岸3-13-25)
< http://www.onakakoji.com/2012/05/22/i-m-full-オナカイッパイ/ >

【うえはらぜんじ】zenji@maminka.com < http://twitter.com/Zenji_Uehara >
上原ゼンジのWEBサイト
< http://www.zenji.info/ >
Soratama - 宙玉レンズの専門サイト
< http://www.soratama.org/ >
上原ゼンジ写真実験室のFacebookページ
< https://www.facebook.com/zenlabo >

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編集後記(05/30)

●一週間前の金環日食のときに撮影された写真が、ネット上にたくさん公開さ
れていて、その見事な出来映えに感心している。古籏一浩さんは太陽そのもの
でなく、家の周辺の風景を撮影し、明るさが変化する様子を動画で捉えている。
日食独特の暗さがよくわかる。わたしは読売新聞の特集で読んだ「日食はゆっ
くりと進むので目が慣れてしまううえ、金環日食中でも太陽は一部残っている
ため、感じられる変化はほとんどない。ただし、温度計や照度計で調べれば変
化は分かる」という解説を信じていたので、金環日食に入ったときのちょっと
不気味な外の暗さを、うす曇りの日にたまたま起きた現象と思い込もうとした。
だが、あれは明らかに日食特有の現象だったのだ。正しくない解説を書いた読
売の科学部の二人、どう申し開きするつもりだ。

日食の当日はまったく何の兆候もなかった我が家のバラが(正しくは隣家から
枝がのびてきたバラ)、翌朝一斉に開花した。これには感嘆。数えてみると花
は80輪を超える。蕾を持っていたことはわかっていたが、開花の予感はまった
くなかった。隣家と境のフェンスは一気に白い花で埋まった。いまは毎朝、芝
生に散り敷いた大量の花びらを拾っている。けっこう一仕事である

その庭のフェンスの先のグリーンゾーン、歩道、市道の向こう側に建つ二世帯
住宅の若いパパが、朝になると玄関前にウンコ座りしてタバコを吸う。かなり
距離があるものの、我が家の真ん前だから、何となく視線を感じてうっとうし
い。対面するマンションの多くの部屋から、そのみっともない姿を観察されて
いて、「タバコ猿」と呼ばれていることを彼は知らない。嗚呼。  (柴田)

・金環日食時の外の明るさの変化(古籏一浩)
< http://www.youtube.com/watch?v=56RZP9CRZWo >

●「改変可能な生書類なのに」確かに!/スカイツリーの後は浅草寺。叔母の
耳が良くなりますように。雷門の提灯は松下幸之助さん寄贈。初めて仲見世に
行った時は、異空間すぎて、楽しくて笑い転げていたが今回はそうでもなかっ
たな。次は東京現代美術館。叔母がまだここには行ったことがなかったから。
ここの静かな雰囲気は好きだ。チケット販売窓口のお姉さんはとても優しくて
親切。人が並んでいなかったこともあって、雑談につきあってくれたよ。2Fの
アジアンカフェで昼食。野菜たっぷりまぜまぜごはん・プレート。メニューに
は、「ベトナムの中部フエの郷土料理に、鶏肉や海老、甘酢漬けのにんじんや
きゅうりを混ぜた『コム・アフー』という米料理をヒントにアレンジして作り
ました。グリーンカレー風味のひき肉にクリスピーなピーナッツを散らし、グ
リーンカール、みつば、水菜などシャキシャキ生野菜がたっぷり入ったランチ
タイムにぴったりのヘルシーごはんです。」と書かれてあった。広尾にあるベ
トナム料理「kitchen」の系列店なんだって。/大阪の観光案内ってどういう
ところがあるかなぁ。通天閣はあまり行きたくないので、大阪城に道頓堀に四
天王寺さんぐらいかなぁ。                (hammer.mule)
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B7%E9%96%80 >
松下幸之助が病気だったころに浅草寺へ。治ったためお礼に。
< http://www.mot-art-museum.jp/ >
東京都現代美術館
< http://blog.goo.ne.jp/negokunta/e/46fcc29ac6c2bc4c11688a5458147263 >
まぜまぜごはん
< http://www.fc-arr.com/site/kitchen.html >
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2012年5月29日火曜日

日刊デジクリ[#3269] 自己管理の難しさ

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           《今年はなんと右肋骨を自爆》

■アナログステージ[77]
 異国情緒は消え去ってしまうのか
 べちおサマンサ

■アナログステージ[番外]
 装飾されない言葉と酒
 べちおサマンサ

■デジタルちゃいろ[15]
 自己管理の難しさ
 browneyes

■セミナー・イベント案内
 Webディレクターの過去・現在・未来〜これから求められるスキルセット・
 マインドセット
 Firefox Developers Conference 2012 in Osaka

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■アナログステージ[77]
異国情緒は消え去ってしまうのか

べちおサマンサ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120529140500.html >
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2週間があまりにも早い。仕込んでいる数本のデジクリネタを完成させるどこ
ろか、時間が過ぎて腐ってしまいそうな、そんな時間経緯。「朝起きたら、外
はすでに夜」とか、毎日がそんな状態で過ごしております。そんな生活してい
れば、2週間なんて、あ!っという間ですよね……。さてさて、今回は地元ネ
タでサラりと。

ワタクシが住んでいる横浜が、目を向けなくても気がつく場所から、まったく
気がつかないで素通りしてしまうようなところまで、華麗に変身していこうと
しております。一番目に付くところで、横浜駅西口。昨年、横浜シァルが閉鎖
し、30階建の高層駅ビルに建て替えられるようだが、横浜に高層ビルは必要な
のだろうか。

・横浜駅周辺部の再開発計画がいよいよスタート!
21世紀の「ハマの玄関口」はデザインできるか? - ヨコハマ経済新聞
< http://www.hamakei.com/column/166/ > ※2007年12月の記事です

・横浜駅西口が195メートルの高層ビルに-来年着工
2019年完成 -ヨコハマ経済新聞
< http://www.hamakei.com/headline/5409/ >

『横浜=オシャレな街』というイメージを持たれているかたも、なかにはいら
っしゃるかと思いますが、ランドマークタワーやクイーンズスクエア、赤レン
ガ倉庫などはお隣の桜木町で、中華街や夜景が綺麗な港などはそのお隣の関内
(石川町)で、横浜駅周辺は皆さんが抱いているイメージと少し様子が違いま
す。そのイメージを持って初めて横浜駅に降りると、「ハ? ここがよこはま?」
とガッカリすることでしょう。

ワタクシのなかで「横浜」のイメージは、都心のような高層ビルが乱立して、
太陽が見えないような地域ではなく、異国情緒が漂っていて、船の汽笛が聞こ
え、空はなんとなく灰色。など、そんなイメージがずっとあります。その様子
が今も垣間見えるのは、桜木町、関内、元町、本牧など、横浜駅よりも先に行
ったところが、ワタクシの中での「ヨコハマ」。

元町・中華街は、もはや変わりようがないくらいの独自の空間を築いておりま
すが、桜木町周辺の「みなとみらい」は、横浜の良いところを残しつつ、また
新しい独自の地域空間を完成させている。ワタクシには、そこがヨコハマであ
って、横浜駅周辺はヨコハマとして見ていないところがある。

名称も、新横浜として欲しいところだが、すでに新横浜は新横浜で確立されて
しまっているので、「もしかして横浜」とか「たぶん横浜」とか「なんとなく
横浜」など、そんな名称がしっくりきたりする。

どこの地域でもそうだけど、その土地ならではの良さというものは昔からある。
諸外国からの異文化が入り混じった、横浜ならではの風情というものがあるは
ずなのに、新宿のように高層ビルばかり建てても、横浜にはまったくマッチし
ない。マッチしないというより、「どこに向かっているんだよぅ、ヨコハマぁ!」
って嘆きすらでてくる。

現に、ランドマークタワーが今でも賑わっているかというと、オープン当初の
勢いはまったくなく、休日でも閑散としたイメージがワタクシの中では染み付
いてきている。

そんなこんなで、はじめて横浜に遊びに来られるかたは、「横浜駅」で降りて
遊んでも、ヨコハマを満喫することはできませんし観光するところもありませ
ん。もうひと駅電車に乗って、お隣の桜木町からヨコハマを堪能しましょう。

高層ビルは「新横浜」に任せて、横浜は、神戸と一緒に、異国文化臭をプンプ
ン放っている港町の良さを、ずっと保っていて欲しいものです。いや、本当に
横浜に高層ビルって似合わないし、風化させようとすれば、簡単に消し去るこ
とができる「エキゾチシズム」を失って欲しくない、そう思うのです。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
某ナノテク業界の技術開発屋。NDA拘束員。
< http://start.io/bachio > ←まとめ

○今年もやりました☆2012! 一昨年の右手自爆、昨年の右足首自爆に続き、
今年はなんと、右肋骨を自爆。毎年毎年、この時期になると大怪我しているの
も、風物詩みたいでいいかもね/病院行くの面倒なんで、己の自然治癒力を信
じ、よくわからない呪文みたいなものを寝る前に唱えております/なんで怪我
したかって? 訊くんですか? それは野暮ってもんですよw

○記憶に残っている2週間の出来事→今年いっぱい、ここには「仕事ばかりし
てました」か、「酒飲んで自爆しました」のどちらかしか書きようがなくなっ
ているような→今さらながら、GRD4(RICOH)を衝動ポチ買いし、カメラ到着
とから10日後に初撮り→といっても、休みがないので、仕事終わりに夜景撮影
だけど→GRD4の初撮りは東京タワー。スカイツリーにはない、無骨な姿がやっ
ぱりいいですね→負傷ついでに、一昨日の日曜日はフラっと横須賀までドライ
ブ&ブラ撮り。新しくできたスパ銭で、海を眺めながら温泉に。「ここから先
に立たないでください、外から見えてしまいます」という注意書きが目に留ま
り、立って見渡してみたら、確かに道路(歩行者)から丸見え。誰か気がつく
か暫く立ってみたけど、誰も気がつかなかったです。

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■アナログステージ[番外]
装飾されない言葉と酒

べちおサマンサ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120529140400.html >
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実は小料理屋好きです。洒落たショットバーや、クラブなんかで飲んでるより、
カラオケもないカウンターだけの、ひっそりとした小料理屋さんが大好きです。
出張先などで接待受けても、必ず、「どこか、美味しい小料理屋さんに行きた
い」と駄々をこねます。

とある出張先での出来事。フラフラと暖簾をくぐって、お店に入ると、席は常
連さんでたくさん。おばあちゃん1人で忙しくお客と会話しながら料理を出し
ている。

「一人なんですけど、いいですか?」

「お兄ちゃん、ここ空いてるよ」と、常連さんらしきオジさんが声をかけてく
れた。話の邪魔にならい程度で音量で流れている、有線の演歌。生ビールを一
杯、二杯飲んでいると、いつの間にか隣のオジさんと会話が盛り上がり、何年
も通っているかのような安堵感が生まれてくる。

オイラが足を運ぶ小料理屋さんは、知らないうちに、カウンターのお客みんな
で、会話している…。なんてことはいつもだ。カラオケも置いてなければ、お
酒を注いでくれるおネーちゃんもいない。一日の疲れを、何気ない会話で、ゆ
っくり落とすような、家で寛いでいるかのような、そんな雰囲気がたまらなく
好き。

『経験に勝るものなし』時には貴重な話しや、いろいろと役に立つ話も聞くこ
とができる。そういう話は、普段聞こうと思っても、なかなか聞けるチャンス
はない。自分の息子に、孫に話し掛けるように、会話は進む。

「兄さんはどこからきたんだい?」
「横浜です」
「そうか、横浜か。仕事か?」
「ええ。明後日までこっちで仕事です」
「そうか、それじゃ明日も顔みせてくれ」
「もちろん、お邪魔しますよ!」

翌日、仕事が終わってホテルでシャワーを浴びて、そそくさと昨日お邪魔した
小料理屋さんに足を運ぶと……

「いらっしゃい」
「お、来たな!お疲れ、お疲れ!」

昨日いろいろ喋ったオジさんが『待ってましたー!』と言わんばかりの表情で
オイラを迎えいれてくれた。

「今日はオレの元部下を連れてきたんだ。兄さんに会わせたくてな」

軽く会釈をして、そのオジさんが連れてきた方から名刺を頂いた。名刺を見て
生ビールを噴出しそうになった。某企業の取締り役。

言葉が出てこないオイラをみて、「今は酒の席だ、肩書きは外しましょう」そ
う言って、そのかたは生ビールを旨そうに飲み始めた。話しを聞いていると、
どうやらオジさんは(オイラはジーちゃんって呼んでいたんだけど)、元々そ
の会社の取締役で、定年退社後、その後を一緒に来た方が後任しているらしい。
オジさんは久しぶりに会ったのか、凄く楽しそうな顔で話している。

経済の話から、下世話なくだらない話まで会話はどんどん進んだ。まだ話の内
容が分からないところもあったが、二人は笑いながら、「これからわかること
だ」と言って、会話はまた元に戻る。

「昼に電話がかかってきて、面白い若いのがいるから、ちょっと顔だせって言
われて来てみたら、本当に面白い兄さんだ」

どうやら、本当にオイラに会わせたくて、わざわざ電話して呼んだらしい。時
間が過ぎるのは早く、店の看板の時間が訪れ、オジさんが「兄さん、またこっ
ちに来るときは必ず顔見せてくれよ!」と肩をポンポンと叩く。再会を約束し
て、最後にオジさんがオイラに言った、今でも鮮明に憶えてる言葉がある。

「どんなに旨い酒でも、塩辛いときもあれば、甘く感じるときもある。味のな
い酒を飲んでいたらダメだ。男はいろんな味の酒を飲まなきゃいけない。忘れ
るなよ、兄さん」

最近、この言葉の意味がわかってきた。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
このコラムは、2002年に書いたものです。2000年から2002年当時は、本当に出
張ばかりで、自宅に戻れるのは、3か月に一回とか半年に一回の、そんな生活
を送っておりました。読み返してみると、出張先の小料理屋さんに、なかなか
帰れない自宅を重ねていたのかもしれませんね。

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■デジタルちゃいろ[15]
自己管理の難しさ

browneyes
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120529140300.html >
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先日、写真のワークショップなるものにはじめて参加させて頂きまして、ここ
で体験記など書こうと思ってたのですが、あまりに色々ありまして、原稿がま
とまっておりません。というわけで今回はユルめ自戒込めまくりの戯言です。

最近はどうもスケジュールを組み立てること自体の失敗がポツポツと出てしま
い、いかんなあ、と、反省する事が続いております。

何故か肝心な予定に限って魔の欠落が時折起きるもので、よくスケジュールを
入れる、というスケジュールを入れる、などという笑い話がありますが、いや
いや、笑ってられたもんじゃないですね。

片や、スケジュール自体はキチンと組んだつもりのものも、根本的なところで
ヌケがあって自らの労力も棒に振ったり。実はまさに昨日はそんな己に呪詛を
投げつけていたばっかりです。

どういう時にこういうのが起きてしまうんでしょうかね、これまで深く考えた
こともないのですが、最近の傾向としては何かで張り詰めてたのがふっと弛ん
だときにおかしな欠落は忍び寄るような気もします。

前者のスケジュール自体の欠落はそれで防げるかもしれませんが、後者の組ん
だスケジュールの落とし穴の予防はいったいどうしたものか。

昭和にサラリーマンになった自分としては「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」
であるとか「5W1H」とか…あれ? あんまり関係ないか? 先人の知恵は受け
ているのにいつまで経っても…というか歳を取るごとにだめな人になってきて
いる気がします。

21世紀に入ってすっかり個人的IT化も進み、スケジュール管理やらタスク管理
やらGTDやらなにやら試しても尚、ダメな大人化は止まるところを知らず…こ
れは個人の資質…なのでしょうか、もうダメだ。

自分が見たものや聞いたもの、考えたりしたものを自動でどこかに完全に纏め
てよしなに抽出したり適宜参照したりしてくれる便利ツールはどこかにないも
のか! えっ? それこそがお前の首の上に乗っかってるものだろ? それを
言ったら堂々巡りの始まりです!

タスク管理ではなくアイデアジェネレータ的な向きの方が強いですが、知人の
某プログラマさんが実はそんな外部脳的なソフトを作る野望を持っていて、俺
専用プログラムとしては利用しているようで、軽くデモをしてもらったことが
あります。

すげー! と思う反面、現実的に汎用性のあるプログラムとして出すのはさす
がに難しいだろうな、というのと、仮に誰もがソレ頼みで仕事も生活も始めた
世界を想像していくと、明確なコレ、はないままに色んなSF的悲劇喜劇が思い
起こされたりもしないでもないですね。

そんなコトをワタシが夢想し続けても、今の自分自身のタスク管理能力は上が
らないので、やっぱり現実的な世界で精進したいと思います。

            +----+----+----+----+

■今回のどこかの国の音楽

□Ra One "Chammak Challo"
└< http://www.youtube.com/watch?v=6FteXhp7MZY >

タミル映画のラジニカーント主演「ロボット」に乗じて印度映画ブーム…にな
りきるかは不明ですが、印度映画の日本公開が新たに決まりました。

今回は北印度のリアルボリウッド(ラジニはタミル映画「コリウッド」なので)
です。この映画はミュージカルシーンに米R&BシンガーのAKONが出たりという
コトでも話題になりました。AKONは今度は南印度映画のミュージカルシーンに
も参戦する予定のようですね。他にも欧米ミュージシャン、ぽつりぽつりと印
度映画への参入に結構興味を持ってるようです。日本もミュージシャン…より
まずはマーケット広げて欲しいものです。

【browneyes】 dc@browneyes.in

日常スナップ撮り続けてます。アパレル屋→本屋→キャスティング屋→ウェブ
屋(←いまここ)しつつなんでも屋。
□立ち寄り先一覧 < http://start.io/browneyes >
□デジタルちゃいろ:今回のどこかの国の音楽プレイリストまとめ
└< http://j.mp/xA0gHF >

記事にもちらりと書いた写真のワークショップ、技術とかそういうのは置いて
おいて、自分だけでは考え至らない色々なコトを考えるよい刺激になりました。
次回改めて詳しく書いて行きたいと思ってます!

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■セミナー案内
Webディレクターの過去・現在・未来 〜これから求められるスキルセット・
マインドセット
< http://websig247.jp/meeting/30/000235.html >
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120529140200.html >
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Web業界、とくにWeb制作業界という言葉が認知され、また、Web受託が産業の
ひとつとして成立してから10年が過ぎようとしています。こうした中、Web制
作プロジェクトにおけるディレクターのポジションは重要であり、ときに
「Webディレクター」という肩書きで呼ばれるようになりました。

その後、Webの概念は定着していく一方で、ソーシャルやスマートフォン、各
種技術の進歩により、Web制作プロジェクトで扱う範囲が拡張し、変化してい
ます。

今回のWebSig会議では改めて「Webディレクター」にフォーカスを当て、Webデ
ィレクターの責任範囲となる業務、必要なスキル・マインドセットについて見
直し、また、この先3年、5年先のWebディレクターの進むべき道について、多
様なゲストともに考察してみます。            (サイトより)

日時:2012年6月23日(土)13:00〜18:15
会場:ミクシィセミナールーム
(東京都渋谷区東1-2-20 住友不動産渋谷ファーストタワー7F)
< http://mixi.co.jp/profile/info/#map >
参加費:3,500円(懇親会費含む)
申込・詳細:サイト参照

※大阪でパブリックビューイングがあるかもしれません。

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■イベント案内
Firefox Developers Conference 2012 in Osaka
< http://mozilla.jp/events/devcon/2012/osaka/ >
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120529140100.html >
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Mozilla Japan主催のFirefox Developers Conferenceが1年ぶりに関西にやっ
てきます! 昨年5月にも大阪で開催したこのイベントは、Mozillaの製品やテ
クノロジー、Web技術やOpen Webに関心の高いデベロッパーやデザイナー、パ
ワーユーザを対象に、最新のテクノロジーのデモや講演、情報交換を行う場で
もあります。
今回は、プラットフォームとして急成長を続けるWebのこれからを知った上で、
開発者ツールのあっと驚く使い方やイマドキのHTMLの書き方、Webプラットフ
ォームでのアプリ配信までじっくり聞いていただける一日です。

カンファレンス終了後には、懇親会も予定していますので、ぜひ奮ってご参加
ください。なお、本編となる本イベントの前日には、CSS Nite in OSAKA も前
夜祭として開催されます!                (サイトより)

日時:2012年6月30日(土)11:00〜18:20 懇親会18:30〜20:00
会場:大阪産業創造館 4Fイベントホール
(大阪市中央区本町1-4-5)
< http://shisetsu.sansokan.jp/access.html >
参加費:無料
申込・詳細:サイト参照

プログラムより
・Opening 〜Webこそがプラットフォーム!〜
・Web開発者ツール、使いこなせてますか?
・才色兼備なグラフィックスSVGが魅せるWebの未来
・Webプラットフォームのためのアプリ開発
・ライトニングトーク
・Writing HTML 〜これからのHTMLの書き方〜

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編集後記(05/29)

●井上ひさしの「言語小説集」を読む(新潮社、2012)。劇団の主演女優を追
いつめたのは、文法的にも正しくなく意味もなさない台詞を連ねた台本だった
という「極刑」。治療法がない耳鳴りのエスカレート悩まされる青年の話が
「耳鳴り」。あるトラウマから、性的に興奮すると言い損ないのオンパレード
となる青年の悲喜劇は「言い損ない」。方言学が専門の国文学者が50年前の復
讐を果たす「五十年ぶり」。三陸の港町で使われる方言に、なぜかマレー語と
共通する単語が多いという謎を調査する学者が知った意外な事実は「見るな」。
言語治療科の講演速記録の体裁をとって語られる、ある真面目な青年の言語運
用に見られた重大な変調が「言語生活」。そして巻頭が「括弧の恋」。以上7
編がすべて言語に関わっている奇想小説集である。

「括弧の恋」がとくにおもしろい。ワープロのHD内の仮想空間で生活する約物
(記述記号)たちの抗争を描いたとんでもない小説なのだ。ここのボスは●と
黒塗り仲間の■で、始まりの 「 と終りの 」 の恋を邪魔する。ここにいると
きは一緒にいられるが、ディスプレイでは離れ離れになって切ないという 」
の口答えに狼狽する●と■。すぐカッとなる! 議論の整理役を買って出る∵ 
すぐ統計をとりたがる% 頭のシャープな♯ 一匹狼の/ まとめたがる癖の
ある〆などによる前代未聞の謀反に激怒する■と●は†(短剣)を投げ……、
たくさんの約物(擬人化&配役が絶妙)が登場する奇想天外なバトルは笑える。
久しぶりに井上ひさしを堪能できたが、昔はもっと笑えたはずだという気もし
ないでもない。かつて途中で投げ出した、2段組800ページを超える大作「吉里
吉里人」に再挑戦しようか……。                (柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103023333/dgcrcom-22/ >
→アマゾンで見る(レビュー2件)

●大阪の友人からメール。「スカイツリーってどこからでも見える?」「いま
まさにスカイツリーの下にいる。これが写真。」なんというタイミング。考え
ていたほど人は多くなかった。狭い敷地に、よくこれだけの高さの建造物が建
ったものだ。地震国だもの、裾野を広げた方が良いに決まってる。チケットは
持っていなかったので近くまで行けるといいなぁ程度だったが、上のアンテナ
部分が見えなくなるほど近くまで寄れた。

頭の上にスカイツリーの模型を乗せた派手な女性がいたので、声をかけて写真
を撮らせてもらったら、プロフィールとシールをくれた。「浅草雷ギャル☆ま
り」さん。お上りさんの私たちは知らなかったよ。習字八段なんだって。

スカイツリーの隣接ビルには30F、31Fにレストランがある。31Fのオープンス
ペースの窓からはスカイツリー方面は見られない。そりゃそうよね、一番景色
の良いところはレストランよねと言っていたら、隣にいた女性が、30Fならス
カイツリーが見られますよと教えてくれた。おお! この女性はすぐ近くにビ
ルを持っていて(あそこよと教えてくれた。川の名前やらも)、半分京都、半
分東京在住なのだそう。30Fから見ても、展望台はまだまだ上だったわ。

お土産ものや飲食スペースの東京ソラマチでは、ここでしか売っていないとい
うサマンサタバサのドーナツと、スカイツリーのペーパークラフト入りもんじ
ゃスナックをゲット。で、この「東京」の新しいシンボルの下、東京ソラマチ
に、「大阪」道頓堀のたこ焼き屋「くくる」があって、どうなのよこれと思っ
ていたのに、結構人が並んでいたわ。

タクシーの運転手さんには、水族館の入館料が2,000円なのに、年間パスポー
トが4,000円で、お友達がまんまと(笑)年間パスポートを買っちゃったとい
う話を聞いた。観光地(オフィスもある)とはいえ、リピーターを狙っている
のね。                         (hammer.mule)

< http://www.tokyo-skytree.jp/ >  東京スカイツリー
< http://asakusa-mari.com/ >  浅草雷ギャル☆まり 公式サイト
ガンバライドの主題歌やモンハンの曲も
< http://www.tokyo-solamachi.jp/ >  東京ソラマチ
< http://www.samantha.co.jp/special/2012/soramachi/120522_newopen.html >
ベアとスカイツリーのイラストに惹かれて買っちゃった
< http://www.shirohato.com/kukuru/doutonbori.html >  くくる
< http://www.sumida-aquarium.com/ >  すみだ水族館

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発行   デジタルクリエイターズ < http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/ >

編集長     柴田忠男 < mailto:shibata@dgcr.com >
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2012年5月28日月曜日

日刊デジクリ[#3268] Dreamweaver CS6「可変グリットレイアウト」

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.3268    2012/05/28.Mon.14:00.発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 10042部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで     mailto:info@dgcr.com
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       《金環日食は太陽でなく周辺を撮影しました》

■講師だって、最初は初心者だもの[番外]
 Dreamweaver CS6「可変グリットレイアウト」〈前編〉 〜CS6 その1〜
 森 和恵

■クリエイター手抜きプロジェクト[318]Illustrator CS3/CS4/CS5/CS6編
 段落を行単位で分割する
 古籏一浩

■ローマでMANGA[52]
 熱かった80年代終わりから90年代始め頃
 midori

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■講師だって、最初は初心者だもの[番外]
Dreamweaver CS6「可変グリットレイアウト」〈前編〉 〜CS6 その1〜

森 和恵
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120528140300.html >
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こんにちは。森和恵です。今週末から6月、時間が経つのは早いものです。

早いといえば、Adobe から CS6が発売されて2週間が過ぎましたね。検索する
と新機能を紹介する記事がたくさんアップされてきました。私もDreamweaver
CS6をインストールし、それらの記事を見ながら機能を調べる……という勉強
をしているところです。

今回は、Dreamweaver CS6 新機能の目玉「可変グリットレイアウト」について
まとめたいと思います。

■グリットレイアウトってなに?

Webページをレイアウトする時に「グリッド」(升目)を基準に区切っていく
方法を、グリットレイアウトと呼びます。「ここは、グリット●つ分」などと
区切っていくため、均等なレイアウトを簡単に設計できます(レイアウト枠の
計算がめちゃめちゃ楽になります)。

 【参考】レイアウト作りを簡単にしてくれるCSSグリッドシステム
 < http://webdesignrecipes.com/css-grid-system-layout/ >

■「可変」ってついてるけど?

ここでの「可変」とは、「表示する画面サイズの変化に応じてレイアウトが変
化する」という意味です。画面サイズが変化するってどういうことでしょう? 
それはマルチデバイス(スマートフォン・タブレット・デスクトップパソコン
……など、サイトを閲覧する機器の多様化)に対応することを指しています。

マルチデバイス対応するための方法はいくつかありますが、可変グリッドレイ
アウトでは、ひとつのHTMLファイルで画面サイズごとにレイアウトを切り替え
る「レスポンシブウェブデザイン」という手法をとっています。

従来のグリッドレイアウトでは、グリットのサイズがピクセル固定のため、画
面サイズごとの変化には対応できずに、狭い画面では横スクロールが発生した
り、おさまるように縮小表示がされたり……と読みにくくなります。

そこで、グリッドのサイズを%などウインドウサイズに対して割合指定するこ
とで、画面サイズの変化に対応させる……これが「可変グリッドレイアウト」
です。

画面サイズごとにレイアウトを変化させる仕組みは、CSSのメディアクエリー
を使い、画面サイズごとに読み込むCSSのソースコードを切り替えて行います。

 【例】レスポンシブウェブデザインのカネボウ化粧品
 < http://www.kanebo-cosmetics.co.jp/ >

 ※表示機器を変更する代わりに、ウインドウサイズを細くして確認してくだ
  さい。
 ※フル画面とウインドウサイズが細い時ではレイアウトが変化します。

 【参考】レスポンシブウエブデザイン
 < http://www.ikedahayato.com/?p=9453 >

■ページを作ってから枠の基本操作まで

では、Dreamweaver CS6の「可変グリットレイアウト」機能を使ってみましょ
う。今回は、作り方を覚えるために、ページを作ってから枠の基本操作までを
まとめました。

1. [ファイル]-[新しい可変グリッドレイアウト]メニューを実行します。
「モバイル」(スマートフォン)・「タブレット」・「デスクトップ」をそれ
ぞれ何グリットでレイアウトするなどを決めます。今回は特に指定を変えずに
進みます。

 【画面】< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra20-001.jpg >

2. スタイルシートファイルを名前を付けて保存します。このファイルには、
それぞれのデバイスのレイアウト情報が保存されます。

3. HTMLページを作成したら、すぐに保存します。保存の際に依存ファイル
(boilerplate.cssとrespond.min.js)も合わせて保存されます。

 依存ファイルは、ページを構成するために必要な関連ファイルです。
 このファイルがなぜ必要なのか? など、詳細は次回触れます。

4. ページが作成されると、モバイル(スマートフォン)表示になり、レイア
ウト枠が一つ作成されています。ステイタスバーのデバイスアイコンでモバイ
ル・タブレット・デスクトップと表示を切り替えられます。マルチメディア対
応にするには、3画面とものレイアウトが必要です。

レイアウト枠を追加するには、挿入バーの「可変グリットレイアウトのDivタ
グを挿入する」より行います。

 挿入には少しコツが必要で、「レイアウト枠の外」にカーソルを置かないと
 内側に入ってしまいます。下記画面のように、レイアウト枠が横幅めいっぱ
 い広がっている場合は、枠の中にカーソルを移動し、タグセレクタで該当す
 るDivタグをクリックした後に、カーソルを移動したい方向にキーボードの
 矢印キーを押すと外へでます。

レイアウト枠の右中央のハンドルで、枠のサイズ変更ができます。左中央のハ
ンドルで、枠の移動ができます。枠を横フロートで並べていく場合は、右にあ
る矢印アイコン「一つ上の行に移動」を使います。フロートを解除する場合は、
右にある矢印アイコン「新しい行へ移動」を使います。

 【画面】< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra20-002.jpg >

 【参考】可変グリッドレイアウト ー Adobe TV
 < http://tv.adobe.com/jp/watch/learn-dreamweaver-cs6/13680/ >
 操作手順を映像でみたい! という方は、こちらがおすすめです。

■[おまけ]いろんなところのサイズを測ってみた

使ってみて気になったのは、「で、結局どんなサイズになってるのよ?」でし
た。お任せ指定でやっちゃっているのと、サイズ指定が%になっているので、
実寸がピンとこなかったのです。いくら可変といえども、画像データを作ると
きの目安は必要ですよね。

 ちなみに、可変グリッドレイアウトでは、画像の表示サイズも%指定になり
 ます。画像を作るときは、デスクトップのサイズに合わせて作ることになる
 と思います(最近は、Retinaなど高精細ディスプレイも出てきてるので難し
 いですけれど)。

[モバイル]※幅 480px
 【画面】< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra20-003.jpg >

[タブレット]※幅 768px
 【画面】< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra20-004.jpg >

[デスクトップ]※幅 1000px
 【画面】< http://r360studio.com/dgcr/dgcr-extra20-005.jpg >

──ということで、今回は終わりです。次回は、「可変グリッドレイアウト」
の後半編として、できたソースの解説や実務で使う時のポイントなどをお伝え
しますね。ではまた!(^θ^)

※記事へのご意見・ご要望は下記より受付ます。
< http://bit.ly/gIHFfu >

【 森和恵 r360studio 〜 Web系インストラクター 〜 】
<site: http://r360studio.com > <twitter: http://twitter.com/r360studio >
<mail: r360studio@gmail.com >
<サイト制作の教科書 r360study: http://www.facebook.com/r360study >

前回お伝えした、6月28日、大阪 iMedioにて開催するCS6新機能セミナーの受
付が始まりました。どうぞよろしくお願いします!
[Adobe Dreamweaver&Fireworks CS6で作る簡単スマホ対応サイト]
< http://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=13703 >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■クリエイター手抜きプロジェクト[318]Illustrator CS3/CS4/CS5/CS6編
段落を行単位で分割する

古籏一浩
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120528140200.html >
───────────────────────────────────
今回は、Illustratorで選択されたテキストフレームを、行単位で分割するス
クリプトです。ポイントテキスト専用です。行間を基準にして位置決めを行っ
ているため、行の途中に大きな文字があると、その行だけずれてしまいます。
ただし、他の行には影響を与えません。行間が1/1000単位で指定されている
場合は、誤差が発生して若干ずれる可能性もあります。

段落内の文字サイズやスタイルは、そのまま引き継がれます。また、以下のス
クリプトは、縦書きでも横書きでも時自動判別して分割処理を行います。新規
に分割された段落は新規レイヤーに作成されるため、以前の文字の位置と比較
して調整したり、一括して削除しやり直すことができます。


// 段落分割
(function(){
var lineH = []; // 行間を入れておく配列
var selObj = app.selection;
if (selObj.length == 0){ return; } // 何も選択されていない場合
var newLayer = app.activeDocument.layers.add();
for(var i=0; i<selObj.length; i++){
var p = selObj[i].paragraphs.length;
for(var j=0; j<p; j++){
lineH[j] = getMaxHeight(selObj[i], j);
}
var linePos = 0;
for(var j=0; j<p; j++){
var dupText = selObj[i].duplicate(newLayer);
removeParagraphs(dupText, j);
if(selObj[i].orientation == TextOrientation.VERTICAL){
dupText.translate(linePos,0);
}else{
dupText.translate(0, linePos);
}
linePos = linePos - lineH[j];
}
}
})();
// 指定した段落以外を消す
function removeParagraphs(txtObj, num){
for(var i=txtObj.paragraphs.length-1; i>num; i--){
txtObj.paragraphs[i].remove();
}
for(var i=txtObj.paragraphs.length-2; i>-1; i--){
txtObj.paragraphs[i].remove();
}
}
// 最終行の最大の行の高さを返す
function getMaxHeight(txtObj, count){
var para = txtObj.paragraphs[count];
var max = 0;
for(var i=0; i<para.characters.length; i++){
var n = para.characters[i].leading;
if (n > max){ max = n; }
}
return max; // 最終行の行の最大の高さを返す
}


すべての文字の高さを調べているため、文字数が多いと数分近く待つ場合があ
ります。また、レイヤー名の設定などはPhotoshopをバックグランドにまわす
か、Tabキーを押してパレットを消すと高速に処理されます。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/ >

金環日食は太陽でなく周辺を撮影しました。外の明るさが変化する様子がわか
ります。5時42分から1秒間隔で撮影しているので、だいたい3分12秒あたりが
金環日食時の明るさになります。単純に映像を暗くした場合とは何か違う、日
食独特の明るさです。

・金環日食時の外の明るさの変化
< http://www.youtube.com/watch?v=56RZP9CRZWo >

PDF構造解説本が発売になりました。付録AでAcrobatのJavaScriptについて解
説しています。役立ちそうなサンプルなども収録しています。興味のある方は
どうぞ。

・PDF構造解説【発売中】
< http://www.amazon.co.jp/dp/4873115493 >

・10日で覚えるHTML5入門教室
< http://www.amazon.co.jp/dp/4798124184 >

・AndroidのためのHTML5本格アプリ開発
< http://www.amazon.co.jp/dp/4897978971/ >

・新標準HTML5 & CSS3辞典
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844331752/ >

・改訂5版JavaScriptポケットリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4774148199 >

・ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/ >

・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/ >

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/ >
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。

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■ローマでMANGA[52]
熱かった80年代終わりから90年代始め頃

midori
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120528140100.html >
───────────────────────────────────

●日本国内でMANGAの成長

「少年マガジン」編集部の阿久津さんから宮原さんを紹介された。かつて、少
年マガジンの編集長をされていた。「かつて」は、私の高校から大学への時期
にあたり、1971年に編集長に就任された時、少年マガジンは「巨人の星(梶原
一騎/川崎のぼる)」「あしたのジョー(梶原一騎/ちばてつや)」「アシュラ
(ジョージ秋山)」が連載されていた。

紹介を受けた時、宮原さんは「ヤングマガジン」の編集長で、かつ海外コミッ
ク担当をされていた。記憶では編集総務局局長さんだったのだけど、この記事
を書くにあたって年表を作ってみたら、紹介されたときはまだ局長さんではな
かった。

この頃、私生活の方では、いろいろシッチャカだった。それまでの風来坊のよ
うなペンション暮らしから、貸しアパート住まいに昇格。日本企業経営の土産
物店勤務で、これも気心が知れた感じがして昇格の気分だった。

さらには、今現在のダンナと知り合ったのもこの時期だ。そうした「昇格気分」
もつかの間で、前科成り損ない事件が起きた。店長が親切に「人並みに休みが
ほしいでしょう」と入店間もない私にも休暇をくれて、休みを一年ぶりの里帰
りに当てた。

イラン・イラク戦争がたけなわの頃だった。民間航空機を通す時間帯というの
が決められて、飛行機の出発が午前2時というとんでもない時刻で、空港には
ほとんど乗降客がいなかった。で、パスポートコントロールの警官が暇を持て
余したのかどうかは知らないが、私が一年前に日本を出国したことに気がつい
て、「イタリアに一年いるなら滞在許可証を出しなさい」と言い出しのだ。

嘘をつけない私は不法滞在の罪を認めてしまって、イタリア出国はできたけど、
後にイタリア裁判所から呼び出しの手紙をもらうことになってしまった。ちな
みにこの前科は、後に大統領が新しく選出されたことで恩赦になって無事消え
た。ただし、この件で日本企業は馘首になり、イタリア人経営の土産物屋さん
を転々とするようになり、足元の基盤のない不安定さに悶々とした時期でもあ
った。

日本のMANGAの話に戻ると、子供向けのギャグマンガが主流だったMANGA界で読
者が成長し、そのために少年誌の読者に青年が加わってきた。当時、藤子不二
雄の「オバQ」が大ヒットしていて、「オバQ知らん奴は大学生ではない」とい
うある学生の発言が驚きを持って新聞やらマスメディアに載ったりした。子供
のものだと思っていたMANGAが、日本の最高学府の学生に支持されていること
に世間が驚いたのだ。

だから、宮原さんが「MANGAは小説に匹敵する表現力を持っているはず」と、
原作者を起用して人間の内面に迫る作品をプロデュースし、「巨人の星」「あ
したのジョー」「愛と誠」が生まれた時に、青少年が大いにその「小説的
MANGA」を受け入れたのだ。

●漫画家と出版社の歯車がかみあった

1984年に、隔週だった「モーニング(講談社)」が週刊になった。創刊したの
は、宮原さんの下で少年マガジン編集部員をしていた栗原さん。あるコンセプ
トを持って、起用した作家はすべて新しい人だった。

宮原さんの影響なのか、独自のものなのかは知るすべがないけれど、栗原さん
も海外のマンガに興味を持っていて、日本人以外の作家をモーニングに載せた
いと画策していた。

そんな折、イタリアの漫画家イゴルトさんが講談社へ売り込みに行った。なぜ
講談社だったのか、「国際室」というのがあるのが当時は講談社だけだったの
かもしれない。ボローニャで毎年開かれる「国際児童図書展」で話をコンタク
トをとったのかもしれない。ともかく、外国人なら外国のマンガに興味がある
モーニングへ、と回されて栗原さんと話をした。

イゴルトのサイト
< http://www.igort.com/characters.html >

運命の歯車がガチッとかみあったように、モーニングに描きおろしをしてくれ
る外国人マンガ家を探す栗原さんと、日本人以外のマンガ家の描きおろしを掲
載してくれる日本の出版社を探すイタリアのマンガ家が、うまい具合に出会っ
たというわけだ。

そしてまたまた折も折、1987年フランスの「アングレーム国際漫画祭」が
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A0%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%BC%AB%E7%94%BB%E7%A5%AD >
日本をテーマに決めて、講談社、集英社、小学館、その他の編集部と作家が招
待された。ところが、その時もまだイラン・イラク戦争が盛んで、ほとんどの
出版社が招待を辞退してしまった。

モーニングの編集長栗原さん、招待された有名作家の代わりに当時駆け出しだ
った田中政志さん(「GON」の作者)、寺沢武一さんとそのマネージャー、漫
画評論家の呉智英さんが招待に応じたお客さんだった。栗原さんが、ついでに
私も招待してくれたので、編集者のような顔をしてアングレームの漫画祭を楽
しんだ。

アングレームで栗原さんはフランスのプロ・アマの漫画家と話をする機会を設
け、モーニングに描きたい人を募った。私はフランス語なぞわからないので、
栗原さんのそばにいて、通訳を通した栗原さんと作家のやりとり、通訳者の日
本語の選び方など聞いていた。

作家は、栗原さんの申し出を面白いとニヤニヤする人、作品を何も持ってこず
に「何を描いたらいいのか言ってくれればなんでも描く」と言って栗原さんを
イライラさせる人など様々だった。面白いとニヤニヤした作家は、その後モー
ニングで長編を描き、日本では受けなかったものの本国フランスで賞を受けた。
これだけでも、文化的価値がある。

バル著「太陽高速」
< http://bd-cafe.jugem.jp/?cid=1 >
< http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-6e62.html >

海外の作家に描きおろしを描いてもらうこの企画で、作品が上がるかどうかは、
作家が日本のやり方を受け入れるか受け入れないかということも大きい要素だ
った。

少なくもヨーロッパでは、作家が作品企画を立てて出版社と話し、それで行く
か行かないかを決める。日本では(モーニング編集部しか知らないけれど)行
けるかもと思う作家に担当編集者をつけ、二人三脚で編集者と作家と個人的な
付き合いを交えて、話し合って作品を作る。

実際、気位の高いフランス人作家の中には「長年プロとしてやってきているの
に、今更あれこれ口出しをされる筋合いはない!」と怒って去った人もいたそ
うだ。

イゴルトさん、アングレームの後、栗原さんは本格的に海外漫画のプロデュー
スに乗り出した。そして、イタリア人作家と編集部の間に立ってくれる人を、
ということで栗原さんから私にコンタクトがあって、ここで、めでたく「モー
ニング編集部ローマ支局」が誕生した。1989年のことだ。

モーニング編集部と作家の打ち合わせは、すべてワープロとファックスを通し
て行われた。時々国際通話も。いやいや、読み違いではありません。ワードプ
ロフェッサー。ファクシミリ。インターネットはまだ普及してなかったし、私
はコンピュータをもっていなかった。国際電話代が嵩んで、当時土産物屋で店
員をしていたが、その月給のほとんどをそれに使ったりした。

私的には、アングレームで栗原さんから「ローマでの生活で見聞きしたことを
ネタにMANGAを描いてみませんか」と言われて、30歳半ばにしてデビューした
のだった。エッセイ漫画とでも言うのかな。

今、作家自身の体験を基にしたMANGAが色々出てるようだけれど、当時は殆ど
なかった。毎回2ページの読み切りで、できた時に掲載という形だった。それ
でも月に一度は出して下さいとは言われていた。

あとで言われたこと。こうして「描いてみませんか。見本を送ってください」
と言って実際に送ってくる人が意外に少ないとのこと。漫画家になるというの
は子供の頃からの夢だった。それが30歳半ばにして叶ったわけだけど、MANGA
以外にやることが多すぎたこと、怖がりでどんどん手を動かすことを知らなか
ったことなどで2年半ば、24話ほど描いて中断してしまった。

当時、編集長は「人気が出ても出なくても単行本一冊は出すことにしてます」
と言っていたけれど、単行本分にはページ数が及ばず、本になっていないので
幻の作品になってしまった。

私も残念だけれど、拾って下さった栗原編集長、担当して下さった編集さんに
申し訳ないと思っている。

●イタリアのマンガが日本に上陸!

モーニング編集部ローマ支局が誕生して、いやがうえにも張り切る私があった。
外部編集者として作家発掘というお仕事があった。イタリア国内で手に入るマ
ンガ雑誌は全部買っていたのはいうまでもなく、毎年3月から4月にかけて3日
ほど開催されるボローニャ「国際児童図書展」へ通った。

「児童図書」というくらいだから、絵本とか図鑑とか教科書などが主な展示物
で、マンガは数が少なかった。それでも世界中から出版社が集まるのだから、
イタリア国内にいて新しい情報を一か所で得ることができる重要な催しだった。

かつて自腹で行った時とは違う。公式な訪問だから、毎年ブースを持つ講談社
の出張社員と共に同じホテルをとってもらい、出版社として業務入場だからタ
ダ。その代わり、会場をくまなく歩いて、見るべきものがあるかどうか見て回
った。

展示会場は国ごとにわかれていた。マンガらしいマンガを出版する出版社は、
世界中を見回してもびっくりするほど少ない。マンガで見るべきものがあるの
はフランスのブースだった。

フランスのブースをじっくり見て、買えるものは買い(この展示会は出版社や
書店のミーティングが目的なので、小売するほど見本を持ってきていないのが
普通)「for Kodansha」と入れた私の個人名刺を渡して、送ってくれるように
カタコトの英語でお願いしたりした。

そこで見つけた「魔法使いイリス」が編集部のお眼鏡にかなって、ヨーロッパ
作品5作目として掲載の運びになったのは嬉しい。イタリアからはビットリオ・
ジャルディーノさんが他に先駆けて1989年に掲載になった。

ビットリオ・ジャルディーノのサイト
< http://users.skynet.be/vittorio_giardino_universe/albums/albums-overzicht-frans.htm >

元設計士だそうで、緻密なくっきりした絵柄はわかりやすく、読者の受けもそ
こそこ良かった。ただし、描きおろしではなく、編集部とも話し合って既成の
読み切り短編を選んで、日本の雑誌サイズと読み方向にあわせてコマを再編成
して原稿にした。

ジャルディーノさんの作品はキャラの気持ちの動きに合わせて構成されている
ので、MANGAとして充分に通用したからこそできた再構成だった。ただし、何
故か二作で同氏の作品掲載は終わってしまった。

ジャルディーノさんの作品掲載と同時に、イゴルトさんの作品打ち合わせも進
行していた。そして日本のMANGAがイタリアへ入っていくのも同時進行という、
熱い時期だった。

そうした熱い80年代終わりから90年代始めに、その渦の中でお手伝いができた
のはMANGA好きとしては、宝物のような体験だった。

次回、日本のMANGAがイタリアへ入っていく瞬間をお話したい。

【みどり】midorigo@mac.com

●西田昌司「電力需給を無視した脱原発は財源なきマニフェストと同じだ」
< http://www.youtube.com/watch?v=TYIm2XTWgus&feature=g-all-u >

原発を全部止めて、みんなが少しづつ我慢すればオッケーだと思いますか?
この夏、節電でクーラーを止めたら、たとえば実家の老母の心臓が心配。でも、
周りの目もあるから自分だけクーラーを点けるわけにもいかないだろうな、と
心配してる。

たとえば、安定した電力が長時間必要な工場や、生命維持装置を使っている患
者がいる病院はどうするの? 安定した電力が得られる外国に移転? 移転す
るほどの規模ではなく生産が落ちてやっていけなくて倒産? 生命維持装置が
必要な人は淘汰?

大体、福島の事故の原因究明も、「ストレステスト」で原発を停めることも、
自然エネルギーだ! と言ってることも、民主党は行き当たりばったりで現実
的な問題点を把握しているわけではないので、発電を何にしてもリスクが高く
なる一方。

↓「電気が足りるかどうかためしてみるための準備をしよう!!」
< http://twinklestars.air-nifty.com/sorausa/2012/05/post-1187.html >

それでも原発は怖い! という前に、知識を得よう。放射能のこと、本当に知
ってますか?

「福島原発事故を恐れないための基礎知識 1」
< http://twinklestars.air-nifty.com/sorausa/2012/05/post-987e.html >

チェルノブイルとの放出された放射性物質の推定放出量の対比もあるので、チ
ェルノでは白血病が、奇形児が、だから日本でも…と怖がっている人は数字で
違いを把握してみてください。怖い怖いというストレスのほうがガンを招きま
すぞ。

●4月の末に米菓の亀田製菓が韓国の農心製菓と提携を決め、亀田製菓のブロ
グが炎上している。
< http://kamedaseika.cocolog-nifty.com/kametu/2012/04/post-3ac3.html >

農心製菓は衛生管理に問題があって、イギリス、ドイツでは輸入停止。人一倍
食品衛生には気を使うはずの日本の企業が、なぜそんな企業と提携するんだろ
う? 農心と提携するなら亀田製菓はもう買いませんというコメントに亀田製
菓からはコメント削除という反応しかなくて、ますます不信感を煽ってる。で
もマスコミは報じてないとか?

●イタリアでは、ベルルスコーニ元首相のスキャンダルの後、中央ローマをこ
き下ろし、独立を喚いていた北イタリアの北部同盟(Lega Nord)のスキャン
ダルが次々に暴かれて、イタリア国民の口をあんぐりとさせてます。
党首の自宅の改装が(本人の知らぬまに)党費でされていた。党首の息子(鱒
とあだ名されている)がロンバルディア州の州会議顧問に就任し、一般職員の
10倍の月給。鱒君は高校卒業試験に3回落ち、アルバニアの大学の卒業証書を
持っている。

ベルルスコーニが廃止した固定資産税が復活することになり、増税が決定され、
国会議員の報酬のケタ違いの多さや年金の多さ、しかも、議員の他に地方の役
所の要職を兼任してその給料もあったりで、広がる一方の格差に国民が不満を
煮えたぎらせている。

日本でも、イタリアでも、こうした行政のお粗末さで経済が悪化してる。国民
がお花畑から目覚めるいい機会ではないのかな。

主に料理の写真を載せたブログを書いてます。
< http://midoroma.blog87.fc2.com/ >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(05/28)

●政府と東京電力は5月26日、福島第一原発4号機原子炉建屋の内部を報道陣に
初めて公開した。4号機については国内外から、使用済み核燃料プールの重大
な危険性が指摘されている。今回の公開は補強工事により耐震強度を2割程度
向上させたという現状を見せて、危険性指摘を緩和しようという狙いもあるの
だろう。新聞で見る4号機は予想以上の惨状だった。いま白いシートに覆われ
たプールには1295本の使用済み核燃料と未使用核燃料240本が収容されている
のだが、透明度が低く水面下7メートルにあるはずのそれは見えない。最上階
のがれきを撤去、建屋カバーを設置し、来年12月から核燃料を取り出す予定だ
という。

むしろ現状を知らなかったときより不安が増す。もし再び大地震が来て、プー
ルの底が抜けたり、原子炉建屋そのものが倒壊したら、冷却水はすべて流失し
露出した核燃料は発火、膨大な量の放射性物質が大気中に拡散する。それを制
御するすべがない。現場復旧チームは冷却中の1〜3号機も放置して撤退。第一
原発全体が人類の手出しができない魔境に変わり、日本は終わる。そんな恐ろ
しいシミュレーションを「SAPIO」で小林よしのりが発表している。漫画で描
かれているといって舐めてはいけない。これは絵空事ではない。綿密な取材を
したものであろう強い説得力がある。

昨年末に野田政権は「発電所の事故そのものは収束に至ったと判断される」と
宣言したが、そんな政治的思惑から外れて、日本は今もなお危機的状況に直面
し続けているのだ。今日の新聞では、7月に使用済み核燃料よりも取り扱いや
すい未使用核燃料を数本、プールから取り出して状態を確認するという。とに
かく一刻も早く、階上のプールから地上のプールに全燃料を移動させなければ
ならない。非常に困難な作業だが、来年12月からといわず、もっともっと前倒
しせよ。地震を感じるたびに、福島県浜通りではありませんようにと祈りなが
らテレビをつける日々……。                  (柴田)

●子供のいない叔母と東京見物。叔母は若い頃にはシベリア鉄道に一人で乗る
ようなアクティブな人で、芸術や海外旅行、新しいもの好きで着道楽・食道楽。
サバサバした性格。生まれるのが早すぎた人だと姪から見て思う。メニエール
病になり、祖母やお友達が亡くなっていき、ふさぎ込むことも増えたが基本パ
ワフル。毎年のように行っていたパリへは病気のせいで行けなくなったが、い
まは東京に遊びに行くのが楽しみのようだ。メニエール病は三半規管にリンパ
が溜まりすぎて、ゴーゴー雑音が聞こえる病気なのだそうだ。耳元でずっと雑
音が聞こえる。脳に近いため、吐き気を催したり、気分が悪くなったりもする。
大学病院で診てもらっているが、治療方法がなく、人によっては雑音を消すた
めに神経を切ってもらうそうだ。両耳が聞こえない時もあって、今回も東京行
きの直前まで両耳の調子が悪かったらしい。東京に遊びに行くというのを励み
に身体に良いことをあれこれ試していたら、かろうじて片耳が聞こえるように
なったんだって。聞きたくないことを聞かなくて済むからいいかもよ〜、夜中
にホテルの廊下で外国人らが大声で話していたの知らないでしょと言ったら、
そんなのあったの? と笑っていた。滞在中に、これが最後の東京旅行かもし
れないとちょくちょく言う。足腰は強いし、よくしゃべるし、歯は揃っている
し、アレコレソレをあまり言わないし、気持ちさえしゃんとしていたら、また
行けるんじゃないかなぁとは思っている。         (hammer.mule)
< http://www.nanbyou.or.jp/entry/195 >  メニエール病
< http://marigold.sakura.ne.jp/misc/meniere/meniere.html >
こっちがわかりやすい

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2012年5月25日金曜日

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■映画と夜と音楽と…[545]
 半世紀を演じ続けたふたり
 十河 進

■Otaku ワールドへようこそ![153]
 河原に点在する限りなく軽い存在たち
 GrowHair

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■映画と夜と音楽と…[545]
半世紀を演じ続けたふたり

十河 進
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120525140200.html >
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              〈小川の辺/東京流れ者/無頼・人斬り五郎〉

●藤竜也と松原智恵子が演じた「小川の辺」の隠居夫婦

僕は藤沢周平さんの愛読者で映画化作品はすべて見てきたが、なぜか藤沢さん
は生前には自作の映画化を許可しなかった。テレビドラマになった作品はずい
ぶんあるが、作品の映画化は作者の没後に実現した。それでも山田洋次監督が
映画化した三作、黒土三男監督が悲願を達成した「蝉しぐれ」(2005年)、北
川景子が主演した「花のあと」(2009年)、評価の高かった「必死剣 鳥刺し」
(2010年)など、それほど多くはない。

篠原哲雄監督は「山桜」(2008年)に続いて、「小川の辺」(2011年)を映画
化しており、やはり藤沢周平作品に愛着があるのではないかと思う。作品歴を
見ると抒情的なものが多く、そういう資質の監督なのかもしれない。「小川の
辺」は「山桜」に続いて主人公に東山紀之を起用し、ストイックな武士像を描
き出した。登場人物たちの挙措動作にもメリハリがあり、時代劇好きの僕を喜
ばせてくれた。

冒頭、戌井朔之助(東山紀之)が家老(笹野高史)の役宅を訪れるところから
始まる。笹野高史の芝居がたっぷり間を取ったものでじれったいほどだが、時
代劇の時間が流れ出すのがわかった。このゆったりした時間が時代劇なのだな
あ、と実感した。その後、朔之助は家老から脱藩した佐久間森衛の討手を命じ
られる。佐久間は朔之助の妹・田鶴の夫であり、田鶴も共に藩を出て行方をく
らませていた。

家老宅を辞して、朔之助は戌井家の屋敷に帰る。その座敷でいきなり、「他の
方にお願いすることはできなかったのですか」と詰め寄るような母親の声が響
く。その母親を演じていたのが、松原智恵子だった。体型は昔と変わらず細く、
和服をキリキリと着こなしている。顔も「細面」と表現したいほど変わってい
ない。ああ、マチバラチエコだ、と僕は思った。

その松原智恵子の言葉に、「お上の処置を、とやこう申してはならぬ。口を慎
め」とたしなめたのは、父親役の藤竜也だった。妻が朔之助に「田鶴が手向か
ったら、どうするのですか?」と問い詰めると、藤竜也は「そのときは…斬れ」
と口にする。その夫にとがめる目を向け、松原智恵子は「おまえ様…」と絶句
する。その後、彼女は子供たちに剣術を教え込んだ夫を責める。

妻と居室に戻った朔之助は、妻(尾野真千子)を相手に「昔から勝ち気な人で
はあったが、父上にあのような言い方をされることはなかった」と述懐する。
その後「母上を頼むぞ」と、父母の関係を気にするようなことを言う。朔之助
は母親に似た勝ち気な妹を思い浮かべ、「田鶴は…手向かってくるであろうな
あ」と妻に漏らす。血の繋がった兄であろうと、上意討ちの討手である己に夫
を助けて手向かってくると彼は確信しているのだ。妹も遣い手なのである。

その後、「小川の辺」は藤沢周平的な武家のしがらみに充ちた世界が展開され、
藤沢作品の魅力だと言われる美しい自然風景が具体的な映像として描写される
のだが、僕は松原智恵子と藤竜也の老夫婦の関係が気になった。隠居の父親は
息子夫婦にすべてをまかせて口出しをしない。上意は絶対であり、肉親への情
は殺さざるを得ないと知っている。

だが、松原智恵子が演じる母親は、家族への愛情だけで生きている。家中にお
ける戌井家の立場などは考慮しない。幼い頃の田鶴の思い出を嫁に語り、田鶴
への情を募らせる。だから義弟の討手を引き受けた息子も、非情にも娘を「斬
れ」と命じた夫も許せない。それは、「仕事と家庭のどっちが大事なの」と迫
る妻の前で絶句する夫のように、現代の夫婦にも共通するすれ違いである。

●松原智恵子は儚げな役ばかりが印象に残っている

松原智恵子は、気の強い女性像を演じる人ではなかった。儚げな役ばかりが印
象に残っている。彼女は日本が戦争に負ける年の一月に生まれ、16歳で映画デ
ビューした。石原裕次郎と小林旭が人気を二分していた頃の日活である。先輩
の女優には、芦川いづみや笹森礼子、子役から出ていた浅丘ルリ子などがいた。
彼女たち以前の日活は、月丘夢路や南田洋子、北原三枝といった女優がヒロイ
ンを担った。

松原智恵子は同い年の吉永小百合、2歳年下の和泉雅子と同じ頃に銀幕デビュ
ーし、日活三人娘として売り出された。ラジオの「赤胴鈴之助」で子役として
仕事をしていた吉永小百合は、「拳銃無頼帖 不敵に笑う男」(1960年)や
「霧笛が俺を呼んでいる」(1960年)などの赤木圭一郎主演作品で注目され、
「キューポラのある街」(1962年)で女優開眼する。

和泉雅子は「銀座の恋の物語」(1962年)や「泥だらけの純情」(1963年)な
どで、ヒロインの友人といったやや目立つ脇役を演じていたが、「非行少女」
(1963年)の主演に抜擢され、その演技が高い評価を受ける。それは「キュー
ポラのある街」で監督デビューした浦山桐郎の二作目だった。吉永小百合も和
泉雅子も粘りに粘る浦山監督の演出に耐え、その演技力をきたえたのである。

松原智恵子の不幸は、強烈な個性を持つ監督に出会わなかったことにあるので
はないか。主演作品は早くからあったのに、浜田光夫と共演した「大人と子供
のあいの子だい」(1961年)は若杉光夫監督、小林旭作品のヒロインに抜擢さ
れた「さすらい」(1962年)は野口博志監督など、プログラム・ピクチャーを
無難にこなす監督ばかりだった。

その意味では、松原智恵子が出会った最初の個性的な監督は鈴木清順だったの
かもしれない。「関東無宿」(1963年)「花と怒濤」(1964年)「俺たちの血
が許さない」(1964年)「東京流れ者」(1966年)に彼女は出演し、今までに
ない役柄を演じた。特に「俺たちの血が許さない」では、人形のような無機質
な演技をしている。しかし、清順監督が気に入っていたのかどうかは分らない。

僕は30年前、「陽炎座」(1981年)を完成させた鈴木清順監督にインタビュー
している(プロデューサーとして荒戸源次郎さんが同席した)のだが、そのと
き「東京流れ者」で「松原智恵子が歌うときに異質な低音の女性の声に吹き替
えたのは、『陽炎座』で妖怪の声を使ったのと同じ異化効果を狙ったのですか?」
と訊いた。清順監督の答えは「ありゃ、松原が歌えなかっただけだよ」だった。

「東京流れ者」で、松原智恵子はナイトクラブの歌手を演じている。くりかえ
し歌う曲はブルース調で、当時なら青江三奈でも歌えば似合いそうな曲だった。
それにしても、あれほど極端に声質の違う人に吹き替えさせなくてもいいんじ
ゃないか、と僕は思った。だって、松原智恵子はレコードだって出してるし、
少なくとも酒井和歌子の歌よりは上手である。

吉永小百合のヒット曲は数知れずあるし、和泉雅子も山内賢とデュエットした
「二人の銀座」がある。ベンチャーズが作曲し、大ヒットした。その結果、19
67年に日活で映画化し、以前から共演が多かった和泉雅子と山内賢のコンビが
定着した。この頃、日活は歌謡曲映画を量産した。歌手を主演にすることも増
え、松原智恵子は、舟木一夫や西郷輝彦主演映画でヒロインを演じた。

●70歳になった藤竜也など想像できるはずもなかった

1941年に北京で生まれた藤竜也は、すでに70歳を越える。「小川の辺」でも枯
れた演技が半世紀に及ぶ年月を感じさせた。藤竜也が日活でデビューしたのは、
「望郷の海」(1962年)である。日大芸術学部の学生で、20歳を過ぎたばかり
だった。もっとも、僕はその映画を見ていない。藤竜也を初めて見たのは石原
裕次郎主演「夜霧のブルース」(1963年)だが、ほとんど目立たないチンピラ
役だった。

藤竜也が初めて騒がれたのは、日活を代表する女優だった芦川いづみの結婚相
手としてである。初期の裕次郎映画のヒロインを演じ、その純情可憐さで多く
のファンを持っていた芦川いづみが、6歳も年下で、ほとんど無名の俳優と結
婚し引退してしまうというニュースを聞いたとき、僕も「なぜ?」と思った。
芸能ジャーナリズムは「格下俳優と結婚引退」と騒いだ。1968年に芦川いづみ
は引退し、今も藤竜也の妻である。

1968年…、まるで芦川いづみとバトンタッチしたかように、藤竜也は作品に恵
まれ注目され始める。清純派だった芦川いづみが、踊り子から娼婦に身を落と
す役で出演した「無頼」シリーズ二作目の「大幹部 無頼」(1968年)に続く、
四作目「無頼 人斬り五郎」の藤竜也は冒頭に登場するだけの役だったが、僕
には強い印象を残した。

藤竜也が演じたのは、人斬り五郎の弟分マサである。冒頭、悪辣なオヤブンを
殺したふたりは刑務所(ムショ)に入るが、マサは重い病気になりムショの病
棟で死にかけている。仮釈放が決まった五郎が面会にきて、マサは姉への言付
けを頼む。日をおかずマサは死に、棺がムショの裏門から運び出される。仮釈
放で出た五郎がそれを見つめている。五郎のナレーションが重なる。

──刑務所で死んで引き取り手のねえ奴は、この裏門から出されて骨は囚人墓
地に埋められる。それを囚人は「裏門仮釈放」という。ムショで死ぬ奴、誰だ
ってムショでだけは死にたくねぇ。そう言い、心で願ぇながら誰かが死んでい
く。マサもそうだった。奴のたったひとりの姉は、とうとう現れなかった。奴
は、あんなに出たがっていた娑婆に、裏門仮釈放でしか出られなかった。

「無頼」は、ヤクザとして生きる悲しみに充ちたシリーズだ。五郎は「ヤクザ
なんて虫けらだ」と言いながら、ヤクザとしてしか生きていけない自分を嫌悪
している。いつか堅気の生活に戻りたいと願いながら、悪辣なヤクザたちに黒
ドスを向けるのだ。そのヤクザの悲しみが、病床で「俺も早く出てぇなあ」と
涙を流す藤竜也の表情で刻み込まれる。情感にあふれた役だった。

その藤竜也は、日活の経営が傾き始めた頃から主演級になった。「日活ニュー
アクション」と呼ばれる作品群である。「野獣を消せ」(1969年)を経て、
「反逆のメロディー」(1970年)の寡黙なヤクザ役に到る。原田芳雄が主人公
のヤクザを演じ、地井武男が対立する組織のヤクザを演じた。藤竜也は地井武
男の組織のボスを仇とつけねらう一匹狼だが、地井武男は藤竜也に惚れて彼を
匿う。

さらに「野良猫ロック」シリーズに出演した藤竜也は、五作すべてで役柄の違
うキャラクターを演じ分ける。「バロン」と呼ばれる不良グループのキザで粋
なリーダー、ベトナム脱走兵を北欧に逃がそうとする男、新宿西口に巣くうフ
ーテン・グループの参謀格など、藤竜也の演技力は一気に花開いたのだ。そし
て、それらの映画で藤竜也に注目したのがTBSのディレクター久世光彦だった。

僕は今でも憶えているが、TBSドラマ「時間ですよ」の初期シリーズで女湯の
更衣室が映ったとき、壁には日活映画「野良猫ロック・セックスハンター」の
ポスターがかかっていた。しばらくして、藤竜也は寡黙な飲み屋の客として
「時間ですよ」に登場しほとんどセリフがないのに人気を得る。その人気に目
を付けた東映が、「任侠花一輪」(1974年)で藤竜也を本格的な主演に迎えた。

●40年前に日活を去った多くの俳優たちが今も活躍している

僕は藤竜也と松原智恵子が同じスクリーンに映っているというだけで「小川の
辺」を忘れない。日活が経営困難からロマンポルノ路線に切り替えた1971年、
このふたりが70近い歳になって夫婦役を演じると誰が予想しただろうか。あの
とき、ロマンポルノには出演しないと多くの俳優たちが日活を去った。石原裕
次郎、小林旭、渡哲也、高橋英樹、浅丘ルリ子、吉永小百合、松原智恵子、梶
芽衣子などだ。

石原裕次郎は石原プロに渡哲也を迎え、多くの日活の俳優やスタッフを引き受
けた。小林旭はしばらく実業の世界へ向かったが、東映の「仁義なき戦い 代
理戦争」(1973年)で復活し、さすがは小林旭だと観客を唸らせた。彼が出演
しなければ、「仁義なき戦い 代理戦争」も「仁義なき戦い 頂上作戦」(19
74年)もあれほどの名作にはならなかっただろう。

日活を出て石原プロに入った渡哲也は70年代前半は映画を中心に活躍し、「仁
義の墓場」(1975年)という衝撃作を持ってはいるが、その後はテレビシリー
ズに出るしかなく、俳優としての作品歴には悔いが残る。松原智恵子も日活を
出た後は、めぼしい出演作がなく、「新仁義なき戦い 組長最後の日」(1976
年)でのヤクザの兄に尽くす近親相姦的な関係の妹役が僕の記憶する最後の姿
だった。

やはり、松原智恵子は渡哲也とのコンビが最高だった。ヤクザを愛し、男の生
き方に耐え続ける女…、現代のフェミニストからは徹底的な批判を受けそうだ
が、そのイメージが松原智恵子には影のように寄り添っている。愁いを含んだ
泣き顔が甦る。「東京流れ者」では、ほとんど「哲也さん…」という言葉しか
口にせず、男の勝手な生き方を許した。

そして、藤竜也と松原智恵子と渡哲也が出演した「無頼 人斬り五郎」では、
薄幸なヒロインを演じながら、何と言われようと惚れた男についていく意志を
顕わにした頑固さを見せる。自分をフェリーに置き去りにして殴り込みに向か
った五郎を、彼女は恨み言も言わずに追う。傷つき地に倒れて起きあがれない
五郎は、目の前のサングラス映る松原智恵子を見る。そのときの松原智恵子は、
五郎にとっての女神である。

1970年に発行された漫画雑誌「COM」に、滝田ゆうが「夕焼けのあいつ」とい
う短編を描いていた。女学生がヘルメットをかぶってデモに出る。機動隊に襲
われそうになったとき、ひとりのヘルメット姿の学生が現れて機動隊を蹴散ら
し、彼女を救う。彼にひと目惚れした彼女は「文学部一年、マチバラチエコ」
と大声で名乗る。それからは、彼と一緒にデモに出て高揚した日々を送る。

やがて彼は卒業し、ある日、彼女は新入社員の研修で自衛隊に入れられ、グラ
ウンドを走らされる彼を見付ける。金網の外から彼女は悲しみの目をして、
「文学部三年、マチバラチエコ」と口にする。悲しい余韻が残るマンガだった。
以来、松原智恵子を見ると、僕は必ずこのマンガを思い出す。

だが、「小川の辺」の松原智恵子を見たときには、「夕焼けのあいつ」は思い
出さなかった。勝ち気な役をやるときは松原智恵子も泣き顔ではなく、少しき
つい視線をするんだなと気付いた。そりゃあ女優だもの、ともうひとりの僕が
彼女をかばうように言う。観客は勝手なイメージを抱き、喜んだり落胆したり
する。女優は役柄で変わるのだ。松原智恵子も石坂洋次郎原作のテレビドラマ
では、勝ち気なヒロインをやっていた。

藤竜也は大島渚監督「愛のコリーダ」(1976年)でハードコア男優として有名
になり、翌年は出演作がない。同じ大島渚監督の「愛の亡霊」(1978年)で吉
行和子と共演して復帰し、「大追跡」や「プロハンター」といったテレビシリ
ーズでかっこいいアクションスターのイメージを作った。北方謙三原作の「友
よ、静かに瞑れ」(1985年)では、日本の代表的なハートボイルドスターにな
った。

どちらにしろ、長い長い年月が過ぎ去ったのだ。藤竜也は隠居した武士を演じ、
松原智恵子はその妻を演じるようになった。「小川の辺」で主演した東山紀之
はすでに45歳になるが、彼が生まれたときには藤竜也はデビュー5年め、渡哲
也主演でリメイクした「嵐を呼ぶ男」(1966年)で音楽家の弟を演じていた。
松原智恵子は「東京流れ者」など一年に10本ものプログラム・ピクチャーに出
演する売れっ子だった。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com < http://twitter.com/sogo1951 >

このところ立て続けに、ヴィダル・サスーンが亡くなり、加藤郁也さんが亡く
なり、中原早苗こと深作欣二夫人が亡くなった。そう言えば吉村達也さんも訃
報が出ていたなあ。加藤郁也さんが亡くなったとき、思潮社版「加藤郁也詩集」
を書棚から取り出してきたが、40年前に買ったとは思えないほど綺麗なままだ
った。

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■Otaku ワールドへようこそ![153]
河原に点在する限りなく軽い存在たち

GrowHair
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120525140100.html >
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本題に入る前に、ちょこっと日食のことをば。

●日食はツイッターで観察したクチです

火曜日に岡田陽一さんが「十数人が日食グラスやNDフィルタ越しに同じ方向の
空を見上げているのに、何事もないかのように、まっすぐ前だけを見てウォー
キングしたり犬の散歩をしたりしている人たち」を不思議に感じたと書かれて
いるが、私の同僚のK島氏も同じことを言っていた。

2009年に皆既日食を見にわざわざ中国まで行って、世紀の天体ショーの観察の
場に立ち会えたことへの感動で「もう死んでもいい」とまで思っていたのに、
その傍らを犬連れて無関心に歩き過ぎる人とか。この温度差っていったい何な
んでしょ。

大災害に見舞われたり疫病が流行ったりしたとき、みんな同じ仕様に出来てい
て同じ行動をとったら種として全滅してしまう恐れがあるので、バリエーショ
ンをもたせておくのが生物の知恵というか自然の摂理なのかも、と思っておき
ましょうか。

私もまた写真を撮る者の端くれ。素人がちょちょいと撮ったのとは一線を画す
る「これぞ金環食!」ってのを撮ってお目にかけましょうか、といつになく張
りきった。……ということはなく、早起きしようという気すら起きなかった。
これがもし十数年前、何でもかんでも雑食的に撮ってたころだったらがんばっ
てたかもしれない。

「写真ってのはなぁ、ほんのちょっとでもメンドクサイって気持ちを起こした
ら、その時点でオワリなんだよ。気ぃ抜いて撮るくらいなら、即、引退すべし」
なんてとんがった信条もってたっけなぁ。あのころのオレが今のオレを見たら
「もう撮らんでよろし」って言うかなぁ。ごめん、メンドクサイ。

だいたい世の中の関心と自分の関心が一致してるって感覚もってる人って、テ
レビの見すぎなんじゃないかな? ……とか何とか言ってる、うっす〜い関心
の人は、実物を見るよりツイッターで観察するほうが楽しめる。

この写真には深く感心した。「結構うまく撮れた!!!」とか言ってるけど、
心なしかゆがんでるように見えるんですけど。「イスの上に置いた輪ゴムが」。
はいはいよかったね。時として、手抜き写真のほうが面白い場合もあるってこ
とだ。
< http://bit.ly/LpU20D >

マジメにすごいと思ったのがこの写真。太陽を背景に飛行機が黒くシルエット
で、月を背景にジェット噴射が白く、という奇跡のような白黒コンビネーショ
ン。撮った本人「飛行機うぜぇ」。おいおいマジすげぇって。
< http://bit.ly/JTbdf3 >

逆向きに観察するとこうなってる、っていうのにもちょっと感動した。うん、
ナイトスポットだ。意味違うけど。
< http://bit.ly/LBTVFq >

あと、1,500円も出して日食グラスを買っておいたのに寝坊したことを嘆く専
用の掲示板ができてたり。えーっと次は2030年に北海道であるらしいですよ。
そのころには「2012年の製品は実は目に危険だった」なんてことになってない
ことを祈る。

●男一匹と猫15匹

入間川の河川敷に置かれた車の中に猫5匹とともに住むおじさん〜上田友浩氏
(仮名)62歳〜のことを以前に書いた。3月20日(火・祝)に行って聞いてき
た話である。それから一か月経った4月22日(日)、再び上田さんちへ行って、
庭で人形を撮影させてもらった。

そのときは、人形作家さん二人と一緒に行った。吉村眸さんと岡野茜さん。同
じ大学の先輩後輩で、卒業してからも研究生として大学に残り、彫刻を専攻し
ている。吉村さんの作品は、そこの近辺で二度ほど撮ったことがある。

吉村さんとは '09年12月に知り合った。銀座の「gallery 156」で人形作家10
人と私のグループ展「臘月祭(ろうげつさい)」を開いたとき、来てくれたの
である。吉村さんも同じ画廊で個展を開く予定があるとのことで。私の撮った
人形の写真が展示されているのを見て、吉村さんの作品も撮らせていただける
話になった。そのとき私は在廊してなくて、会ったのは年明けだったが。セー
ラー服を着るおっさんだってことは、すでにしっかりバラされていた。

かつて岡本太郎氏は「芸術は爆発だ」と言っていたけど、吉村さんのアートは
「芸術は種火」みたいな感じ。短距離全力疾走ではなく、マイペースを崩さず
長距離を淡々と走り続けるランナーというか。別に歯を食いしばって忍耐に忍
耐を重ねたりしなくても、根気の要る長い工程の作業を日常のことのように自
然体でこなしている。

創作への熱く燃え盛る情熱みたいなのが本人の姿勢から読みとりづらくたって、
作品は非常に面白く、挑戦意欲満々なのが表れている。創造性が高く、既存の
固定観念の枠組みから外へ出よう出ようとしているように感じられる。「尖っ
てナンボだから」みたいなことをおだやかな、落ち着いた調子でさらっと言っ
ちゃうあたりが私としては可笑しくてしょうがない。

去年の12月に吉祥寺の「gallery re:tail」で吉村さんと岡野さんが二人展
「flux:絶え間ない変化」を開き、私は12月24日(土)に見に行って岡野さん
と初めて会った。初っ端からいきなりセーラー服姿をお目にかけてしまったわ
けだ。近いうちにお二人の作品の写真を撮影させてもらい、5月のデザフェス
に展示できればとお願いすると、即座にOKしてもらえた。

で、3月3日(土)に三人で打合せ。新宿西口交番前で待ち合わせたが、このと
きも私はセーラー服を着て行っていた。同じ3月、浜町の「好文画廊」にて東
京学芸大学彫刻展が開かれ、吉村さんと岡野さんの作品も出品されていた。そ
れとは別に岡野さんは銀座の「ギャラリーツープラス」で個展「部屋」を開催
していた。私は3月17日(土)に両方見に行って、浜町で吉村さんと、銀座で
岡野さんと会った。けっこうな雨の中、浜町〜人形町〜日本橋〜京橋〜銀座と
歩いた。このときもセーラー服だった。

ということは岡野さんは私と会った最初の三回、セーラー服姿ばかり見てたっ
てことか。デザフェスには、セーラー服着て来てくれた。これだ。
< http://bit.ly/L7micf >

岡野さんのアートは、精神の地の果てまで行って着想し、戻ってきてこっちの
世界へ生み出されたよう。抽象的なのだ。苦痛で苦痛でたまらない領域へ、あ
えて平気な顔をして踏み込んで行き、自己の精神を徹底的に痛めつけたら何が
出てくるだろうと実験してみたりする。自分の存在の孤独さ、弱さ、意義の軽
さといった、ちゃんと向き合うのをついつい忌避しがちな方向へ、無理やり自
分を向かせてみる。仏教で言うところの「不浄観」の精神修養を思わせる。

ずっと前、渋谷の繁華街で、路上にポイ捨てされた煙草の吸殻を、縦にずらず
らと並べていくという作業を一人で黙々としてみたそうである。私のようにキ
ャピキャピ喜んでセーラー服を着て歩いているのとは大違いで、なんだかわけ
のわからないことをしていることで、通行人から奇異の目で見られることがつ
らくてしかたがない、だからあえてやってみたのだそうである。

銀座の個展のときは、造形作品の傍ら、映像を流していた。被写体は自分。建
物内、ときおり人の往来のある廊下の脇に、金属パイプを直方体に組んで壁や
天井のないのない枠だけの部屋のようにこしらえ、その中に座って、口をガム
テープで塞ぎ、目隠しをして、あとは長時間ただ座っている。その姿を延々収
録したものを映している。

通りがかる人の多くは、状況に対する納得性のある説明が欲しくなるようで、
本人よりも周辺に何か手がかりはないかと見回して、うーんなんだかやっぱり
よく分からん、ってもやもやした気持ちで歩き去っていく。向こうからこっち
は見えるけど、こっちから向こうは見えない。決定的に弱い側の立場。それを
試してみたかったのだそうだ。孤独で無力で、涙が出てきたそうである。

さて、そんな吉村さんと岡野さんと、4月22日(日)に上田さんちへ。二回の
予定が雨で流れ、三度目の正直である。この日も予報はかんばしくなかったが、
撮影中はちょっとぱらついた程度でなんとかもってくれて、撮影を終えて近く
のコンビニで一息ついているときに本格的に降り出した。

前回のプロフィール欄にちょこっと書いたように、上田さんちへ行ってみると、
猫が10匹増えていた。1匹が5匹産み、10日ほど置いて別の1匹が5匹産んだそう
である。車のシートを倒して寝床にしているが、その下をごそごそ探って代わ
る代わるつかみ出して見せてくれた。片手に2匹乗せられる小ささ。後から生
まれた5匹はまだ目が開くか開かないかぐらい。親が全力でニャーニャー抗議
する。

3月に来たとき、福祉の人が配っているという紙を見せてもらったので、今回
来る前、そこに書いてある番号に電話してみていた。埼玉県福祉士会。電話す
るとどうなるかというと、まず「シェルター」というところに1か月ほど住ま
わせてくれるそうである。その間に戸籍や住民票の復活などの手続きをしてく
れる。また、シェルターであっても住所として認められ、銀行の口座を作って
もらえる。そこへ生活保護が振り込まれる。アパート探しもしてもらえて、そ
こへ移る。生活保護はずっと受け続けることができる。

上田さんはそうは言っていなかった。アパート暮らしして2〜3か月経つと、仕
事見つけろとうるさく言われる。仕事してないと、生活保護が減額されてしま
う、と。「見つけろったって、60歳過ぎてんだから、誰も雇ってなんかくれな
いよ」。

橋の下の集落の人々は、近々塗り替える計画があるとかで立ち退きを迫られて
いるが、福祉の人の助けでアパート暮らしを始めた人たちも、もう半分ぐらい
が河原に戻って来ているという。元の場所には戻れないので、適当に場所を見
つけている。先住者が亡くなって空き家になってた倉庫みたいな掘っ立て小屋
とか。

その人のほかにも、橋の下に住んでた人が一人死んだそうである。集落のよう
にみんなで暮らしているのに誰も気づかず、発見されたときは死後2か月ほど
経っていたそうである。そんなふうであっても、アパート暮らしよりはいいら
しい。

どうも貧困ビジネスのかほりがぷんぷん漂う。生活保護受給者をとりまとめて
食事を出したりする代わりに上前をピンはねしちゃう、あれ。NHKが特集番組
を組んで、さらに本を出版したためか、貧困ビジネスについてはけっこう世の
中に知られているようだ。私はまだ読んでないけど。NHK取材班『NHKスペシャ
ル 生活保護3兆円の衝撃』(宝島社、2012/4/14)

お二人の作品を上田さんちの庭で撮ったらさぞかし面白かんべぇ、と前々から
思っていた。通底する何かがあるのだ。みなさんのご協力のおかげで、それが
実現した。そうらやっぱ面白いじゃん。周辺に散らばっている産業廃棄物との
コンビネーションもまたよい。

ところで上田さんは、近くで畑をやっているK原さんからタケノコをもらった
んだけど、歯が弱くなってるんで硬いものは食べられないのだそうである。だ
からもらってくれ、ってんで、岡野さんがもらった。河原に住んでる人を訪ね
て行って、食料を恵んでもらって帰ってくるって状況がワタシ的にはたいへん
ウケるんですけど。岡野さんは持って帰って食べたそうである。

●そんなに美味いのかタンポポって

3月に一人で来たとき、橋の下にも行ってみた。橋の下の集落は、何回か通り
抜けたことがある。40年間放置されている鉄道線路は廃線ではなく休止線で、
再開する計画もあったはずなんだけど、そんなことお構いなし、って感じで橋
が遮断している。線路沿いに歩いて来るとコンクリートの壁にぶち当たり、水
の流ている方へ少し歩いて橋の下をくぐって、また土手のほうへ戻ってくると、
壁から線路の続きが出ている。

その橋の下に集落があったのだ。なんだか恐くて、息を殺してそーっと歩き抜
けていた。犬を飼ってる人もいれば、文庫本を読んでいる人もいる。3月には
一所帯しか残っていなかった。その住人もお出かけ中で、誰もいなかった。

人が立ち退いた後の区画は、片付けられ、更地にされ、杭が打たれ、針金が張
り巡らされていた。人が住んでいる領域は、屋内のような屋外のような。生活
感があって、非常によい。ここでも撮れないかなぁ。ここの住人だってもうま
もなく立ち退かされるであろうから、この眺めも今しかない、貴重なものなん
だよなぁ。

5月にもう一回行ってお話しすることができたのだが、結局名前は教えてもら
えなかった。ブリタニカの百科事典が積んであったので、仮に谷川鰤(ぶり)
さんとしておこう。茨城県出身で、ここに暮らして3年になるという。

さて、デザフェスには、もうお一方、人形作家さんの作品を撮影して展示させ
ていただける話になっていた。清水真理さん。創作人形ではトップクラスの有
名な方であり、大泉学園駅から徒歩5分ほどのところにアトリエがあり、人形
教室「アトリエ果樹園」を開いている。

清水さんは6月に写真集の出版と、それとリンクした個展の開催を予定してい
るので、たいへんに多忙である。撮影はいいけれど立ち会ってる暇がないって
ことで、2体、貸していただけた。うわ、畏れ多いことです。

清水真理『Miracle〜奇跡〜』(発行:アトリエサード、発売:書苑新社)
< http://atelierthird.jugem.jp/?cid=64 >

田中流(ながれ)さんというプロの写真家さんが、清水さんの人形を一番多く
撮っている。もう何万枚というレベルで。撮り始めたら人形に引き込まれちゃ
って止まらなくなり、8時間ほど撮り続けていたこともあるそうだ。今度出版
する写真集で使われる写真は、ほとんどが田中さんの撮ったものである。けど、
実は私が撮ったのも2ページばかり使ってもらえるそうで。奥付にGrowHairの
名前も入れてもらってるそうで。いや、それ、私にとって「Miracle 〜奇跡〜」
なんですけど。

清水さんの人形は夢見る少女の心を映し出したロマンチックな作品が多いので、
撮るとしたら、アンティークショップとか洋館とかチャペルとかがよく似合う。
けど、それはなんだか分かりやすすぎる感じもするのだ。あえて外してみると
いうのも一策ではなかろうか。

谷川さんちと清水さんの人形、ってコンビネーションはどうだろう。汚くて美
しい場所に、きれいで美しい人形。そこにはおのずと「生命」というテーマが
浮かび上がってくるであろう。うーん、撮りたい、撮りたい。けど、いきなり
訪ねて行って、今からあなたのお家で撮らせてください、って話は、いくらな
んでもないよなぁ。と思いつつ、無茶を承知で一か八か、ひとつ賭けてみると
するか。

5月4日(金)、再び入間川の河川敷へ。一人で人形とカメラを持ち歩くのは危
険なので、吉村さんにお手伝いをお願いした。人形作家さんに撮影のアシスタ
ントをお願い、っていうのもこれまた無茶な話なのだけど、人形の扱いを頼む
のに誰でもいいってわけにはいかないのだ。

この日も天気が怪しかった。けど、デザフェスが5月12日(土)、13日(日)
なのに、その約1週間前に撮ってるってこと自体がアレな事態で(毎度の事態
とも言うけれど)、先延ばしは利かないのだ。これまたラッキーで、一通り撮
り終わって、休憩してからまだ行けるようならもう1ラウンド撮ろうかなぁな
んて思ってコンビニに戻ったら、休んでいる間に、もうきっぱりあきらめがつ
くぐらいに強い降りになった。

さて、橋の下の谷川さんちへ。今度は留守ではなかった。ここで写真を撮らせ
てもらえませんか、とお願いすると「何言ってんだ、ここは俺んちだぞ」と言
下に断られる。やっぱそうですよね、と引き下がるわけにはいかない。美しい
し、貴重なんで、ぜひぜひ! と食い下がる。最初は面白半分に撮りたがって
いると思ってたようだけど、ようやくこちらの意図が伝わったようで。「お、
芸術家か。よし分かった、撮らせてやるよ」。

拾ってきたものを売って生計を立てているという。谷川さんもまた猫を飼って
いる。大きなダンボール箱の中で丸くなって寝ている。別のダンボール箱の中
には、子猫がいるそうだ。前日生まれたばかりみたいで、声がするんだけど、
親猫が怒るもんだから近づけず、何匹いるのかまだ分からないとのこと。

以前は三人で暮らしていたという区画に今は一人でいるという。車が寝室で、
囲炉裏みたいなのがこしらえてあるのがダイニングキッチンで、別のところに
リビングがある。リビングでは常時ラジオが鳴っている。

近々日食があることを知っていた。 それと、貧困ビジネスというのがあるこ
とも。ここからは出ていきたくないそうだ。福祉の世話には意地でもなるもん
か、と言っていた。それに、不自由なアパート暮らしよりも、ここには自由が
あっていい、とも。

三人で暮らしていたうちの一人は死んだそうだ。「きっと飲みすぎだったんだ
よ。よく飲んでたからなぁ。目の中、真っ白白だったし、健康に問題あったの
かもなぁ」。そういうことがあってもアパート暮らしは断固拒否なんだなぁ。
私の感覚だと、楽だし、安全だし、快適だし、電気来てるし、アパート暮らし
のほうが断然いいように思えるんだけどなぁ。

ボウルに水が張られ、タンポポが浸されている。花も蕾も茎も葉っぱも。アク
抜き中。「ゼニがねぇからこれ食ってんじゃねぇんだ。美味いから食ってんだ」
と強調する。エグみがいいのだそうで。酒のつまみに最高なんだとか。

湯がいてマヨネーズつけて食べても美味いし、豚肉と一緒に炒めてもよし。フ
ランスではタンポポの葉っぱを食材として売っているようなので、食うこと自
体、間違っていないであろう。キク科の植物なので、春菊とか刺身に添えられ
てる食用菊と似た味なんだろうな、きっと。タンポポは茎を折ると、白い汁が
滲み出してくるので、あれを見ちゃうとあんまり食いたくならないんだけどな
ぁ。とか何とか言っていながら、一度食してみたいかな〜という気も。

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。

デザフェスで展示した写真はこちら。
< http://bit.ly/LqQ6wv >
よく売れたし、「見ていてなんだかグッと来るものがある」と賛辞を述べてく
れた人もいた。

ケバヤシの姿はこちら。ツイッターを検索して拾い出した写真だ。
< http://bit.ly/Kpv198 >
ツイッターでは私のことがつぶやかれたツイートが100件ほど。読んでみると、
私が作品制作者から頼まれて店番している売り子だと思った人がけっこういて
愕然。セーラー服来たおっさんに売り子頼む人なんていますかいな。撮った本
人ですってばー。二日目には、立ち止まる人ごとに自分から強調しておいた。

清水真理さんの写真集出版とリンクした個展の情報です。
◇ヴァニラ画廊にて個展開催!
2012年6月11日(月)〜6月23日(土)※6月17日(日)も特別営業
清水真理個展「Metamorphose─変容─ 〜傷みが悦びに変わるとき〜」
入場料500円
詳細は
< http://www.vanilla-gallery.com/archives/2012/20120611.html >

このところ暑いので、部屋ではズボンを脱いで過ごしている。炬燵の骨をテー
ブル代わりにして、あぐらをかいてパソコンに向かう。すると、大腿部をこち
ょこちょとくすぐるやつがいる。わ、虫か?! 見ても何もいない。こすって
も何もついていない。おかしいなぁ。ってなことが二度三度。あっと気がつく。
自分のヒゲの先端だった。うん、伸びすぎだ。

ずいぶん昔だけど、写真家のアラーキーこと荒木経惟氏が撮った写真で、ご自
身の影を写したものがあり、「どうだ! 影だけでも俺だと分かるであろう!」
と言わんばかりであった。ふふふ、そういうのなら私だって。どうでしょ。
< http://bit.ly/KLSzXp >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(05/25)

●姉妹誌「写真を楽しむ生活」では全国写真展情報の一覧カレンダーが好評だ
が、一か月くらい先までの写真展情報をコツコツとデータベースに入力し、同
時にカレンダーにも書き込む作業はけっこう大変だ。だいぶ前、6月26日から7
月9日まで新宿ニコンサロンで開催される、安世鴻写真展「重重(Layer by
layer)」を書き込んだ時、これは絶対に大問題になる写真展だなと思った。
案の定、いまニコンサロンのサイトには「諸般の事情により中止することとな
りました」とお詫びが書かれている。一般からの抗議を受けての決定だろう。

ニコンサロンは「プロ・アマの壁を取り払い、企業戦略に影響されず、あらゆ
る分野の優れた作品の展示場として写真展本来の姿を追求する」と位置づけら
れている。公募制で参加資格はとくにない。2か月毎に選考され展示が決まる。
件の写真展は韓国人写真家が、朝鮮人「元日本軍慰安婦」を中国に訪ねて取材
したものだという。選考委員会(土田ヒロミ、大島洋、伊藤俊治、北島敬三、
竹内万里子)は何故、よりによってこのテーマで選考を通過させたのか。虚構
でも、プロパガンダでも、芸術性に優れていればいいのか。この軽卒さには驚
くしかない。天下のニコンともあろうものが、日本でこんな展示をしたら日本
人はどう反応するか分らないのか。おそまつな話だ。でも、一番責任あるのは
5人の審査員だな。中止について彼らの意見もぜひ聞きたいものだ。 (柴田)

●GWにランニング用BGMをTSUTAYAで借りた。つきそいで行って、ふらっと見回
っていたら見つけた。曲が途切れず、すべてが160BPM(1分間に160歩)前後。
試聴してみる。なるほどなぁ、このテンポでずっと流れると、走りやすいわ。
スポーツメーカーとのコラボや、ヒット曲コンセプト、カフェ系の爽やかコン
セプトのものなどいろいろ置いてあった。3枚借りてみて、結局聞いているの
はジョグ・ハウス・ミックス版。Spring Rainから始まり、SATCのテーマ、ロ
ッキーのテーマ(Eye Of The Tiger)、We Will Rock YouにBorn To Be Wild
やら、なんだか元気になる曲がいっぱい。テンポが揃っていると集中力が途切
れにくいし、知っている曲だと弾みがつく。しかしランニングしていないため、
家事や仕事用のBGMになっているよ……。         (hammer.mule)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004D95IQK/dgcrcom-22/ >
トウキョウ・ランニング・スタイル・ジョグ・ハウス・ミックス
< http://soundcloud.com/nikerunning/nike-free-running-karaoke >
Nike Free Running Karaoke。歌いながら走るみたい。こっちもロッキーから
< http://www.exermusic.com/ >
変換するサービスはないのかと調べたら
< http://d.hatena.ne.jp/MIYADi/20081017/1224241876 >
Windowsなら。160BPMに
< http://www.musicmashroom.com/app/hashnmash/help/ >
使い方
< http://blog.goo.ne.jp/mainya2010/e/e5011b4facba7501a87f889eed018541 >
Audacityで
< http://ja-jp.facebook.com/note.php?note_id=194513767308352 >
こちらにもAudacityでの変換の仕方があった
< http://panic.com/jp/coda/ >
Coda2、Diet Codaを購入。Macで保存すると、iPadにすぐさま反映されるのが
面白い。
< http://picstar.jp/ >
好きな画像でAR。千円札がマーカーになるからと試したら、手元に千円札なし…

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編集長     柴田忠男 < mailto:shibata@dgcr.com >
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2012年5月24日木曜日

日刊デジクリ[#3266] Huluと歩む先は物欲からの解放か

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.3266    2012/05/24.Thu.14:00.発行
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    《すきま時間を使って映像コンテンツを見るという生き方》

■わが逃走[105]
 銀河鉄道の巻
 齋藤 浩

■電網悠語:HTML5時代直前Web再考編[190]
 Huluと歩む先は、物欲からの解放か
 三井英樹

■ドラえもん占星術[08]
 のび太、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫
 4人の友情の秘密が「4エレメント」にあった
 Ririco

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■わが逃走[105]
銀河鉄道の巻

齋藤 浩
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120524140300.html >
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こんにちは。先日、国立天文台三鷹キャンパスなるところに行って参りました。
小高い丘の上のだだっ広い森の中に戦前の建築が点在していて、そりゃあもう
カッコイイと噂に聞いたからだ。場所もウチから車で40分程度。調布飛行場の
近所だ。

私は外来者用の駐車場に車を置いてから入口へ回ったのだが、バスで来るとい
かにもな表門から入ることができる。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/01.jpg >

駐車場からアクセスすると、周囲はご覧の通りこのとおり森である。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/02.jpg >

入口脇の守衛所(なかなか素敵な木造建築)で記帳しビジターワッペンを服に
貼れば、立ち入り禁止区域以外は見学自由。

さっそく見学コースを歩いてみた。てくてくと木々に囲まれた道を歩いてゆく
と第一赤道儀室がある。木でできたドームの中には1921年に作られたカールツ
ァイス製望遠鏡が!
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/03.jpg >

60年もの長きの間、太陽黒点のスケッチ観測を続けたそうな。今では第一線を
退いているとはいえ、私が訪れたときも太陽の姿を投影していた。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/04.jpg >

金属とガラスと木でできたワビサビのある空間に映し出される太陽の姿。ここ
で金冠日食の観察をしたかったなあ。

さらに行くと大赤道儀室がある。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/05.jpg >

この建物、第一赤道儀室と比べてかなりデカイ。ここはワビサビというよりギ
ミックの館だ。なんと床全体がエレベーターになっているのだ。江戸川乱歩の
小説に出てきそうな味わい。

望遠鏡もかなりデカイ。おおナルホド、デカい望遠鏡をどんな角度からでも覗
けるようにってことで、床全体がエレベーターなのだね。この望遠鏡もカール
ツァイス製。戦前のものなので『Carl Zeiss Jena』の刻印があった。2002年
に登録有形文化財に登録されている。

ちょいと戻って奥へ行ってみると、アインシュタイン塔が見えてくる。ドイツ
のポツダム天体物理観測所と同じ研究目的で造られたことからそう呼ばれると
のことだが、本家アインシュタイン塔のようなドイツ表現主義建築を期待しち
ゃうと、「……」と思わなくもない。

ネーミングの由来がそんなゆるくていいの? きっとこの愛称も『日本アルプ
ス』みたいに長く使われているため定着したのだろう。

建築自体は(本家ほどキャラは立ってないが)カッコイイ。しかし立ち入りは
おろか、近寄れもしないんだよなー。そこがイマイチ残念であった。時間帯も
午後だったせいか見事に逆光。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/06.jpg >

こんどは早起きして午前中に来よう。そしてスクラッチタイルの外装が美しい
旧図書庫を抜け、ゴーチェ子午環へと向かうのだった。

ゴーチェ子午環! 子午環てのはアレだ、子午線上の天体を観測するための望
遠鏡。つまり南北方向にしか動かない! だからかまぼこ型なんじゃないか? 
おそらく。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/07.jpg >

建物は、1924年製。ってことは米寿。あとひとまわりしたら100歳だな。とて
もそんなお年寄りには見えないシンプルかつキュートな外観が素敵。それにし
ても、とって付けたような入口がほほえましい!
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/08.jpg >

などと思っていたら5時の閉館時刻がやってきた。ここにいると3時間くらいあ
っという間に過ぎてしまう。他にも資料館や展示室など、ぜんぜん整理されず
にぎっしり並んだカッコイイ骨董品を見ることができる。なんつーか、宮沢賢
治の世界かも。そうだ。そうに違いない。

などと思いつつ家に着く。宮沢賢治かー。確かにな。そういえば『銀河鉄道の
夜』、すでにストーリーを忘れていたので再度読んでみたところ、こんな繊細
な話だったのかと改めて驚いた。

そもそも宇宙に鉄道を走らせるっていう発想がすごい。考えてみれば小学生の
頃「読まないとバカになる」とか「読まないと学校でいじめられるぞ」とか、
親に脅されながら我慢しつつ中学受験のために読んでいたので、ろくな印象か
残ってなかったのだ。

とはいえ、実際この話は小学生には難しすぎるかも。少なくとも、脳が異常に
現実的だった10歳の私には明らかに無理だった。

その後もどちらかといえば『999』の方に親しみを感じていたが、この度再読
するに「ほほう、銀河鉄道は軽便鉄道だったのか!」などと忘れていた事実を
知ったのだった。するってえとドイツから輸入されたコッペル製機関車あたり
が牽引していたのか。

強すぎた999の印象は一気に払拭され、脳内に改めて銀河鉄道のイメージが形
成されてゆく。おもむろに紙と鉛筆を取り出し、『宮沢賢治』と書いてみる。
するとどうでしょう。宮も沢も賢も治も、蒸気機関車に見えてきた。
てことでこんな絵を描いた。宮型機関車。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/09.jpg >

さらに沢型機関車。
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2012/05/24/images/10.jpg >

いずれも明治〜昭和初期に輸入された外国製機関車をモチーフにしている。
うーん、なにやら面白くなってきたぞ!          (つづく)

【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
< http://tongpoographics.jp/ >

1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられ
ないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィ
ックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■電網悠語:HTML5時代直前Web再考編[190]
Huluと歩む先は、物欲からの解放か

三井英樹
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120524140200.html >
───────────────────────────────────
映画を所有するという贅沢さ。私の年代にあたる50前後の特に男性諸氏にとっ
て、それは(単なる物欲ではない)欲情をかなり刺激するものではなかろうか。
私の場合は、高校の頃のお金がなくて、必死に貯めて名画座に通った時間がそ
うさせている気がする。授業が終わるのを待ちわびて、映画館に駆け込み、立
ち見も稀ではなかった、あの空間を独り占めできるという充実感。

   「映画は持ち物だ!」
   新星堂:<http://www.shinseido.co.jp/special/dvd3000.html>

だから、このコピーにはグッとくる。まんまだけれど、直球ど真ん中。映画を
持ち物にできるという喜び。買い貯めたDVDを並べてその前に立っているだけ
でニンマリする(たとえ中古でも)。しかも、ビデオのように使う度に劣化し
て行くものではない。買った状態のまま、いつまでも。しかも、愛機MacBook
Proで何処でも鑑賞可。未だに、こんな贅沢が許されるのかという感覚が残像
としてありながら悦に入る。



その至高の喜びに異変が起きつつある。以前「Flashforward(2009-10年制作)」
を紹介した時にURLだけサクッと触れた「Hulu」と過ごす時間が増えているの
だ。ある意味敵地とも言えるTVでCMを流す、VOD(ビデオ・オン・デマンド)
の黒船である。
<http://hulu.jp/>

Huluは、一時は身売り説まで流れていたが、大分立て直しが進んでいるらしく、
下記のようなニュースも聞かれるようになって来ている。本国USでは日本以上
の手厚いサービス合戦が行われているようで、羨ましくもある。

   米動画広告視聴回数、過去最高を記録──comScore調べ
   (ITmedia ニュース)
   <http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1205/21/news070.html>
   Huluのウェブサイト訪問者数は185万。ネットレイティングス調査
   (AV Watch)
   <http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120426_529505.html>

月額980円で、多デバイスで見放題。コンテンツの主力は、米国TVドラマと言
っていいだろう。映画もあるが、超一流ラインナップとは言いがたい。最近は、
韓国ドラマも邦画も加わり、幅が出て来たという印象が強い(探し難いUIなの
で数が多いか少ないかはよく分からないというのが本音)。



「多デバイス」が何を意味するのか。例えば、部屋のMacで「24」を20分見る。
風呂に入れと言われて、湯船でiPod touchで10分見る。湯上がりに汗を引かせ
ながら、iPadでもう15分見る。クリック/タッチするのは「続きを見る」のみ。
一時間番組は、CMがない分正味45分なのでこれでほぼ一話見れることになる。

すきま時間を使って映像コンテンツを見るという生き方。これが思っていた以
上に心地良い。当然CMもないし、自分の都合に合わせて見るという感覚が強い。

映画などは監督の想い描くモノをできるだけ忠実に受け取らなければならない
感が強いけれど、そうも言ってはいられない。諸々忙しいんだから、映像ばか
り見てられない。見ないよりは良いでしょう、と細切れ映像鑑賞に行き着いた
気さえする。



そもそもDVDをセットするのは億劫にはなっていた。MacBookから響くウィーン
という回転音も快いものではないし、回転させる分バッテリーも食う。だから
いったんHDDにリッピングしてから観る事も多くなって来ていた。

   MacX DVD Ripper Pro(年に一回程無料で配る時がある奇特なソフト)
   <http://www.macxdvd.com/mac-dvd-ripper-pro/>

それがクリック一つで鑑賞開始。多少画質が悪かろうが、ネットの状況によっ
てはバッファリングに少々時間がかかろうが、許してしまう。昔、Walkmanが
音楽を野外に連れて行ってくれたように、VODは映像をもっと生活の身近なと
ころに連れて行ってくれるように感じる。



映像の束を月単位で契約するサービス。一番観て欲しいのは、脚本家系の人達
だろうか。好きなエピソードにジャンプしまくって演出の勉強ができる。英語
の勉強もできる。24やLOSTなどは、一度観てても、見返して構成から学ぶとこ
ろが山積みだ。

でも、そのための工夫が今一歩足りない。自分のToDoリスト的なものや、視聴
履歴というよりは視聴ヒストリーで、ご利用を計画的に、統計的に分析できた
りして欲しい。ToDoリストは、コースやレシピ的に共有できても良い。

泣きたいとき、笑いたいとき、観賞後の印象別、様々なコースを、ユーザが登
録できて、それを活用できて、踏破競争ができて。映像を通じたコミュニケー
ションを深める方法は色々と考え出せるだろう。

評価ももっとし易くできるはずだ。よく知らない映画は、実は今でもmixiの
「映画を一言で語り点数をつける会」とAmazonの星ランキングを参考にしてい
る。既存の良質なコミュニティで可能と証明された、モラル/秩序/品質を備え
て行かないと根付かない。単なるVODライブラリーではなく、VODコミュニティ
に育てて行かないと、今後ますます苦しくなる予感がある分野なのだから。

コンテンツの情報も不足気味だ。タイトル/時間/アラスジなどだけでは足りな
い。俳優別/監督別にも見たいし、米国/日本の放映歴史順にも見てみたい。映
画もTVも同居だからこそ、どこでブレイクしてどの映画に出て…と仮想追っか
けをやってもいい。

そして一度視聴可能になったら、よほどの事がない限りキープして貰わなくて
は困る。いつだって此処に来たら見られる、という安心感は必須だ。そして契
約上それができない場合、どの作品がいつ見れなくなったかなどの情報も明記
して欲しい。時間が明記されたなら、我慢やレンタルビデオ屋さんなどの代替
手段を探し易い。

で、コンテンツとして考える事は、吹き替え版/ディレクターカット版/メイキ
ングの3点だろうか。米国産という位置付けからは英語版が主体になるべきな
のだろう。個人的にも原語で観るのが原則だと思って来たが、子供たちの代で
すら変化がある。

映画が洋画を指すのは我家では私だけで、子供たちにとっては邦画がメインだ。
価格帯や自由な時間の持ちようから考えて、学生層を取り込まない訳には行か
ないだろう。そして同タイトルなのに別ヴァージョンがあるもの、そしてメイ
キング(最近中古でお手軽に買えるようになってきた)。どのようなアインデ
ンティティ戦略でくるのか、今後が楽しみだ。



ECサイトは、情報量や裏方のシステムで勝負する時代は終わりつつある。私の
目には、リアル店舗と同じように、どこまで店番が商品を大切にしているかが、
じわりじわりと付加価値として存在感を増しているように見える。VODのよう
な、そもそも形のない商品を形のない棚に並べて、更に顧客を逃がさないよう
にする場は、ECサイトの深化系だ。だから、ここでも、店員のコンテンツ愛に
行き着く。

例えば、下記のTSUTAYAのフリマガの映画紹介。正直言ってよくここまで褒め
ることができるなぁと感心する。既に見て感心しなかった作品も、ここのライ
ターさんにかかれば輝いて見えてしまう。けなすことよりも褒めることの方が
難しいはずだ。良い点を必死で探し、そこを伝える絶え間ない努力。単なる商
品棚ではなくコミュニティ構築。またコミュニティの内外という意味でソーシ
ャル戦略も必須だ。ひとつのWeb屋の頑張り所の集大成に見える。

   App Store - TSUTAYA FREE マガジン
   <http://itunes.apple.com/jp/app/id398474002?mt=8>

自炊によって形ある書籍がデジタルとなった、HuluのおかげでDVDがなくなる
かもしれない。Adobe製品もクラウド化しはじめ、ソフトの箱もDVDも家から消
えて行く。様々なものが「所有」から「利用」に変わりつつある。この分野は、
本屋がAmazonだけで良いと思わないように、複数で競り合うのが健全なのだろ
う。毎月980円でその応援をする、そう考えても一興だ。見飽きるまでにはも
う少し時間がかかるだろう、それまでは応援しよう(だからコンテンツ増やし
てね、続々と)。

(追記)
学生や高齢者層ではクレジットカードを持っていない人達が多々いるんです、
と編集長から指摘を受けました。Huluは定額制なのでプレゼントしてもらうと
いう手はなくはないけれど、銀行引き落としのような形態も必要なのかもしれ
ません。各種コンテンツ閲覧は、エンターテインメントとして考えるよりも、
ライフラインとして考える社会の方が素敵なのでしょう。人はパンのみにて生
くる者に非ず。

【みつい・ひでき】@mit | mit_dgcr(a)yahoo.co.jp
<http://www.mitmix.net/2012/05/190.html>
・これ書いてる最中にHuluがダウン、Twitterで苦情増加中。
 約3分で復旧、それはそれで凄い。って感心する所ではないw。
・新着扱いにならないが、ギャラクティカが先日シーズン3まで視聴可能に。

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■ドラえもん占星術[08]
のび太、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫
4人の友情の秘密が「4エレメント」にあった

Ririco
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120524140100.html >
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こんにちは。占い師のRiricoです。

今回はサブキャラクターにも少しふれておこうかなと考えましたが、その前に
のび太、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫の4人の太陽星座の「4素子」、別
名「4つのエレメント」について見てみましょう。

まず、いきなり出てきた「4素子」についてですが、「4つのエレメント」とも
呼ばれます。最近は一般的に「4エレメント」と言われていますので、今後は
「4素子」のことを「4エレメント」と書いていきます。

表立った性格や特徴は、太陽星座だけでも見ることは出来ます。4エレメント
は、星座を4つの区分(火・地・風・水)とに分け、主にその人の生き方の傾
向を見ていくものです。友人同士やグループの仲間内で、どのエレメントが多
いか少ないかを見ていくことによって、そのグループの特徴などがわかります。

各エレメントの星座は下記の通りです。

火のエレメントの星座…牡羊座・獅子座・射手座
地のエレメントの星座…牡牛座・乙女座・山羊座
風のエレメントの星座…双子座・天秤座・水瓶座
水のエレメントの星座…蟹座・蠍座・魚座

各エレメントの特徴は、あくまで一例ですが以下のように言われています。

火のエレメントは……積極性・精神性・情熱的・創造者・支持者・破壊者
地のエレメントは……現実的・物質的・用心深さ・執着・所有欲・忍耐強さ
風のエレメントは……知性・理屈っぽさ・社交性・伝達・クール
水のエレメントは……感性・感情的・霊感・想像力・情緒性・感覚的

話はちょっとリアル世界の話になりますが、このエレメントは意外と身近なと
ころにわかりやすい例が見られます。

以前、大ヒットした映画で「フィフス・エレメント」がありますが、まさにこ
の4エレメントを題材にして撮られた作品で、火・水・土・風の4つのエレメン
トと、それに続く第5のエレメントの謎をめぐるお話でした。

音楽の世界でも、エレメントに関係した話はいくつかありまして、一番有名な
のは、ご存知の方も多い「アース・ウインド&ファイア」でしょう。

リーダー格である、モーリス・ホワイト(1941年12月19日生まれ・アメリカ、
テネシー州・メンフィス生まれ)を占星術で見ると、火と地と風のエレメント
は持っていますが、水のエレメントは持っていません。

バンド名を決める時に、あえてモーリスに水の要素がないことを強調し、感覚
や感性にとらわれず、粘り強く(アース)皆で楽しく(ウィンド)そして情熱
的に(ファイア)やっていこう、ということで「アース・ウィンド&ファイア」
のバンド名になったと言われています。

それともうひとつのグループ。知らない人がいない「ビートルズ」ですが、彼
ら4人のエレメントを見ると、何ときれいに風と水のエレメントに分かれます。

ジョン・レノン:1940年10月9日・天秤座・風のエレメント
ポール・マッカートニー:1942年6月18日・双子座・風のエレメント
ジョージ・ハリソン:1943年2月25日(実際は2月24日の説あり)・魚座・水の
          エレメント
リンゴ・スター:1940年7月7日・蟹座・水のエレメント

レノン&マッカートニーは、風のエレメントですのでお互いの感性が近く、い
いパートナーになっていたのではないかと思います。ジョージとリンゴは、水
のエレメントでどちらも感性を大事にしながらも、情に深いところから(ジョ
ージは、魚座の影響か、皮肉を言ったりすることも多かったようですが)2人
はビートルズの中では潤滑油のような役割だったのかと考えられます。

いくら才能のある2人であっても、2人には潤滑油のような人が必要で、風と水
のエレメントで構成されている4人がビートルズだったからこそ成功したとも
考えられます。

ちょっと、現実の話が長くなってしまいましたが、ドラえもんの話に戻ります。

しずかちゃんとスネ夫については太陽星座を予測して書いたのですが、その後
で4人の4エレメントに関して、あることに気がつきました。

のび太とジャイアンの星座は分かっているので、ちょっと置いておきます。も
し、私の推測通り、しずかちゃんが牡牛座で、スネ夫が魚座ならば……。

のび太   →獅子座…火のエレメント
しずかちゃん→牡牛座…土のエレメント
ジャイアン →双子座…風のエレメント
スネ夫   →魚座……水のエレメント

なんと、この4人の仲間で4エレメントのすべてが揃うことになります。正直、
グループを構成する4人それぞれがすべて違うエレメントというのは、あまり
見られない特殊なケースです。

でも、この4人を見ていけば、ちゃんと各エレメントの役割を果たしているこ
とがわかります。特に、映画版では大体それぞれの個性が良い形で現れます。

・火のエレメントののび太は……情熱的で、ピンチになると自分の理解の範囲
を大きく飛躍して、即座に状況を判断し、とにかく自分や皆が助かるように動
きます。

・地のエレメントのしずかちゃんは……現実的でしっかりした考えを持ち、自
分の気持ちをわかりやすく伝えます。

・風のエレメントのジャイアンは……まず周りの意見を一通り聞いて、各意見
を尊重しどう動くのがベストか? との判断をしたり、皆をまとめる役割を持
ちます。

・水のエレメントのスネ夫は……皆の細かい心の動きをチェックし、時には自
分の思っていることを表明しながらも、周囲との調和を考えて動きます。

そして、たくさんの困難を乗り越え、強い友情が育まれて行きます。

これは、それぞれの4つのエレメントが、良い形で働いており、誰かの弱いと
ころを他の誰かが補い、目標に向かって皆で頑張れるのは、それぞれの役割が
しっかり固まっているからだと考えられます。

4人全員が違うエレメントを持って、そして4エレメントすべてが揃うと凄い力
が発揮されます。この4人の誰かが欠けても駄目なのは、それぞれ違うエレメ
ントのいいところが4人揃えば相乗効果で盛り上がり、普段以上の力が出るの
だと考えれば納得が行きます。

普段はジャイアンやスネ夫はのび太に意地悪をしても、最終的には行き過ぎだ
ったと思えば素直に謝ります。4人の友情が続いているのは、4エレメントが揃
ってバランスの取れた仲間だからだとは考えられないでしょうか。

次回からは、ドラえもんのサブキャラクターについて、それぞれの占星術上で
の特徴などをみていきたいと思っています。

※参考文献:「占星術」ルル・ラブア/実業之日本社 「ドラえもん深読みガ
イド」小学館ドラえもんルーム編・藤子プロ監修/小学館 「決定版・ドラえ
もん大事典」藤子・F・不二雄原作・いそほゆうすけ作画/小学館
Wikipedia

【Ririco】jujumoon@nifty.com
ホームページ:「占い屋・Ririco(リリコ)のページ
< http://homepage3.nifty.com/jujumoon/ >

だいぶ暖かい日が増えてきましたね。今年は、家のテラスで多肉植物に加え、
何と蓮を育てることにチャレンジしてみようと、取り寄せてみました(しかも
2鉢)。公園などでしか咲いているのを見たことがない蓮ですが、家の蓮はま
だ一向に蓮らしさは出てきていません(当たり前ですが…)。

順調に行けば、6〜7月には花が咲くそうなのですが、肥料の件などわからない
ことだらけで、現在蓮の育て方について勉強中です。ぼうふら退治のためにめ
だかを入れており、今はまだ土の塊である蓮の間をすばやく泳ぎまわるめだか
を見て既に癒されております。無事に、夏に花が咲くと良いのですが……頑張
ってみます!

◇イベント情報
第一金曜日恒例、16時より、町田の猫カフェ・ねこのみせにて占いイベント
第三土曜日恒例、16時より、町田の猫カフェ・ねこのみせにて占いイベント
※西洋占星術をご希望の方は、鑑定の約2週間前に、データ等をご連絡下さい。
※ねこのみせでのイベントでは、通常のライダーウェイト版のタロットカー
ドはもちろん、猫柄のタロットカードを数点用意しており、好きな柄を選んで
占いが可能です(どれを選んでも結果は同じですのでご安心下さい)。
その他はWebサイトにて!

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編集後記(05/24)

●「ドラえもん占星術」の打ち合わせのとき、Riricoさんにわたしの性格や特
徴をちょこっと見てもらったら「人がやらないことに目をつけ、率先してやっ
てのけるタイプ。たとえ突発的な出来事が起きても、それを楽しんで解決して
しまう力がある。ただ、人からは変人扱いされやすいでしょう」と言われた。

自分で言うのもなんだが、その通りじゃないかと思った。人がやらないことに
手を出して、ちょっと痛い目にあったことは多い。TVCMのビデオソフト化をは
じめ、ネット初期に手がけたオンラインマガジン、PDFが発表になった時に一
番で始めたPDFオンラインマガジン、いずれも事業化には失敗したが、今にな
って思えばあのオンラインマガジンこそ電子出版の魁ではないか。デジクリを
創刊したのが1998年、その一年前のプロジェクトだった。ハプニングや逆境は
こわくない、ストレスが逆にパワーになる質。オタクの走りだったから、高校
生のころから変人扱いされてきたし……。

ついでに妻にことも聞いたら「普段は人に物凄く気を遣ったり、何でも秘密主
義、完璧主義でやっていかれるタイプですが、一度情熱の炎がついた場合は誰
も止められないくらい、突っ走って一気に事を片付けたがる。争いごとでは間
にはいって止めようとしますが、夫婦喧嘩になると容赦しないところもあるで
しょう」とのこと。たしかにそうです! 掃除魔、調理魔で完璧主義。そして、
夫婦喧嘩の舌鋒鋭い追及、その情け容赦のなさはまさに悪魔だ。しかし、これ
も星の巡り合わせで、運命なのだろう。耐えなければ……。「ドラえもん占星
術」で、占星術のおもしろさ、奥深さにふれて興味津々。勉強してみたくなっ
た。高校生のころ、黄小蛾の「易入門」(カッパブックス)を読んで、ドキド
キしながら好きな人のことをコインで占ったことがあったな。   (柴田)

●太った、太ったと、よく後記に書いている。時々、活動量計は持ち歩くもの
の、体重はしばらく計っていなかった。新記録更新した(昨日の吉井さんのを
読む前に書いてた。シンクロした☆)。内脂肪率は低い。つまり、皮下脂肪が
多い状況。(健康的体重としての)「標準」「やや高い」をうろちょろしてい
たが、ついに「高い」に突入。いつの間に?

座ってばかりなのに毎日お腹が空くのよね……。ねぇねぇ、いつから本気出す? 
不思議だったのが、身体年齢が25歳と若返っていたこと。えっ、はい、もちろ
ん25歳ではありません。25歳ぐらいの平均ってこんな身体なわけないはずなん
だが。体重はぶっちゃけどうでもいい。お腹や背中に筋肉が欲しい。締まりが
欲しい。体力が欲しい。家まで来てくれる出張パーソナルトレーナーが欲しい。
サポートしてくれる人がいたら続けられる。おお、これからは派遣型パーソナ
ルトレーナーがクル?                 (hammer.mule)

< http://www.sportsplus-premium.jp/concept.html >
既にあった。そりゃそうか。一回60分で12,600円。ぎゃー。
< http://www.jawbone.com/up >
睡眠時間、歩数などが記録できるUPが欲しくなったり(動画あり)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B007NMLRYG/dgcrcom-22/ >
ナイキのFuelbandが気になったり
< http://nikeplus.nike.com/plus/products/fuelband >
動画があった
< http://d.hatena.ne.jp/renewal49/20120127/1327671376 >
言い方を変えたらリマインダーが全く別物になったという話。
前回と同じサイト
< http://d.hatena.ne.jp/renewal49/20120521/1337604415 >
PDFの一部を切り取ってEvernoteに保存する『クリップリーダーポケット』
同上
< http://www.appbank.net/2012/05/22/iphone-application/413708.php >
Intuitから『Weave』。ToDoとその完了に費やした時間のほか、支出・収入も
記録できるタスク管理アプリ。
< http://d.hatena.ne.jp/Hamachiya2/20120522/csrf >
CSRFで強制ログインさせるというアイデア
< http://matome.naver.jp/odai/2133766189526261901 >
キャプテン翼がサッカーマンガとして一線を越えた瞬間まとめ
< http://necojarashi.blogspot.jp/2012/05/yomeru.html >
ブログを電子書籍に変える日本語を縦書きで楽しめる「あとで読む」アプリ
< http://iphone0appli.blog82.fc2.com/blog-entry-886.html >
「コンプガチャ」さぁ無課金者もこれで現実を知るのだ。私は4,200円だった。

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編集長     柴田忠男 < mailto:shibata@dgcr.com >
デスク     濱村和恵 < mailto:zacke@days-i.com >
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